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味なしクッキー/岸田るり子 ★★★☆☆

別れを決意して「最後の晩餐」の支度をする女。高校時代の友人の自殺の真相を知りたがる女。不倫相手にクッキーを焼く女。気鋭の描く「無垢と悪意」の後味は・・・。

「父親はだれ?」は既読。
前半の4編はあまりリアリティの感じられない古めのミステリという印象。
「生命の電話」は岸田さんの実際に体験された出来事だそうですが、設定が面白いです。
それまでと違いライトな感覚の女性が主人公なので、少しホッとしたかも。
一番印象に残ったのは表題作で、読み応えが半端なかったです。
夫の心理描写が秀逸なんですよね。これはキツイわ。

ランボー・クラブ/岸田るり子 ★★★☆☆

フランス語など習ったこともない不登校中学生の僕が、なぜ、サイト<ランボー・クラブ>のトップページに掲げられたフランス語の詩を読めるのだろうか?僕はいったい誰なのか?
ある日、そのランボーの詩が書き換えられ、その詩が暗示する殺人事件が…。色覚障害の少年をめぐる事件の驚くべき真相。
鮎川哲也賞受賞作家が贈る渾身の本格ミステリ。(本書あらすじより)


<教えてください。僕のルーツを>

自分が何者なのかを突き止めたいと願う中学生・菊巳と、妻と息子捜しを依頼された女探偵の物語が交互に進んでいきます。

最初は、主人公の”ありえない記憶”に対して、歌野晶午さんの『ブードゥー・チャイルド』のようなワクワク感があったのですが・・・う~ん、そこまで魅力的な謎ではなかったかな。
つまらない訳ではないのに、読み終わるのにとても時間がかかってしまいました。

とにかく、伏線が乏しいので、真相解明がダラダラと長き、驚きも少ないです。
ネットの予告殺人や密室殺人も小道具としては弱く、無理矢理ミステリにしちゃったような印象を受けました。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
終盤のまるで冗談のような展開に驚きました。
条次があんなに聡明なのに、母親も義父も何の説明もせずに、山小屋に拉致って・・・。
誰でも逃げ出すわ。いくらミスリーディングでも酷すぎる。
そして、犯人と探偵との対決。
ここへきて、安っぽく豹変する犯人に、笑ってしまいました。

出口のない部屋/岸田るり子 ★★★☆☆

私に差し出されたのは「出口のない部屋」という題名の原稿。「読ませていただいてよろしいですか?」それは、1つの部屋に閉じ込められた2人の女と1人の男の物語だった。なぜ見ず知らずの3人は、この部屋に一緒に閉じ込められたのか?免疫学専門の大学講師、開業医の妻、そして売れっ子作家。いったいこの3人の接点はなんなのか?3人とも気がつくと赤い扉の前にいて、その扉に誘われるようにしてこの部屋に入ったのだった。そして閉じ込められた。

このあらすじだと、内容を説明できていませんね。
タイトルから密室ものを想像しがちですが、それはほんのささいなこと。
3人がそれぞれ閉じ込められた理由を回想していくと、接点が浮かび上がってくるというストーリーなのですが・・・。

この真相には驚きました!
ミステリ・フロンティアはクセのある作品が多いので、今までミステリとしてはあまり評価できなかったのですが、これは満足!

作中作の構成が折原一さんに似ているので、仕掛けには早い段階で気付きました。
でも真相が見抜けないのです。
ある程度、見当をつけて読み進めるのですが、どうしても所々で噛み合わない。
後は大人しく読み進めるしかなく、エピローグに入った瞬間、「えっ!?」と驚愕。
そして再読すると、伏線が出てくる出てくる。
完全に引っ掛かってしまいました・・・。

全体的に暗くて地味な雰囲気なのに、やけに現実的で面白い。
女の様々な嫌な面を的確に描いていて、「いるいる、こんな人!」と共感しまくりでした。
主要人物以外にコロコロと語り手が変わるので、主観と客観の違いも楽しめます。
色気の漂う文体も非常に好み。
前作『密室の鎮魂歌』はもっとドロドロしているようですが、興味あるかも・・・!
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 2005年8月~

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