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鬼/今邑彩 ★★★☆☆


「みっちゃんに会った」と言い残して死んだ友人達。
そんなはずない。だって、みっちゃんは・・・。
言葉にできない不安感。おさまりのつかない気持ち悪さ。
表題作を含む、誰をも奇妙な世界に誘い込む8編を収録した短編集。(Amazon商品の説明より)


<あたし、みつけるのうまいんだよ>

やっぱり今邑作品と恩田作品は北見隆さんの装画でないと!
今回も雰囲気ぴったりでした。

今邑さんの短編は結構インパクトが強くて記憶に残るのですが、今回はマイルドな読後感の作品が多いのが意外でした。
不安は残るけれど、後味はそれほど悪くないのです。
唯一、悪意たっぷりのどんでん返しの「メイ先生の薔薇」にはゾッとしました。
お気に入りは「シクラメンの家」
これだけは先が読めませんでした。
全体的にもう少しヒネリが欲しかったかな。

金雀枝荘の殺人/今邑彩 ★★★★☆

完璧に封印された館で発見された、不条理極まる6人の死。事件から1年近くが経ち、警察も見放した謎を解明すべく新たな6人の男女が「呪われた館」を訪れる。過去にも多くの人の血を吸った館でまたしても繰り広げられる惨劇。そして戦慄の真相とは・・・?息もつかせぬ、恐怖と幻想の本格ミステリー。(本書あらすじより)

<6人の人間が順番に殺しあった?>

10数年ぶりの再読になるのかな。懐かしい~!
綾辻・有栖川復刊セレクションです。

1年前、密室状態の洋館で6人の男女が殺害された。
被害者の5人はいとこ同士、1人は管理人で、まるで「狼と七ひきの子やぎ」に見立てたかのような殺害現場だった。
そして、事件を推理すべく、他の4人のいとこが洋館を訪れる。
招かれざる客も参加して、辿りついた真相とは?

この作品、密室トリックは忘れてましたが、犯人の動機はずっと記憶に残ってました。
当時、衝撃を受けたのですよね~。
14年前の作品なのに、文体が古くなく、違和感がないことに驚きます。
最後まで、意外に淡々とした展開で、謎解きが説明調なのが気になりますが、雰囲気が抜群に良いのですよね。
ラストから最初のページに戻ると、「序章という名の終章」の意味が解り、不思議な感覚が味わえます。
良質のミステリでした。

いつもの朝に/今邑彩 ★★★★☆

画家の日向沙羅は、3年前夫を線路事故で亡くしてから2人の息子と暮らしていた。容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能の兄・桐人と、何をやらせても落ちこぼれの弟・優太。ある日、優太は幼い頃から愛用していたぬいぐるみの中から手紙を発見する。それは、父から優太宛てに書かれたものだった。<僕は優秀だった父の本当の子供ではない?>優太は謎を解くため、手紙に書かれていた曾祖母とされる老女に会いにいくのだが・・・。

<下から手を差し伸べて人を救うなんて絶対にできないんだ>

今邑さんのミステリは全て読んでいますが、ホラーの傾向が強くなってからはかなり久しぶりです。
最近、全く新刊が出ないなぁと思っていたら、本書の執筆中に大病を患われていたそうです。

テーマはかなり重く深いです。
2人の兄弟のお互いを思いやる気持ちと揺れる感情が、とてもリアルに描かれています。
母親の葛藤と後悔、そして「神様の存在」について語るシーンは胸が熱くなりました。
相変わらず、リーダビリティは抜群。
次々出てくる謎も魅力的で、グイグイ読ませてくれます。

しかし、若干不満が残りました。
とてもとても良い話なのですが、真相がすぐによめてしまう。
今邑さんのあの素晴らしくトリッキーなミステリを知ってしまっているせいか、拍子抜けの感が否めません。
ミステリではない作品に対して、ミステリとして物足りないなんて感想をもつ自体が間違っているのですが、所々「あれ?ここはヒネらないの?」と生意気なことを考えてしまうのですよね。
特に終盤なんて、本来は感動が押し寄せる展開のはずなのに、もったいないという気持ちが強くてあまり集中できませんでした。
うう、残念。

今邑作品といえば二転三転のどんでん返し、という先入観が邪魔をしました。
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 2005年8月~

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Author:めみ
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