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美濃牛/殊能将之 ★★★★☆

フリーライターの天瀬とカメラマンの町田は、「奇跡の泉」の取材のため、岐阜県の暮枝という集落に向かう。
そこで起こる連続殺人。
大地主である羅堂一族を狙う殺人者は一体?


図書館の予約本がなかなか回ってこない、魔の停滞期間に突入。
麻耶作品と同様、なかなか新作の出ない殊能作品を再読することにしました。

<そやから、この犯人もわらべ唄に見立てて人殺しを・・・>
<そんなことして、なんになるんです?>
石動は両手を広げて、村人たちを見回すと、大声で叫んだ。
<誰もろくに歌詞すら覚えてないのに!>


殊能作品で一番好きなのは登場人物のキャラ設定。
特に、短気の出羽と村長・藍下との関係が絶妙で、これが再読したいと思った一番の理由です。
他にも、宿泊先の奥さんに頼まれ一生懸命草むしりを手伝う、パンクロッカー風の町田。
代表という立場を嫌がりながら、困っている人の力になりたいと思っている保龍。
どこか愛嬌があって憎めない登場人物たちのおかげで、快適に読み進めることができるのです。

今回、再読してみても、それぞれのネタには意外性があって好みでした。
大技トリックが無いことで、全体的な印象が薄いのでしょうね。
とても悲惨な真相なのに、あっさりした読後感でした。

色々な人物の視点で物語が進むのも、巧妙に伏線が張られていて面白いのですが、最終的に主人公・天瀬の存在が薄くなってしまってます。
天瀬と窓音の関係も、お互い惹かれ合っているのか、天瀬は何を苦悩しているのか、初読時と同じモヤモヤ感が残りました。

芸術論が多いので退屈もしますが、やっぱり好きなんですよね。殊能作品。
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 2005年8月~

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