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ひかりの剣/海堂尊 ★★★☆☆


バブル景気真っ盛りの1988年。
東城大医学部剣道部の猛虎、速水晃一。
帝華大医学部剣道部の伏龍、清川吾郎。
剣の才能を持つふたりの男が、全存在をかけて戦う。
そしてその戦いの陰には、帝華大から東城大佐伯外科に招聘された阿修羅、高階顧問の姿があった。
医療ミステリーの旗手が放つ、初の青春小説。(帯より)


<森羅万象をぶった斬れ>

帯を見てびっくり。
最近はどんどんミステリから離れてましたが、今回は完全に「青春小説」ですよ。

『ジェネラル・ルージュ』の速水と、『ジーン・ワルツ』の清川(←ド忘れしてた)が主人公です。
チャラチャラ清川のインパクトが強くて、速水の個性が消されてたのが残念。

『ブラックぺアン』とリンクしています。
速水の大学時代なので、島津と田口センセにも会えます。あと世良くんも。
チラとしか登場しないけど、やっぱり田口センセ好き。癒し系。
また『バチスタ』を再読したくなったなぁ。
若かりし高階病院長も剣道部顧問として登場。
陰で腹黒タヌキと囁かれています。私もだんだん苦手になってきたかも。

医療関係は少しだけで、後はほとんど剣道のシーンです。
最初は興味深く読んでいたけれど、終盤には飽き気味に。
途中で漫画っぽい展開になっちゃうし・・・。
(厳しい修行から帰ってきた清川の登場シーンには吹いた。)
結局、速水と清川のどちらに肩入れして読めばいいのか分らなくなったのもあります。

オーソドックスな青春小説ですがなかなか楽しめました。
西瓜とメロンの対決が印象的です。

医学のたまご/海堂尊 ★★★★☆

僕は曽根崎薫、14歳。歴史はオタクの域に達してるけど、英語は苦手。愛読書はコミック『ドンドコ』。ちょっと要領のいい、ごくフツーの中学生だ。そんな僕が、ひょんなことから「日本一の天才少年」となり、東城大学の医学部で医学の研究をすることに。でも、中学校にも通わなくっちゃいけないなんて、そりゃないよ・・・。ひょうひょうとした中学生医学生の奮闘ぶりを描く、コミカルで爽やかな医学ミステリー!(本書あらすじより)

<疑問だらけだよ、オー・マイ・パパ>

横書きの文章は慣れるのに時間がかかったけれど、各章のタイトルやイラストがとても可愛かったです。
子供向けの作品として読んでいたら、専門用語は大量に出てくるわ、大人の汚い世界も露骨に見せられるわ、なかなか侮れない。

急に別世界に放り込まれた薫くんの奮闘する姿に、笑ったり感動したり。
しっかり考えさせられる内容でした。
少し苦い結末だったけれど、これがまた海堂さんの味なんだよなぁ。
とにかく、面白かった!

裏表紙のイラストで、ハイパーマンのポーズしてる3人が可愛い~♪
3人ともヒーローだったもんね。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
まさか、「バチスタ」の未来の話だとは思わなかったなぁ。
東城大学医学部付属病院、一回潰れてるし(汗)。
そして田口センセが、ずいぶん立派に!←笑

『ジーン・ワルツ』でも思ったけれど、ハイパーマンバッカスってどこかで登場したなぁ~と思ってたら、『ナイチンゲール』だったか!
しかも、当時5歳の(佐々木)アツシ君が熱中してたのか!
あ~、思い出した思い出した。「~なのであります」が口癖の子ね。
だからこそ、今回、終盤のあのポーズが決まるのか~。

それにヘラ沼君って『黄金地球儀』の平沼の息子だったのね・・・。
こちらは微っ妙・・・。

そして、切り札が「パパとオアフが知り合い」というのは、さすがに都合が良すぎ?

ジーン・ワルツ/海堂尊 ★★★☆☆


桜宮市・東城大学医学部を卒業、東京・帝華大学に入局した32歳の美貌の産婦人科医、曾根崎理恵。
人呼んで冷徹な魔女(クール・ウィッチ)。
顕微鏡下人工授精のエキスパートである彼女のもとに、事情を抱えた五人の妊婦がおとずれる。
一方、先輩の清川医師は理恵が代理母出産に手を染めたとの噂を聞きつけ、真相を追うが・・・。


<それは、神の領域だ>

もう、完全にミステリではなくなりましたね。

今回のテーマは、不妊治療、代理母出産、産婦人科医の減少、厚生労働省への批判。
ユーモアが控えめな分内容が濃く、ドラマチックな展開で一気に読んでしまいました。
どんな状況であれ、出産という決断をする母親たちの偉大さに感動。
終盤の出産シーンには圧倒されます。
果たして、理恵の行為が正しかったのかどうか、疑問が残りますが・・・。

先月、海堂さんがゲスト出演されている番組を見ましたが、穏やかで関西の笑いにも理解があって、とても好印象でした。
最近の作品は批判が過激に感じてきたのですが、講演会を開いたらもっと支持されるだろうなぁ。

夢見る黄金地球儀/海堂尊 ★★★☆☆

首都圏の端っこに位置する桜宮市に突如舞い込んだ一億円。
その名も「ふるさと創生基金」。
だがその金は黄金をはめ込んだ地球儀に姿を変え、今では寂れた水族館にひっそり置かれているだけとなった・・・はずだった。
が、ある日を境にトラブル招聘体質の男・平沼平介の日常を一変させる厄介の種へと変貌する。


<黄金地球儀、頂戴しよう>

あまり評判が良くなかったので、全く期待せずに読みました。
う~ん、作者が海堂さんじゃなかったら、もっと楽しめたかも。
ユーモアはそのままですが、緊張感たっぷりの手術シーンが好きな私は物足りなかったなぁ。

町工場で働く主人公・平介が、学生時代の悪友・ガラスのジョーと再会、胡散臭い噂のある自治体から黄金地球儀を盗もうぜ、と持ちかけられる。

このガラスのジョーが、なんとも中途半端。
トラブルメーカーっぷりが、全く発揮できてません。
それに比べると平介の方が、怪しい組織と関係があったり、バーの店員と接点があったり、よほど派手だったりする。
ジョーの秘密にも大して惹かれないし、最後まで影が薄かったです。

地球儀の強奪シーンも、ハラハラ感ゼロ。
都合の良い展開だし、真相はよめるし。
登場人物が全員ゆるーいキャラなので、軽く読むことができますが、盛り上がりがひとつもないってのもなぁ。
豪介親父とアイちゃんは、結構好きです。

今回は医療現場が舞台ではないですが、シリーズ関係者がやっぱり登場。
でも、彼女、苦手なんですよね~。

ヒトコト(真相に触れています)

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ジョー、せっかく白鳥と出会ってるんだったら、もっと突拍子もない言動をしてよぅ。
地味だよぅ。

ブラックペアン1988/海堂尊 ★★★☆☆


外科研修医・世良が飛び込んだのは君臨する’神の手’教授に新兵器導入の講師、技術偏重の医局員ら、策謀渦巻く大学病院・・・。
大出血の手術現場で世良が見た医師たちの凄絶で高貴な覚悟。
驚愕手術の結末!(帯より)



<ゴールチャンスは刹那のはざまにあるということを、
               俊足サイドバックの本能は識っていた>


今回は1988年の東城大学医学部付属病院が舞台です。
面白かった!

ストーリーは、新来講師として東城大学に訪れた高階(後の病院長)が、新人外科医の世良と出会うところから始まります。
今回も渡海先生や佐伯教授など、アクの強い人物が登場。
もちろん、シリーズでお馴染みのキャラもチラホラ出てきてニヤリ。
何とあの3人組も!嬉しい!
出番は短いのに、それぞれしっかり個性的で笑ってしまいました。

そろそろ、天才的な技術の持ち主ってパターンはマンネリかな?と思いつつも、最後まで一気に読ませるリーダビリティはさすがでした。
何だかんだ言っても、手術のシーンは緊迫感たっぷりで、ゾクゾクするのですよね~。
今回、メッセージ性が若干弱めだったのが残念かな。
あっと言う間に読めました。

ヒトコト(真相に触れています)

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渡海先生、復讐を考える前に、よぅ~く事情を調べようね。
時間はあったでしょ。
でも、終盤までの佐伯教授のヒールっぷりは見事でした。

ジェネラル・ルージュの凱旋/海堂尊 ★★★★☆


不定愁訴外来の万年講師・田口公平の元に、匿名の内部告発文書が届く。
それは、救命救急センター部長の速水晃一が、特定業者と癒着しているという内容だった。
田口は事実の調査に乗り出すが・・・。


<あいよ、受ける>

もう何といっても、速水部長が素敵すぎる。
このキャラ1つで、グイグイ引っ張られてしまいます。
少し苦痛だった『ナイチンゲールの沈黙』を読んでいて良かったです。
こんなにもリンクしているとは思いませんでした。

エシックス・コミティは本当にレベルの低い「茶番」なのですが、沼田側がやっつけられる様子は爽快!
リスクマネジメント委員会では、黒崎教授の台詞に感動しました。
終盤の都合の良い盛り上がりも許せてしまうほど、全体的にとても面白かった!
ミステリっぽさがなくなったのも良かったと思います。

<取材のヘリは飛ぶのにどうしてドクター・ヘリは桜宮の空を飛ばないんだ>

医療現場の問題は、まだまだあるのでしょうね。
これからも作品で取り上げてもらいたいです。

チーム・バチスタの栄光/海堂尊 ★★★★☆

米国の心臓専門病院から東城大学医学部付属病院へ招聘された、心臓移植の権威・桐生恭一助教授。
彼は、心臓移植の代替手術であるバチスタ手術専門の、通称「チーム・バチスタ」を構築し、驚異的な成績をあげていた。ところが、3例立て続けに術中死が発生。
これは、偶然連続した不運なのか?それとも医療事故?それとも何者かの悪意によるものなのか?
危機感を抱いた病院長の高階は、神経内科教室の万年講師田口に内部調査を依頼する。


第4回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作です。
この選考はものの数分で・満場一致・史上最短・即決だったそうです

<大学病院では、毎日あちこちで、
         たんぽぽのようなお茶会が開かれている>


なるほど、面白い!
数ページ捲っただけで、医療ミステリが苦手の私も「これはいける!」と確信しました。
文章もコミカルだし、何より個々のキャラクターがとても魅力的なのです。
常に腹に一物ありそうな高階、自称・昼行灯の田口、一流の技量を持つ桐生、目立ちたがり屋で高階に反発している黒崎、情報通の兵藤・・・。
登場人物がとても多いのですが、それぞれキャラが立っているので全く混乱せずにサクサク読めました。

田口が責任者である不定愁訴外来(通称・愚痴外来)は、検査で異常が見つからない症状をもつ患者の話や愚痴を聞くことを主な仕事としています。
ここでの、田口の患者への誠実な対応がとても好感が持てます。
手馴れのベテラン看護師・フジさんもとても良い感じ。
愚痴外来の唯一の看護師なのですが、教授たちは彼女に頭が上がらないし、看護師たちには慕われているのです。

そして、もちろん、第2部で登場する厚生労働省の役人・白鳥のキャラは極めつけ。
彼は、奥田英朗さんの描く精神科医・伊良部の雰囲気という評判なのですが、奥田作品未読のため比較できず。
いやぁ、しかし面白いです。この男。
誰に対しても、へらっと笑って、力一杯地雷を踏みつけるような発言を繰り返し、時に相手に泣き出され、殴られ、怒鳴られ・・・それでも、ケロリとしてうどんをすすります。
しかし、ロジカル・モンスターの異名の通り、彼は完璧な論理に基づいた推理で謎を解き明かすのです。Bravo!

著者が勤務医だということで、手術の描写などとてもリアルだ(と思われる)し、緊迫感も伝わります。
医療に関する説明等もとても丁寧で、無知な私でも何となく分かったような気分に。
普通ならパッとナナメ読みしがちな専門用語が出てきても、一文字ごと集中して読めたのが不思議。

少し不服なのは、第1部と第2部で名探偵役が代わってしまうこと。
田口の調査に興味が向いていた矢先だったので、個性的な白鳥に気持ちを切り替えるのが難しかったです。

ラストは、ちゃんと田口の見せ場もあり、とても爽快でした。
そして、あの人とあの人の意外なつながりが発覚し、更に楽しい気分に。
決して読者参加型のミステリではないですし、真相が少し苦味の残るもの(謎解明のためだけの死がひとつある)だったので星は4つ。

でも、とても楽しい読書ができました。
白鳥でシリーズ化を希望します。
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 2005年8月~

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