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星読島に星は流れた/久住四季 ★★☆☆☆

天文学者サラ・ディライト・ローウェル博士は、自分の住む孤島で毎年、天体観測の集いを開いていた。それほど天文には興味はないものの、家庭訪問医の加藤盤も参加の申し込みをしたところ、凄まじい倍率をくぐり抜け招待客のひとりとなる。この天体観測の集いへの応募が毎回凄まじい倍率になるのには、ある理由があった。孤島に上陸した招待客たちのあいだに静かな緊張が走るなか、滞在三日目、ひとりが死体となって海に浮かぶ。犯人は、この六人のなかにいる―。

文章は読みやすいし、キャラクターも個性が溢れていて、ストーリー展開も意外性があるのですが・・・何か物足りない。
キャラクターの過去など、もう少し掘り下げてほしかったです。
スケールの大きい舞台のわりに、小じんまりとした真相だなぁという印象。

冷たい太陽/鯨統一郎 ★★☆☆☆

「娘を誘拐した。返してほしければ……」とんでもない条件に奔走する関係者たち。
次々に仕掛けられるハードル。警察も翻弄されるなか、ある人物の一言が事件を急展開させるのだが……。張り巡らされた伏線と仕掛けこそ、鯨マジックの真骨頂!


初の作家さん。
『このミス』を読んでとても期待したのですが、あーこのネタかー、という感想。
どんでん返しがあるという情報を知らなければ満足できたのかしら。
もっと二転三転のあるミステリだと思い込んでいたのですよね。
登場人物の多さにイラッとしたけれど、余白が多くてあっという間に読めたので、まぁいいか。

粗忽長屋の殺人/河合莞爾 ★★☆☆☆

粗忽者で有名な熊五郎の長屋に怒鳴り込んできた、これまた粗忽者の八五郎。「熊、おめえ浅草の浅草寺で死んでるぞ。この粗忽者め、死んだのに気がつかねえで帰ってきやがったな?」―いかにも落語ならではの粗忽噺『粗忽長屋』。しかし、浅草寺で行き倒れていた「熊五郎に瓜二つの死体」の正体はいったい?(表題作)。

噺の中でミステリを展開するという趣向が面白いと期待したのですが、これは好みではありませんでした。
各話、最初に噺の内容を説明しているので本筋はもう少し端折って欲しいと思うほど、連発で繰り出されるギャグが苦痛で苦痛で。
人情味のあるストーリーの中、もう少し粋な笑いがあっても良かったのでは。

呪い殺しの村/小島正樹 ★★☆☆☆

東北の寒村・不亡村に、古くから伝わる「三つの奇跡」。調査に訪れた探偵の海老原浩一は、術を操る糸瀬家に翻弄される。一方、「奇跡」と同時刻に、東京で不可解な連続殺人が発生。警視庁捜査一課の鴻上心が捜査にあたる。被害者には不亡村との繋がりがあった。2人は怨念渦巻く村の歴史と謎の解明に挑むのだが……。

うーん。今回も謎が詰め込まれていますが、それほど練られているとは思えないプロット。
次々と真相が読めてしまい、ラストも動機はともかく犯人は予想通りでした。
そして、やっぱり海老原のキャラが無理。
雫美視点の海老原はマシですが、鴻上と合流すると途端に安っぽくなるのですよ。
鴻上がだんだん海老原の魅力に気づき始めても、まったく共感できないし、まったく沁みないのです。風も吹かん。

ダンデライオン/河合莞爾 ★★★☆☆

タンポポの咲き誇る東京の廃牧場で、赤いサイロの中からミイラ化死体が発見される。死体は鉄パイプで腹部を貫かれて空中に浮遊していた。さらに建物は内側からカンヌキが掛けられ、完全な密室状態。警視庁捜査一課の鏑木率いる特別捜査班の4人が捜査を始め、被害者は16年前から行方不明になっていた女子大生・日向咲だと判明。咲が大学時代に入っていた「タンポポの会」という環境保護サークルの存在が浮上。やがて公安部が捜査に介入してきて、事件は混迷を極めていく。

<でも、本当はどこにもない国―>

これまでと同じく、意外性のある真相なのにやっぱり驚くことができないミステリでした。
そんなに丁寧に伏線張らなくてもいいのになぁ。
警察の捜査がお粗末すぎるのも気になったり。
でも、やっと特別捜査班4人のキャラに慣れた(正木さんが面白くなった?)からか、シリーズの中で一番読みやすかったです。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、自分用のメモ。真相に触れています。下の方へどうぞ。























第一の被害者の正体はタトゥーですぐに気づいてしまった。このヒントはやりすぎなのでは。
でも、(装飾品をせびっていることだし)てっきり被害者が何らかの悪意をもって成りすましたんだと思っていたのね。
まさか善の人間を殺害したとは完全に予想外で、そのシーンは「うわサイテー」を繰り返しつぶやきながら読んだとさ。
そして、事情はどうあれ、「咲と夢の遊び」は母親の症状をますます悪化させる原因となったのでは、と考えると切ない。】

ダンガンロンパ霧切3/北山猛邦 ★★★☆☆

ノーマンズ・ホテル事件から生還した霧切響子と五月雨結を待ち受けていたのは新たなる“黒の挑戦”、難攻不落の「密室十二宮」! 絶体絶命の霧切の前に現れた最後のトリプルゼロクラス探偵・御鏡霊は敵か、味方か!?

<でも結お姉さまは誰よりも高く跳べるわ>

今回は「黒の挑戦」のパートが短い上に、トリックもすぐにピンときてしまって物足りませんでした。
その分、本筋はかなり進展して、何より御鏡霊の正体は意外で格好良かったです。
これから「密室十二宮」のストーリーが展開されていくのかしら。
ゲームの経験者ならもっと楽しめるだろう点がストレスにならなければいいなぁ。

オルゴーリェンヌ/北山猛邦 ★★★☆☆

書物が駆逐される世界。旅を続ける英国人少年クリスは、検閲官に追われるユユと名乗る少女と出会う。追い詰められた二人を救おうと、突如現れた少年検閲官エノ。三人は、少女が追われる原因となった“小道具”をいち早く回収すべく、オルゴールを作り続ける海墟の洋館に向かったが…。そこで彼らを待っていたのはオルゴール職人たちを標的にした連続不可能殺人だった!もう一人の少年検閲官カルテの支配下に置かれた場所で、三人は犯人を突き止めるべく、トリックの解明に挑む。

<滅びる世界に音を刻むのですね>

序章の悪いおとぎ話のような雰囲気がとても魅力的で引きこまれました。
前作から7年ということで設定や世界観をほぼ忘れていましたが、この物語から読んでもすぐに馴染めそうなストーリーの運び方で安心しました。
連続殺人の物理トリックもどれも図解付きで親切な印象。
終盤のカルテの推理の荒っぽさに戸惑っていたところ、ラスト数ページでまったく予想外の展開に息をのみました。
私好みのサプライズと切なさが一緒にくるタイプの真相で、あまりロジカルな作風ではないせいか衝撃度はやや低めでしたが、ストーリーとしては素晴らしかったです。
シリーズ2冊続けて読んでいればよかったと後悔しました。

フライプレイ!監棺館殺人事件/霞流一 ★★☆☆☆

目前に横たわる女。それを見下ろす銅像のようなふたり。「さて、この死体をどうする?」「どうせなら本格ミステリ作家の名にふさわしい殺人にするべきでしょ!」切羽詰まった売れない作家と編集者による「禁じ手」に、彩りの探偵を据えての推理合戦、すべては怒涛の結末のために!名探偵メントのために!

長かった・・・。
再読して伏線を確認する気が起きないのでフェアなんだかどうなのかがよく解っていませんが(!)、終盤のドンデン返しの連続は確かに意外性もあって面白いのですよ。
ただ、そこまで引っ張っていけるほど魅力のあるストーリーではないといいますか。
名作ミステリにまつわるオブジェは興味深いし、結構なドタバタ展開なんですがねぇ。
帯にある『探偵スルース』で、ストーリーの流れが読めてしまって、面白さが半減したのもあるかも。

水底の棘/川瀬七緒 ★★★☆☆

東京湾の荒川河口で法医昆虫学者の赤堀涼子が見つけた遺体は、虫や動物による損傷が激しく、身元特定は困難を極めた。絞殺後に川に捨てられたものと解剖医と鑑識は推定。が、赤堀はまったく別の見解を打ち出す。岩楯警部補はじめ、捜査本部は被害者の所持品から、赤堀はウジと微物からそれぞれの捜査が開始された!

<ハエの伝道師、昆虫学者です!>

あー面白かった!
活き活きとしたキャラクターが魅力のシリーズですが、今回はさらにユーモアが炸裂していて、何度も吹き出してしまいました。
結構バカバカしい言動を繰り返しているのに、チープさを感じさせないところが凄いです。
まぁ、これまでと同様、ミステリとしては物足りないのですが。
何せ、被害者の身元の特定が9割を占めていて、事件の真相はパパッと片付けられてしまうのです。
虫だけでなく海関係や刺青の薀蓄も語られていて、さすがに詰め込みすぎなのかなぁと。
川瀬さんの薀蓄は馴染みやすいのですが、それよりもストーリー展開を!と今回は思ってしまいました。
でも、次も楽しみ。

桃ノ木坂互助会/川瀬七緒 ★★★☆☆

移り住んできたよそ者たちの度重なるトラブルに頭を抱えていた桃ノ木坂互助会会長の光太郎。元海自曹長でもある彼は、悪い芽は早く摘まねばと、町に害を及ぼす人物を仲間たちとともに次々と町から追放することに。次なるターゲットは、大家とトラブルを起こしていた男、武藤。しかし、男を狙っていたのは光太郎たちだけではなかった。とある事件を機に、互いの思惑は狂い始め…。

<自分たちは間違っていない>

明るい表紙イラストから、ほのぼの系のストーリーをイメージしたのですが・・・よく見たら表紙にも物騒なアイテムありましたね。
生活態度の悪い居住者を追い出そうと画策する老人たち、ストーカーを懲らしめる目的でその町に引っ越してきた女・沙月。
沙月の登場でテンポが良くなったのは事実なのですが、どうも2つのストーリーが最後まで噛み合っていないような印象を受けました。
沙月と出会ったことで老人たちが突然邪悪に変貌するのも、私の思っていた方向ではなくて戸惑ってしまったり。
どちらの話も読み足りないし、シリーズ物に比べて魅力的なキャラクターがいないのですよね。
終盤で予想がついてしまったけれど、黒幕の存在はいい感じでした。
光太郎が「その決断をしなかった理由」が絶妙。

ダンガンロンパ霧切 2/北山猛邦 ★★★★☆

「犯罪被害者救済委員会」が招く新たなゲーム……“探偵オークション”! この窮地を霧切響子と五月雨結は切り抜けられるのか!?

<極端な正義は邪悪と変わらないわ>

面白かった!
前作は世界観を説明するという内容だったので少し物足りなかったのですが、今回は殺人事件にオークションの要素も取り入れるというとっても贅沢なストーリーにワクワクしました。
物理トリックは相変わらず奇抜な印象ですが、「あの凶器」の登場シーンは鮮やかでした。ここか!と。
緻密なプロットだということに気付かされる終盤の謎解きは本当にお見事。
霧切響子がだんだんキュートになってきて、五月雨結はやっぱり頼りなくて、などキャラクターも魅力たっぷり。
黒幕の正体もますます気になるし、続篇が待ち遠しいです。

疫神/川崎草志 ★★★☆☆

「それ」は日本の小さな町で始まった。変異に気づいたのはたった一人の男の子。人類の運命を握るのは誰か?大切なものを守りたい。その思いは世界を救うのか?

<あかいひとが きた・・・>

ケニアで発生したオレンジカビの行方を追う博士、長野県で暮らす家族、奥多摩の家族、3つの視点でストーリーが進むのですが、正直言って3つともそれぞれ別の作品で読みたかったです。
真相が雑といいますか、3つの話を慌ててつなげた印象なんですよね。
ホラーな部分はじわじわと怖く、桂也のいじらしさや曽祖母の症状など、とても繊細な描写で読み応えがあったので、余計にガッカリしてしまいました。
不意に現れる「あの人」を殺したいという衝動に駆られる夫婦も面白い発想なのに、こんなオチじゃもったいないですよ。大体予想がつくし。
よくあるパンデミックものの「大混乱!」的な流れでないのは好みですが、どうしても風呂敷を広げすぎた感が出てしまうのが残念だったり。

ダンガンロンパ霧切 1 /北山猛邦 ★★★☆☆

これぞ“本格×ダンガンロンパ”!!謎の依頼を受け集結した五人の探偵たちを待ち受けていたのは「犯罪被害者救済委員会」が企む『黒の挑戦』を通じた連続探偵殺人事件の幕開けだった……!

<生まれつきの探偵なの>

原作ゲームは気になっていたのですが未購入。
まさか北山さんが小説化するとは。
でも、ゲームそのままの内容ではないのですね。そこは残念。
1巻ということで物語世界に重点を置いていて、ミステリ部分はかなりコンパクトに纏まっています。
犯人も予想通りなのですが、発想は好みでした。
結お姉さまがもう少し優秀でも良かったのですが、打たれ強くて、響子をぐいぐい引っ張っていく積極性はお気に入り。
イラストの挟み方も魅力的だし、続きがとても気になる終わり方なのですよね。
これは読まないと。

ドラゴンフライ/河合莞爾 ★★★☆☆

多摩川の河川敷で、臓器を抜き取られ、黒焦げにされた遺体が発見される。鏑木が率いる4人の特別捜査班は再結成し、遺体の下にあったトンボのペンダントヘッドを手がかりに群馬県の飛龍村へ向かう。そこはトンボの里として有数の沢がある村で、被害者はトンボ研究に熱心だった青年・遊介と判明する。だが彼の死後、幼馴染みの盲目の女性・泉美に遊介からの電話が掛かってくる。

<不吉な飛ぶ虫―か>

ユーモアミステリは別として、こういうシリアスな小説で「ま、まさか・・・」とか「そ、そんな・・・」など、動揺台詞(?)を多用するのってあまり好きじゃないなぁと思いながらの読書。
変に丁寧なのか、省略してもいい台詞も多いのでなんだか読み口が鈍かったり。

最初の盲目の少女のエピソードがとても魅力的なのですよね。
やっぱり鏑木班が絡むシーン以外はとても面白いです。
前作よりは4人の会話も上滑り感が薄まったとは思うのですが、後半にワチャワチャし始めるのは相変わらずで。
澤田は必要なのかなぁ。なんだか姫野の役割で十分なような。
20年前の殺人事件の真相は、現場の状況を読んだ瞬間にピンときました。
「何で解らないの?」と鏑木たちにイライラしてしまうくらい、伏線を強調しているので。
あとは、切り裂かれた遺体の真相にガッカリしたのと、前作でも思ったけれど演出が不満。
なんでこんな余計な展開を挟むのかと。おかげで真相に急接近ですよ。
この作家の作品、たとえどんなに意外な真相でも驚けないような気がしてきました。
いいストーリーなのになぁ。

アリス殺し/小林泰三 ★★★☆☆

複数の人間が夢で共有する〈不思議の国〉で次々起きる異様な殺人と、現実世界で起きる不審死。驚愕の真相にあなたも必ず騙される。鬼才が贈る本格ミステリ。

<世界はがらりと変わった>

小林さんの新作だということで、内容をまったく知らずに手に取ったのですが、読後、最初にあらすじを読まなくて良かったと心底思いました。ああ幸せ。

〈不思議の国〉と現実世界、それぞれで起こる殺人がリンクするというストーリー。
ただ、私は昔から『不思議の国のアリス』の世界観が苦手で。
詳しくない上にキャラクターの説明もないし、死体の描写はグロいしで、もう読み辛いったらなくて。
でも、その苦労が報われた瞬間、「おーっ」と声を上げましたよ。
歯痒い会話だらけのこの世界観だからこそ、スルーしやすい伏線といいますか。
いや、お見事です。
(そういや、表紙イラストにはちゃんと描かれているような。解らないって!)
諦めずに最後まで読んで本当に良かったと思った作品。
あとは、無意味なグロ描写さえなければなぁ。今回はしつこかった~。
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 2005年8月~

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