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爛れた闇の帝国/飴村行 ★★☆☆☆

高校2年生の正矢は生きる気力を失っていた。先輩でもあり不良の崎山が、23歳も年の離れた正矢の母親と付き合い出し、入り浸るようになったのだ。一方、独房に監禁された男が目を覚ました。一切の記憶を失い、自分が何者であるかもわからない。少しずつ記憶を取り戻す男だが、定期的に現れる謎の男によって拷問が始まる。やがて、絶望の淵にいる正矢と男は、互いの夢の中に現れるように。二人の過去に隠された恐るべき謎とは!

<これが人のやることか・・・?>

う~ん・・・これは好きではないなぁ。
高校生の正矢と、囚われている男のストーリーが交互に進むという構成が好みなだけに、真相には拍子抜けしてしまいました。
他にもいろいろと伏線は張られているのですが、どれもたいした真相じゃないような・・・。
そして、ホラーな部分が完全に邪魔に思えてきました。必要?
後には何も残りません。不愉快ですらなかったです。
読みやすいのになぁ。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、自分用のメモ。真相に触れています。下の方へどうぞ。























拷問されるたび、男が少しずつ記憶を取り戻すという流れが、すごく単調で退屈。ストーリー的にもあまり効果がないような気が。
晃一が正矢の父親の写真をじっと見つめるという伏線で、「この2人、兄弟かも・・・」と予想。惜しい。
ところで正矢も仏壇に置かれた牙で手を怪我したけれど、異常はないのかしら?
ラストは化物VS化物の図だと思ったんだけど。

粘膜兄弟/飴村行 ★★★☆☆

ある地方の町外れに住む双子の兄弟、須川磨太吉と矢太吉。戦時下の不穏な空気が漂う中、二人は自力で生計を立てていた。二人には同じ好きな女がいた。駅前のカフェーで働くゆず子である。美人で愛嬌があり、言い寄る男も多かった。二人もふられ続けだったが、ある日、なぜかゆず子は食事を申し出てきた。二人は狂喜してそれを受け入れた。だが、この出来事は凄惨な運命の幕開けだった…。(amazonより)


<今目の前で物凄ぇ事が起きてる気がすんな>

さすがに三作も続けて読むと、いろんな気持ち悪さに慣れてきましたよ。
中身よりもあらすじの方が怖く思えます。

全体的に、普通の小説っぽいストーリーなので、矢太吉の前に突然現れて殴りまくる黒助の存在だけが浮いているように感じました。
この正体も、そんなにインパクトは強くなかったなぁ。
そして、ヘモやんは性癖がアレなので、富蔵の魅力には及びませんでした。
でも、トランプのシーンは好きです。平和で。

前作のように綺麗にまとまっている訳ではないのですが、だんだん物語世界を楽しめるようになってきました。
ホラー度も低いし。次も読もうっと。

粘膜蜥蜴/飴村行 ★★★★☆

国民学校初等科に通う堀川真樹夫と中沢大吉は、ある時同級生の月ノ森雪麻呂から自宅に招待された。父は町で唯一の病院、月ノ森総合病院の院長であり、権勢を誇る月ノ森家に、2人は畏怖を抱いていた。〈ヘルビノ〉と呼ばれる頭部が蜥蜴の爬虫人に出迎えられた2人は、自宅に併設された病院地下の死体安置所に連れて行かれた。だがそこでは、権力を笠に着た雪麻呂の傍若無人な振る舞いと、凄惨な事件が待ち受けていた…。

面白かったです。(かなり)迷ったけれど読んでよかった!
前作ではまったく感じられなかったユーモアセンスのおかげで、とっても楽しめました。
あと、まともな登場人物がいるってだけで、どっと安心感が・・・。

前作と同じく、3つの章で構成されていて、それぞれ急展開にギョッとしたりと飽きる隙がありません。
何といっても、キャラクターがいい。
第一章では不穏な雰囲気の雪麻呂が、第三章で憎めないキャラへとイメージが一変したのが意外でした。(傍若無人っぷりが、ややパタリロ的?)
そして、解説にもありますが、ほんと富蔵が抜群にイイ奴なんですよね。
雪麻呂と富蔵のやり取りに、とても癒されました。
完全な悪役はともかく、登場人物に裏がないところも好感が持てます。

真相にはまったく気付かず。
オチを期待していなかったので驚きました。
これ単品をオススメするのは無理ですが、『粘膜人間』が受け付けなかった人にはもったいないから読んでほしいなぁ。

後で知りましたが、日本推理作家協会賞受賞作品だったのですね。
選評者・北村薫さんの「整合性という意味では、おかしな点も眼につく。だが、そういう指摘は無意味だろう。理性は、夢から覚めて後に働くものである」。
最後の一文にグッときました。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、自分用のメモ。真相に触れています。下の方へどうぞ。
























第三章はどこかほのぼのとした気分で読んでいたので、ジャイロの件に驚いてしまった。
突然そんな展開になるので油断できない。
雪麻呂の父の研究がアレだったので、父が母?みたいな予想をしていた。(誰が手術するのか。)
辞めた料理人も印象に残ってたし、富蔵が母親の代わりに手紙を?とも考えたんだけど・・・いやぁ~まさかの真相。
でも、これは真相に驚くだけに留めて、富蔵の言動を深く思い出さない方がいいよね・・・ショックが大きすぎる・・・。
だからこそ「まさかの真相」なんだろうけど。

粘膜人間/飴村行 ★☆☆☆☆


「弟を殺そう」―身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。その暴力に脅える長兄の利一と次兄の祐太は、弟の殺害を計画した。だが圧倒的な体力差に為すすべもない二人は、父親までも蹂躙されるにいたり、村のはずれに棲むある男たちに依頼することにした。グロテスクな容貌を持つ彼らは何者なのか?そして待ち受ける凄絶な運命とは…。(amazonより)

初・飴村作品。
もう、どの方向から読んでも気持ち悪いです。
あまり丁寧なストーリーでもないし、エロやらグロやら、読者を不快にさせる努力だけが伝わるのです。ほんとゲンナリ。

ただ、デビュー作にしては文章が読みやすく、全く気が乗らないのに一気読みですよ。
サプライズなどはありませんが、ブチッと切ったようなラストはスキかな。
まぁ、他に収拾がつかなかっただろうなぁ・・・。
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 2005年8月~

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