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都知事探偵・漆原翔太郎/天祢涼 ★★★★☆

弁舌巧みな爽やかイケメン。でも、天然な世襲政治家・翔太郎が、都知事選に立候補すると言い出した! 真面目な秘書・雲井は奔走し、妨害工作を退け、彼は都知事に当選する。だが、二人の前に次々と現れる難事件――テロ組織・アイスクリーム党による都議会襲撃、殺・ゆるキャラ「ケンダマダー」殺害、そして都の賓客である美人王女のダイヤ盗難……。支持率が急落する都知事が真実を明らかにするとき、東京の政治が変わる!?

<君は僕にとって世界一優秀な秘書なんだ>

面白かったー。
前作より小粒の事件が多いかなと思ったのですが、最終話ではそれらの裏に隠された真相が暴かれ、スケールの大きさを味わうことができました。
注目すべきは、やっぱり伏線の張り方の見事さで、今回もかなり注意深く読んだつもりでしたが「あれも伏線だったのか!」という驚きを何度も味わいました。
また、伏線だと気づいていないのに、その描写がちゃんと頭に残ってるから、再読の必要がほとんどないというのが本当にスゴイ。
ラストの翔太郎の台詞には吹き出しました。諦めてなかったのか!
続編なので仕方がないとはいえ、雲井の「翔太郎が天才かどうか」と疑う様子は前作ほど魅力的ではなくなりましたが、またまた次回作が楽しみです。

もう教祖しかない!/天祢涼 ★★★☆☆


老朽化した銀来団地で急速に広がりを見せる新宗教“ゆかり”。大手流通企業スザクのセレモニー事業部で働く早乙女六三志は、顧客との生前葬儀契約を守るべく、教団潰しを命じられた。ところが、同世代の教祖・藤原禅祐は訴える。「今や若者は、社会や成功者にとって搾取の対象でしかない」「そんな我々が逆転するには、もう教祖しかないのです!」そして両者は、“ゆかり”の存亡を賭けてある勝負に挑むことに―。


前半の六三志と禅祐のやり取りが見事で、ワクワクしてしまいました。
伏線を張るのも回収するのもすごいスピードなんですよ。
でも、そこから宗教の仕組みや住民と新宗教の対立など、目新しい展開や緊張感がないため、正直退屈でした。
さすがは天祢作品で終盤はどんでん返しがありますが、こちらはそこまで巧い伏線は見当たらなかったのが残念。
ミスリードの必要性も疑問だったり。もっとスマートな方法が・・・。
後日談が短すぎる気もしますが、ラストの禅祐の台詞だけで充分なのかも。
読後感はとても良かったです。

セシューズ・ハイ/天祢涼 ★★★★☆

世襲によって国会議員になった漆原翔太郎。初登院早々に飛び出した問題発言や問題行動で、支持率急落、早くも次の総選挙は赤信号!?危機的状況に頭を痛める秘書・雲井進のもとに舞い込んだのは、マンションの建設反対運動。支持率アップのため翔太郎をけしかける雲井だったが、唖然とする行動に出られてしまい…?

<バカなのか?天才なのか?>

議員探偵ってサブタイトルを読んだ時点では面白くなさそうな予感がしたのですが、これが結構楽しめました。
ミステリとしては小粒。でも、伏線の貼り方がとっても好みなんですよね。
連作につきもののワンパターンを避けようとしてるのも好感度が高くて、最初は自信満々だった雲井が、徐々に「自分が先に推理を披露すれば、翔太郎が(自分をバカにするために)正しい真相を明らかにしてくれるかも」という思考に陥っていくのが面白いです。
特に「選挙」の何とか裏を読もうとする様子には笑いました。
(結局は、バッチリ証拠が残りそうなトリックでしたが。)

そして最終話ではやっぱりサプライズが。
一瞬、ハッとしましたが、前作の最終話での破壊力と比べると弱いかなぁ。
動機や背景に興味がなさすぎたのかも。
でも、今回は全体的に楽しめたので満足です。

葬式組曲/天祢涼 ★★★★☆


葬式の規制された国で、若き社長に率いられた北条葬儀社。遺族のさまざまな要求、ときには無理難題に右往左往しつつも、着実に地歩を固めてゆく。葬儀社の面々は、遺族に向き合い、故人が残していった「謎」を解き明かし、無事に式を執り行ってゆくのだが…新鋭の書き下ろす「あらかじめ用意された死者をめぐる謎」。


<葬式においては、
    故人の希望に無意味なものは一つたりともない>


人が亡くなった後はなんの儀式もせず速やかに火葬する「直葬」が一般的になった時代。
未だ故人を弔う儀式である「葬式」を行う葬儀社に勤める4人が遭遇する「死者をめぐる謎」。
7年間絶縁状態だった父親の葬式の喪主を任された男、祖母の棺に拘る女、霊安室から消えた少年の遺体、妻の死後、幻聴に悩まされる男。

テーマ的にもっと感動してもいいはずなのに、なんだかいろいろと印象の薄い話が多かったです。
「直葬」が一般的になった理由も、あまり説得力がないような。
次の章に、前の章の裏話的な要素が入ってたりするのも、野暮ったいなぁとか。
ミステリとしてもパッとしないので、何度も表紙を確認して「天祢涼だよね?」と首をかしげながらの読書でした。

・・・が、最終章で思いもよらない展開に唖然。
もう、こういう作風に変わっちゃうのかなぁ、と思わせられたのも、すべてが演出?
特にP255の真相にはため息。お見事でした。

空想探偵と密室メイカー/天祢涼 ★★★☆☆

密室に女優の死体―自他殺不明、凶器不明、動機不明。ミステリをこよなく愛し、並外れた“空想”力を持つ大学生・雨崎瑠雫と、彼女に片思いの宇都木勇真は謎を解くべく、行動を開始した。左遷された訳ありの刑事、女優の夫、各々の思惑が交錯する中、さらなる事件が…史上最兇の密室に隠された真相とは?

<わたしが空想する探偵を理解しなさい>

キャラクターにクセがないので、美夜シリーズより読みやすかったです。
瑠雫の特殊な癖も可愛らしく、序章の勇真とポアロの出会いのシーンには、グッと惹きつけられたのですが・・・。

全体的に、事件の規模が小さめ。密室のクオリティも低め。
第2の事件の密室なんて、スピード解決ですよ。
これでよく犯人を追及できるなぁ(そして白状してくれるなぁ)と思うくらい、ロジックの詰めも甘いのです。
犯人に関しては『キョウカンカク』の感想と同じで、もっと意外性を。
そして、一番期待していた「狂人の理屈」もこれまたパンチ不足。
う~ん、どんどんインパクトが弱くなっているような。
相変わらず、伏線の張り方はとても好みなのですが。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、自分用のメモ。真相に触れています。下の方へどうぞ。





















まさかこんなに空想癖が本筋に絡んでないとは思わなかったので、(刑事視点の「信さん」とは別に)瑠雫と勇真の前に現れる雨崎パパはきっと空想上の人物だろうと一瞬思った。
てっきり、親子の独特な会話が伏線かと。
雨崎パパじゃなくても、誰かが空想上の人物なハズ!と、そればっかり気になっていた。
序章の事故のシーンは、車のナンバーの方に集中してしまったよ。
こういう真相にするなら、ついでに父親の犯行の理由もハッキリさせてほしかったなぁ。
「強烈な体験の共有」という伏線には少し感動したけれど。】

闇ツキチルドレン/天祢涼 ★★★☆☆

殺意の矛先は犬や猫、そして人間へ―。小さな地方都市を震撼させる事件の容疑者は、県警本部長も務めた元警察官僚・最上倉太朗!“共感覚”美少女探偵・音宮美夜は妙な出会い方をした高校生・城之内愛澄とともに捜査を開始する。だが最上は「私は音宮くんを殺したい」と宣戦布告!探偵は裏を知り尽くした男を追い詰められるか?

<闇の夜に、憑かれたよう>

美夜のキャラに馴染んだからか、前作より、スッとストーリーに入っていくことができました。ショートの方が似合うわ~。
登場人物のほとんどが歪んだ精神状態ですが、それほど悪質な印象はないのですよね。
愛澄の置かれている状況のみ、先がとても気になりました。
前作よりもいろいろとインパクトが弱くて「あ~。もうこのシリーズはいいかなぁ~」と終盤で感じたのですが、その後の展開で「うわ~。やっぱり次も読む~」という心境に。
これは前作を読んでいたからこその油断かな。とにかく驚いた。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、自分用のメモ。真相に触れています。下の方へどうぞ。



















いや、もうてっきり美夜が毎回助手を変えながら田舎を旅するシリーズだと思ってたから。
「連れていってほしい」とせがむ愛澄に「お祖母ちゃんと仲良くね」っぽい気の利いたアドバイスをして、サヨナラするんだとばかり。
前作で叙述トリックのパターンは無いって先入観があったからなぁ・・・。

キョウカンカク/天祢涼 ★★★☆☆

女性を殺し、焼却する猟奇犯罪が続く地方都市―。幼なじみを殺され、跡追い自殺を図った高校生・甘祢山紫郎は、“共感覚”を持つ美少女探偵・音宮美夜と出会い、ともに捜査に乗り出した。少女の特殊能力で、殺人鬼を追い詰められるのか?二人を待ち受ける“凶感覚”の世界とは?第43回メフィスト賞受賞作。(本書あらすじより)

<久々に見たよ、こんな純粋に蒼い声>

展開の速さと細かい伏線は好印象です。
でも、期待していた真相がなかなかの肩透かしでした。
前半で期待値を上げすぎたのかも。
あと二転三転は欲しかったなぁ・・・。
あ、犯人の動機は面白いです。さすがメフィスト賞。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、自分用のメモ。真相に触れています。下の方へどうぞ。




















いかにもな人物が犯人だったことには、やっぱり物足りなさが残るなぁ。
「叙述トリック」や「花恋の件は模倣犯」という可能性を早めに提示する展開に「この著者わかってるじゃん!」と興奮したので、中盤の玲・犯人説に「きっと犯人じゃないんだ!」と期待→まさかのグダグダアリバイ作戦→やっぱり犯人だった、というすごくムダな翻弄に「んも~!」ってなってしまった。
アリバイ作戦も共感覚を利用してるんだったらまだ納得したんだけど。
山紫郎は山紫郎で、もっとブラックな企みがあるのかと思ったらフツーだし。
序盤に共感覚の発現割合の話が出たので、もしかして犯人も共感覚を持っているのでは?と疑ったのよね。
だから、所々に挟まれる美夜の過去のエピソードも、もし「少女」だとハッキリ書かれてなければ、美夜でなくて犯人の過去だとミスリードされたかも。
それにしても、吉野ヶ里警部が矢萩側の人間だったのにはびっくり。
微妙な存在だったから犯人かと疑ったのに。それじゃ赤川次郎?
そして表紙イラストの美夜は、生首が浮いているように見えて怖い。
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 2005年8月~

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