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もう一人の私/北川歩美 ★★★☆☆


交通事故で意識障害となった従兄弟と入れ代わる「分身」、乳児取り違え事件が発端となる「渡された殺意」、結婚詐欺師に騙された女に出会う「婚約者」など、“もう一人の私”をキーワードに自分のアイデンティティを揺るがす恐怖を巧みなトリックで描く9篇。
最先端科学を取り入れ、現代社会の歪みが生み出した人間の深層心理をえぐり出す新感覚ミステリワールド。


<僕はなんだってこんなみっともないことをしているんだ>

北川作品を手に取るのは、10年ぶりかも。
デビュー作から『金のゆりかご』までの5冊を読んだことがあります。
設定はとても面白いのだけど、どんでん返しが複雑で、すんなりと理解できないのですよね。

今回は短編集ですが、「記憶」や「アイデンティティ」というテーマは変わっていません。
展開が読める話が多いですが、やっぱり設定が面白くて、全て印象に残っています。
北川さんの書く登場人物って、感情があまり表に出ないといいますか、どれも人間っぽくないのですよね。
だから、全体的に暗い雰囲気だし、歪んだ人物はとてもリアルで怖いのです。

お気に入りは、冴えない数学者が恋に悩まされる「閃光」と、殺人事件の犯人にされそうな主人公がそっくりな人間に身代わりを頼む「替玉」。

気味が悪かったり後味が悪い話が多いですが、ラストは余韻が微かに残ります。
それまでダラダラと読んでいても、ラストでハッとさせられたり。
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 2005年8月~

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