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殺人ピエロの孤島同窓会/水田美意子 ★☆☆☆☆

日本から1500キロ離れた、東硫黄島。島の外輪火山が噴火し、住民は東京に強制移住させられ、現在は、観測所を守っている老人が1人住むだけの孤島である。そんな島で同窓会が開かれることになり、4年ぶりに東硫黄島高校同窓生が集まった。出席者はクラスメイト36人中、不登校だった1人を除いた35人。和やかなムードで進んでいた同窓会は、突如現れた殺人ピエロにより恐怖の孤島と化す。次々と同窓生たちを惨殺し始める殺人ピエロの正体は?(あらすじより)

第5回『このミステリーがすごい!』大賞・特別奨励賞受賞作。
12歳の女の子が書いたミステリだということで、期待感0%、好奇心100%で手に取りました。
冒頭からスムーズに物語に入ることができたし、奇天烈なストーリー展開のおかげで、(そんなに)退屈することもありませんでした。
所々にチャット上の会話や小学生のエピソードが挟まれていて、それらが本編にどうつながるのかも魅力でした。
しかし、やはり突っ込みどころは満載!
35人の書き分けが全くできていないので、誰がどんな残酷な殺され方をしても何の感情も沸きません。
それは登場人物も同じらしく、仲間の死体の前でとても牧歌的な会話が交わされたりします。
読書中、何度も「ありえね~!!」と声に出しそうになりました。
地の文の読み難さはだんだん慣れていくのですが、会話シーンはどうしてもダメ。
いっそのこと、同窓会という設定をやめて、登場人物を中学生あたりにしてほしかったです。
「博学な中学生」も不自然で鼻につくけれど、「幼稚な20歳」の比ではないことを痛感。
彼らの会話シーンは、恥ずかしくて読んでられません。
好きな女の子に、『メグちゃん、ぼ、ぼくとマヨネーズのどっち、好き?』と告白する主人公(注:東大生!)など、痛々しい会話が延々続くのです。
もしや、シュールな作風を狙っているのか?と好意的に考えるのにも限界が。
ミステリ面においても、真相はお粗末だし、全体的にどこかで読んだことがあるという印象は拭えません。
文章や構成の稚拙さを補うくらいの新しい感性やオリジナリティがみられないのが残念です。
そして、12歳が書くものにエロは必要ないでしょう。
一気に不快な気分にさせられました。

「天使のナイフ」や「13階段」に対して、『こんな特に笑うところのない真面目なミステリを誰が読みたがっているのか理解できない』と断言した大森望さんの大プッシュで出版された本書。
あちゃ~これじゃ大森さんの推薦本は読めないよ~。
(・・・と思ってたら『金春屋ゴメス』は絶賛してるようで、かなり複雑。)
他の選考委員3氏は厳しい評価だったようですが、その中でも吉野仁氏の、
『どれほど若くて可愛くて将来性があろうとも、音痴な歌手の歌など聴きたくない。それと同じ。』
のコメントに深く納得しました。
他のサイトでも酷評が多いですが、これで著者が執筆を止めないことを祈ります。
山田悠介氏も衝撃のデビューから現在もどんどん新作を出していることだし、彼女も頑張って欲しいです。
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 2005年8月~

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Author:めみ
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