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鍵のかかった部屋/貴志祐介 ★★★☆☆

防犯コンサルタント(本職は泥棒?)・榎本と弁護士・純子のコンビが、4つの超絶密室トリックに挑む。表題作ほか「佇む男」「歪んだ箱」「密室劇場」を収録。防犯探偵・榎本シリーズ、待望の最新刊登場!

<おそらくこれで、密室は破れました>

「佇む男」
葬儀社の社長が山荘で遺体で発見される。
現場は密室で葬儀に見立てた飾り付けがされていた。

特に目新しさはなし。

「鍵のかかった部屋」
出所後、愛一郎が5年ぶりに訪れた亡き姉の家で、甥の大樹が一酸化炭素中毒死する。
現場はドアと窓に目張りがされ、バーベキューコンロが置いてあった。

トリックは斬新。派手さはなく、堅実な印象。

「歪んだ箱」
同僚の女性教師との結婚を控え、新居を購入した杉崎。
その新居が悪質な欠陥住宅ということが発覚、開き直る工務店社長を殺害する。

一風変わった密室の状態やトリックは面白いけれど、この殺害方法なら密室の必要性がないような。
そのままにしておけば他殺だと疑われなかったのでは。

「密室劇場」
劇団「土性骨」改め「ES&B」の公演に訪れた榎本と純子は、またしても殺人事件に巻き込まれる。

今回は真面目一本で終わるのかと思ったら、やっぱり最後にこの劇団・・・。
でも、トリックは地味に好きだったりします。

犯人の動機や心情が省かれているので結末はアッサリしていますが、それだけトリックに重点を置いているということで、あまり気になりません。
『狐火の家』の方が真相にインパクトがあって好みかな。
榎本と純子の仲が発展しないのが少し残念だったり。
どんどん天然キャラになっていく純子に笑いました。

ダークゾーン/貴志祐介 ★★☆☆☆


情報科学部学生で日本将棋連盟奨励会に属するプロ棋士の卵である塚田は闇の中で覚醒した。十七人の仲間とともに。場所も状況もわからぬうちに始まった闘い。人間が異形と化した駒、“敵駒として生き返る戦士”などの奇妙な戦術条件、昇格による強力化。闇の中、廃墟の島で続く、七番勝負と思われる戦いは将棋にも似ていた。

<そいつは、人間に向けていい視線じゃない>

う~ん・・・将棋のルールを知らないからでしょうか・・・。
それでも第一局はハラハラしたのですが、8回も続くとやっぱり単調に感じます。
登場人物も駒っぽいというか、主人公の塚田を含め、魅力的なキャラがいないのが残念。
塚田が断片的に取り戻す記憶と、謎を解明するキーとなる断章に興味を引かれて読み進めましたが、どんどん嫌な予感がするのですよ。
結局、「案の定」な真相。
丁寧にゲームの内容を説明している前半に比べると、真相解明がシンプルすぎて塚田が一気に解らなくなりました。
ラストは好みなので、もう少しヒネリが欲しかったなぁ。

悪の教典/貴志祐介 ★★★☆☆


「うちの学校には、怪物がいる」
学校という閉鎖空間に放たれた殺人鬼は高いIQと好青年の貌を持っていた。
ピカレスクロマンの輝きを秘めた戦慄のサイコホラー。(帯より)



<僕は、心のない化け物ですか?>

上下巻で800ページ以上になる作品ですが、一気読みでした。

上巻は面白かったです。
帯から、どれほど酷い教師なんだと身構えていましたが、被害者にもクセがあるので、蓮実に対してそれほどの異常性は感じられないのですね。
蓮実の過去が明らかになるにつれ、昔の方が冷酷だったんじゃ?なんて思ったり。

でも甘かった。
ミステリアスな上巻に比べ、下巻は俄然アクレッシブに動きだす蓮実。
生徒数が多く、それぞれのドラマも浅くて感情移入できず、どこまでも一方的な暴力が続く様子は、さすがに単調に感じました。
対等に戦えるレベルの相手と駆け引きする、という流れがあってもよかったような。
適任の人物が何人かいたのに・・・ある意味、とても潔い展開なんですよね・・・。

幾度となく蓮実の気持ちが揺れ動くシーンが印象に残ったので、もう少し掘り下げてくれたら、感動につながったかもしれません。

狐火の家/貴志祐介 ★★★★☆


『硝子のハンマー』から4年。
弁護士・純子&防犯探偵・榎本、堂々のカムバック。
ますますヒートアップ!
ちょっぴりファニーなコンビが4つの密室に挑む傑作ミステリ。(帯より)


<また、密室>

『硝子のハンマー』の印象がとにかく薄いので、あまり期待せずに読み始めましたが、これはいい!私好みのミステリでした。

「狐火の家」
主人公が帰宅すると、娘が殺害されていた。現場は密室としか考えられない状況で、榎本が導き出した真相とは?

2つ目の殺人は少々強引に感じましたが、ロジックがとても丁寧で、真相解明にはワクワクしました。
「黒い牙」
愛するペットに襲われ死亡した男性の妻に、ペットを引き取ると主張する男性の友人。2人の仲裁に入った純子だが、男性の死に疑問を抱き・・・?

アレがもんのすごく苦手な私としては、読み進めるのが本当~に大変でしたが、ラストで不覚にも切なくなってしまいました。
「盤端の迷宮」
ホテルの一室で殺害された棋士。部屋は鍵だけでなく、チェーンまでかけられていた。警察に協力することになった榎本は、部屋に置いてあった将棋盤に注目する。

「なぜチェーンをかけたのか」という謎の真相が好みでした。
「犬のみぞ知る Dog knows」
知り合いの劇団員に相談され、座長の殺人事件を調べることになった純子。容疑者はその劇団員を除いて2人。しかし、座長は犬を飼っていて、1人は犬アレルギー、もう1人は犬と対面すると吠え立てられる。そして、事件当夜、犬の吠える声は聞こえなかったらしい。

この作品だけ、異様にシュールな雰囲気で、もう笑った、笑った。
事件は小粒ですが、登場人物の会話が楽しいです。

純子と榎本のコンビがとっても愉快。
このシリーズが楽しみになりました!

ヒトコト(真相に触れています)

以下、真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
「密室」がテーマの短編集となると、1つくらい「結局自殺でした~」というオチを覚悟していたので、見事に全て殺人事件だなんて本当にスゴイ。
あと、「黒い牙」のトリックを、クモでなく、人間でやってる作品を読んだことがあるので、驚いたけれどあまりインパクトがなかったのが残念。

新世界より/貴志祐介 ★★★☆☆

子供たちは、大人になるために「呪力」を手に入れなければならない。
一見のどかに見える学校で、子供たちは徹底的に管理されていた。
いつわりの共同体が隠しているものとは・・・。
何も知らず育った子供たちに、悪夢が襲いかかる。(帯より)


<そこにあるのは、ただ剥き出しの恐怖だけである>

貴志作品は他に『硝子のハンマー』を既読。
本書は、1000年後の日本が舞台のSF小説です。

上巻は主人公・早季と仲間たちの学校生活や、冒険が描かれています。
全人学級や、呪力を使った競技など、ハリーポッターの雰囲気を感じました。

中盤まで主に世界観の説明が続くのですが、想像力が乏しく薀蓄が苦手な私は、少し苦労しました。
でも、物語が動き出してからは一気読み!
平和な世界の裏側を知った子供たち、「悪鬼」や「業魔」の存在、バケネズミ間の戦争、そして、諸刃の刃だった「呪力」・・・。
全てが、予想と違う方向へ、どんどん進んでいくのです。
下巻はあっという間に読み終わり、ラストの強烈なメッセージに深くため息をつきました。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
奇狼丸は作品の中で、一番好きだったなぁ。
最期は潔くて、じ~んときた。
もし顔を狙われてたらどうしたのだろう?という疑問も吹っ飛ぶほど、格好良かった。

悪鬼はてっきり守だと思ってた。
上巻の最初に、真理亜が生まれなかったら大勢の人々が死なずに済んだかも、とあったので、真理亜と見せかけて守なのかなと。
しかし、早季も覚も、子供が男の子だったら瞬、女の子だったら真理亜と名付けるって・・・守は?

そして、日野光風のキャラが一番ホラーだった。あれは怖い。
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 2005年8月~

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