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ヒート アイランド/垣根涼介 ★★★★☆


渋谷を根城にファイトパーティーを主宰し、トップにのし上がったストリートギャング『雅』。頭(ヘッド)のアキとカオルは、ある日仲間が持ち帰った大金を見て驚愕する。その金は、ヤクザが経営する非合法カジノから、3人組の男たちが強奪したものだった。金の行方を追う強奪犯とヤクザ。絶体絶命の状況を脱するためにアキとカオルが立てた作戦とは。

<からりと晴れた気持ち。死ぬ前の狂気。
           それで充分、報われた気になった>


『午前三時のルースター』が意外にもサクッと読めてしまったので、そのまま2作目へ。面白かった~。
これはぜひ映像化して欲しいです。

特に興味を惹くテーマではないのに、読み始めると作品全体に漂う「格好良さ」に痺れてしまいます。
男たちの生き方がとても魅力的なのです。
アキもカオルもストリートギャング特有の派手さはなく、アキの親思いの一面やカオルの潔癖さなどに好感が持てます。そして2人とも頭が良い。
カオルがヤクザ相手に啖呵をきるシーンはスカッとしました。
アキたちのグループだけでなく、強奪犯の柿沢と桃井の側からもストーリーが進むので、こちらにも肩入れせずにはいられません。
銃撃戦では「どっちも死なないで~」と祈りました。

こちらが嫌悪感を抱くような悪人が登場しないのも、爽快に読めるポイントですね。
『ワイルド・ソウル』の復讐方法でも感じましたが、ヤクザや強奪犯との駆け引きにもっと目新しさがあれば良かったかな。
エピローグは不要に感じましたが、これから始まるアキの物語に期待が高まります。

ワイルド・ソウル/垣根涼介 ★★★★☆


<人殺しに退職金を与えようが、詐欺師に年金を払おうが関係ない。ただ胸糞が悪いだけだ>

数々の賞を総ナメにしている本書。
ただ、リベンジがテーマということと、本の厚さに少し躊躇してたのですよね。
そして読後、読まず嫌いだった自分をパンチ。
はい。とっても面白かったです。もう一気読み。

ブラジル移民については、ニュースの特集などで知識はありました。
ただ、これほど酷いものだったとは・・・。

多くの期待と夢を抱きつつ移住の地・アマゾンに降り立った瞬間、絶望に襲われる人々。
国から供給を約束されていたはずの家も畑も見当たらず、あたりは農業をするにも困難な強酸性の土壌で覆われている。
そして、病気や洪水に怯える日々・・・。

あまりの救いの無さにこちらも辛くなってきました。
何よりやり切れないのは、主人公・衛藤が必死に説得して連れてきた妻と実弟が文句1つ言わず、夫として兄として彼を立て、それ故に衛藤自身も弱音を吐くことができずにいる状況。
衛藤の面目ないという想いが胸を衝きます。

この散々な第一章で、そりゃあ、この恨み晴らさずにいられようか!って気になりますよ。ほんと。
衛藤と同じく辛い過去を持つ、ケイ、松尾、山本の4人。
彼らの反撃が始まってからはもう爽快です!
特に、ケイの底抜けの陽気さは、エンターテイメント性に大いに貢献しています。
最初はガサツで無神経で・・・とムカムカしてたのですが、だんだん憎めなくなってきて、最後には大好きになりました!

ケイと貴子のラブストーリー、ケイたちが起こす事件を捜査する岩永警部の警察小説、そして全体的にはハードボイルド。
とても贅沢、そしてどこを取っても面白い!

山本と松尾の結末も、意外なほど「救い」を感じることができました。
そして、エピローグはとっておきのサービス。
冒頭からは想像がつかないくらい、爽やかな読後感でした。
読み応え十分です。
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 2005年8月~

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Author:めみ
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