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火星に住むつもりかい?/伊坂幸太郎 ★★★★☆

住人が相互に監視し、密告する。危険人物とされた人間はギロチンにかけられる―身に覚えがなくとも。交代制の「安全地区」と、そこに配置される「平和警察」。今年安全地区に選ばれた仙台でも、危険人物とされた人間が、ついに刑に処された。こんな暴挙が許されるのか?そのとき!全身黒ずくめで、謎の武器を操る「正義の味方」が、平和警察の前に立ちはだかる!

<チクりブーム来たね、これは>

伊坂作品にしては久しぶりにワクワクしながらの読書でした。
さすがに前半はとても読み辛い内容でなかなかページが進みませんでしたが、理不尽を強いる平和警察の設定よりも、ギロチン公開処刑に興奮する見物客の方が異世界の光景に感じられて、どんどん冷静になっていきました。
第三部からは「正義の味方」の独壇場となるのですが、これも独特のルールによってモヤッとした気持ち悪さがあるのが伊坂さんらしいなぁと。
そして、武器が斬新でテンションが上がりました。
これは映像化したら格好イイだろうなぁ。回収する姿はちょっとアレだけど。

キャプテンサンダーボルト/阿部和重・伊坂幸太郎 ★★★☆☆

人生に大逆転はあるのか?小学生のとき、同じ野球チームだった二人の男。二十代後半で再会し、一攫千金のチャンスにめぐり合った彼らは、それぞれの人生を賭けて、世界を揺るがす危険な謎に迫っていく。東京大空襲の夜、東北の蔵王に墜落したB29と、公開中止になった幻の映画。そして、迫りくる冷酷非情な破壊者。すべての謎に答えが出たとき、動き始めたものとは――。

<常識というか、良識を疑いますよ>

本当に合作?と疑ってしまうくらい伊坂さんっぽさが溢れる作品。
国家権力や陰謀、ターミネーター級の破壊力を持つ刺客が登場するエンタメなのに、ストーリー展開がどこか枠に収まっているような印象で、真相も早い段階で解ってしまいました。
相葉の井ノ原への「負い目エピソード」も意外性ゼロだし、彼らの事情がシリアスなものだったので、アッサリとした後日談が肩透かしでした。
映像化すると面白いかもしれませんが、文章ではいまいち迫力が伝わらず、「派手なようで地味」という読後感。
『ゴールデンスランバー』の余韻とは雲泥の差でした。

アイネクライネナハトムジーク/伊坂幸太郎 ★★★☆☆

奥さんに愛想を尽かされたサラリーマン、他力本願で恋をしようとする青年、元いじめっこへの復讐を企てるOL……。情けないけど、愛おしい。そんな登場人物たちが紡ぎ出す、数々のサプライズ! !

<もうすぐ君の出番だぜ>

何気ない恋愛話なのに面白かったです。
小説の成り立ちも引用されている歌詞も知りませんでしたが、エッセイを読んでいたので「斉藤さん」はきっとあの人のイメージなんだろうなぁとすぐに気づきました。
(やっぱりメロディーを知らないと歌詞はちょっとピンとこないかも、という感想。)
相手の手にかかれた「シャンプー」の文字を声に出して読んでしまう、などほのぼのとした空気感がいいですね。
今回は珍しく伏線の回収が強引で、「さすがにこのエピソードは拾わなくても」と感じるものがいくつかありましたが、作中で繰り返される「相手にバツの悪い思いをさせる」手法が伏線だったとは驚きました。
ラストの中学生も(再)登場シーンが目に浮かんで爽快な気分になりました。

死神の浮力/伊坂幸太郎 ★★★☆☆

一年前、一人の少女が殺された。犯人として逮捕されたのは近所に住む二十七歳の男性、本城崇。彼は証拠不十分により一審で無罪判決を受けるが、被害者の両親・山野辺夫妻は本城が犯人だということを知っていたー。人生をかけて娘の仇を討つ決心をした山野辺夫妻の前に、死神の千葉が現れる。

<思った通り、怖くはなかったぞ>

どんなに重いテーマでも、飄々とした千葉の登場でフッと気持ちが軽くなる。
やっぱり千葉さん、好きです。
驚くような真相はないし、本城の結末も(目に見えないという点で)微妙ですが、千葉の行動がいろいろと予想外で面白いです。
わざわざこちらの計画を敵(?)側に教えてあげたり、「どうせ死なないから」と危険な状況を放置したり。
悪気はないのですがねぇ。ハラハラしました。
私の大好きな『死神の精度』には及びませんが、こちらのラストシーンもなかなかグッときます。
千葉さんはいい仕事をするなぁ。

残り全部バケーション/伊坂幸太郎 ★★★☆☆

人生の<小さな奇跡>の物語。
夫の浮気が原因で離婚する夫婦と、その一人娘。ひょんなことから、「家族解散前の思い出」として〈岡田〉と名乗る男とドライブすることに──(第一章「残り全部バケーション」)他、五章構成の連作集。


<飛べるなら、飛ぶべきだ>

「残り全部バケーション」「検問」は既読。
連作の効果は「?」なのですが、一つひとつのストーリーが面白かったです。
私としては、第一話の岡田の去り方がとても好みだったので、最終話の読後感よりも溝口の変化の方が取ってつけたようで消化不良だったり。

ガソリン生活/伊坂幸太郎 ★★★☆☆

実のところ、日々、車同士は排出ガスの届く距離で会話している。本作語り手デミオの持ち主・望月家は、母兄姉弟の四人家族。兄・良夫がある女性を愛車デミオに乗せた日から物語は始まる。強面の芸能記者。不倫の噂。凸凹コンビの望月兄弟が巻き込まれたのは元女優とパパラッチの追走事故―。

<やあ緑デミ>

事件としては物騒なのに解決法を含め全体的に薄味で、伏線も今回はあまりパッとしない。
でもまぁとにかくかわいいストーリーでした。
特にエピローグが最高。
この作品、好きだなぁ。

夜の国のクーパー/伊坂幸太郎 ★★★☆☆

この国は戦争に負けたのだそうだ。占領軍の先発隊がやってきて、町の人間はそわそわ、おどおどしている。はるか昔にも鉄国に負けたらしいけれど、戦争に負けるのがどういうことなのか、町の人間は経験がないからわからない。人間より寿命が短いのだから、猫の僕だって当然わからない――。これは猫と戦争と、そして何より、世界の理のおはなし。

<欠伸が出る>

カカシの時の衝撃と比べれば、猫が喋るという設定はどうしても地味ですね。
猫の視点ということで、緊迫したシーンがあまり伝わらず、いまいち物語に乗れませんでした。
まぁ、そこがシニカルで伊坂作品っぽいのですが。
メッセージ性がミステリの邪魔をしているのか、深読みしたつもりはないのに、隅々まですべて予想どおりの真相だったのも残念。
とても好みの真相なのになぁ。

PK/伊坂幸太郎 ★★★☆☆

その決断が未来を変える。連鎖して、三つの世界を変動させる。こだわりとたくらみに満ちた三中篇を貫く、伊坂幸太郎が見ている未来とは―。未来三部作。

<ああ、そっちのPKね>

また政治家か~とか思ったけれど、鼻に付くほどのメッセージ性は感じられず、ホッとしました。
やっぱり、エンタメに乗せてもらわないと読み辛いのよね。
バタフライ・エフェクトのテーマ、三中篇のリンクや伏線の回収など、伊坂さんっぽさが味わえる作品でした。

3652/伊坂幸太郎 ★★★☆☆


「喫茶店」で巻き起こる数々の奇跡、退職を決意したあの日のこと、「青春」の部屋の直筆間取り図、デビュー前のふたりの恩人、偏愛する本や映画に音楽、「干支」に怯える日々、恐るべき料理、封印された「小説」のアイディア―20世紀「最後」の「新人作家」が歩んできた10年。

<あっ、違うこれ。幽体離脱のやり方だった>

伊坂さんの作家デビュー10周年ということで、10年間のエッセイを集めた作品。
タイトルの「3652」は365日×10年、それにうるう年分の2日を足したものだそうです。
脚注が少し読み辛かったですが、伊坂さんの日常で「ああ!」と思ったエピソードに頷けるものが多くて嬉しかったです。(でも、脚注で「このエピソードは何々の作品で使いました」とか書かれていても、全く思い出せなかったり・・・。)
ちなみに、音楽や映画に関してはさっぱり「?」でした。
「心を広く」では、お気に入りの本や映画を独り占めしたくなる心情が書かれているのですが、これには大いに同感!
私も十数年前、東野さんの『秘密』が映画化されると知って、「東野圭吾が有名になってしまう!」と大ショックを受けたもの。
お父さんや奥さんもなかなか味わい深いキャラなのですが、これも伊坂さんの独特の目線でないと気付くことができない面白さなんだろうなぁ。
それにしても、エッセイも後々一冊に纏めることを予想して、万遍なく違うことを書かなきゃいけなくなったら、かなり大変だろうなぁ。
打海文三さんの作品はいつか読んでみたいなぁ。

マリアビートル/伊坂幸太郎 ★★★★☆


元殺し屋の「木村」は、幼い息子に重傷を負わせた相手に復讐するため、東京発盛岡行きの東北新幹線“はやて”に乗り込む。狡猾な中学生「王子」。腕利きの二人組「蜜柑」&「檸檬」。ツキのない殺し屋「七尾」。彼らもそれぞれの思惑のもとに同じ新幹線に乗り込み―物騒な奴らが再びやって来た。『グラスホッパー』に続く、殺し屋たちの狂想曲。(帯より)

<どういう新幹線なの。トラブルばっかりじゃない>

やっぱり、書き下ろしっていいわ~!

『グラスホッパー』は苦手だけれど、この続編は楽しめました。
限られた空間の中でのストーリーなのですが、その展開の面白さといったらもう!
意図せず邪魔をし合う殺し屋同士、計画的に邪魔をしようと企む中学生など、物語がどちらに転ぶのかが全く想像がつかないのです。
私はひそかに強い七尾くんがお気に入り。画になるわ。
トーマス話がやや鬱陶しく感じていた檸檬も、だんだんと好感度が上がりました。

伊坂作品にしては今回は伏線が分かりやすいな~とか思っていたら、そう簡単に話が進まないのがスゴイ。
引っかかってよ、王子~!と、何度もどかしい気持ちになったことか。
彼の結末はやや物足りなかったなぁ。
本を閉じても、ムカムカする気持ちを引きずったままでした。
あと、『ゴールデンスランバー』のような感動的な伏線がなかったのが少し残念。
展開はこちらの方が断然、面白かったですが。

「バイバイ、ブラックバード」をより楽しむために/ポスタル・ノベル編 ★★★☆☆

伊坂幸太郎の『バイバイ、ブラックバード』は、太宰治の「グッド・バイ」から想像を膨らませて創られた。なぜこの作品を書こうと思ったのか、作品に込められた想い、創作秘話などを語ったロングインタビューと、書評家による解説、未完にして絶筆となった「グッド・バイ」を収録。(amazon内容紹介より)

<死神と人間は絶対に理解しあわないんです>

私が『死神の精度』を好きなポイントがまさに↑ココだったからこそ、『バイバイ~』の展開が気に食わなかったのね、と納得しました。
収録されている太宰治の『グッド・バイ』がとても面白いです。
これって設定を変える必要があったのかしら。
そのままの続きが読みたかったなぁ。

バイバイ、ブラックバード/伊坂幸太郎 ★★★☆☆


太宰治の未完の絶筆「グッド・バイ」から想像を膨らませて創った、まったく新しい物語。
1話が50人だけのために書かれた「ゆうびん小説」が、いまあなたのもとに。(帯より)


<美味しいパンになってね>

最近の伊坂作品と比べると楽しめました。
多額の借金のために<あのバス>に乗せられることが決まった男が、同時進行で付き合っていた5人の女性に別れを告げにいくストーリー。

借金や<あのバス>に関する詳細は省かれていて、男が別れを告げに行くついでに彼女の悩みなどを解決(?)していくという流れなのですが・・・。
何だか、ストーリーが「軽妙」というより「テキトー」に感じてしまい、それほどノレなかったかも。
心に残ったのは、第5話のみ。

繭美もねぇ。
最初は興味深く読んでいたのですが、ラーメン屋はともかく、ブランドショップでの振る舞いに、私の中での「憎めないキャラ」を突き抜けてしまいました。
それならそれで一貫してくれればいいのに、最終話は危惧した通りの展開でガッカリですよ。

最終話のラストシーンはとても格好よかった。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、自分のためのメモですが真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
人のカードでクリスマスプレゼントを購入しちゃう星野さんにドン引きしちゃった私としては、彼のどこに五股もかけられるほどの魅力があるのか、最後まで理解できなかった。
そして「115」=「カズヒコ」も、私には微妙すぎた。

「R指定のなまはげ」と「知能実験中のゴリラ」には笑った。
繭美も死神っぽいなぁと思っていたので、終盤で否定されてドキッとした。

最終話で繭美が急に軟化した点はガッカリだったけれど、もしも繭美の語った「それぞれの女性に助けてもらう」展開になっていたら、本を投げてしまったかも。
さすがに、伊坂さんはそんな茶番は避けてくれた。ホッとした。

オー!ファーザー/伊坂幸太郎 ★★★☆☆


みんな、俺の話を聞いたら尊敬したくなるよ。我が家は、六人家族で大変なんだ。
そんなのは珍しくない?いや、そうじゃないんだ、母一人、子一人なのはいいとして、父親が四人もいるんだよ。しかも、みんなどこか変わっていて。俺は普通の高校生で、ごく普通に生活していたいだけなのに。そして、今回、変な事件に巻き込まれて―。 (帯より)


<ただ人数が多いだけじゃなかったのか>

4人の父親のキャラクターや由紀夫との奇妙な会話が楽しくて、クスクス笑いながら読み進めました。
でも、帯の『「えっ、これも伏線だったの?」とすべてが繋がる技の冴え。』という一文から期待してたほどの収束感はありませんでした。
いろんな出来事が断片的すぎるため、ストーリーに引き込まれず、真相の解明もやや説明臭く感じたのですよね。
私の場合、第1期の作品かどうかは関係なく、単に伊坂さんの連載モノが合わないのかも。

あるキング/伊坂幸太郎 ★★☆☆☆

弱小地方球団・仙醍キングスの熱烈なファンである両親のもとに生まれた山田王求。
“王が求め、王に求められる”ようにと名づけられた一人の少年は、仙醍キングスに入団してチームを優勝に導く運命を背負い、野球選手になるべく育てられる。
期待以上に王求の才能が飛び抜けていると知った両親は、さらに異常ともいえる情熱を彼にそそぐ。すべては「王」になるために―。


<おまえは大事なものを見抜くのだ>

確かに面白くはなかったけれど、ガッカリはしませんでした。
伊坂さんの新作にあまり期待しなくなったからでしょうね。
ストーリーは・・・両親のモンペアっぷりが凄まじくて、それ以外は印象に残っていません。

SOSの猿/伊坂幸太郎 ★★★☆☆

ひきこもりの青年の「悪魔祓い」を依頼された男と、一瞬にして300億円を損失した株誤発注事故の原因を調査する男。
そして、斉天大聖・孫悟空。
物語は、彼らがつくる。
伊坂幸太郎最新長編小説。(amazon内容紹介より)


<本当に悪いのは誰なんですかね。お師匠さま>

ううん・・・微妙・・・。

『あるキング』と同様、なかなか物語世界に馴染めなくて、最後まで違和感が残ったままでした。
主人公の悪魔祓いの設定もスッと入ってこない。
「因果関係」なんて伊坂さんが得意なテーマだからすっごく期待したのですが・・・。
そう考えると『ラッシュライフ』は面白かったなぁ。

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 2005年8月~

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