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少年探偵/小路幸也 ★★☆☆☆

世間を騒がせる怪人二十面相の秘密を知り、身を挺して真実を伝えようとした少年と、彼に「力」を授ける謎の紳士。退廃に沈むかつての名探偵が立ち上がり、少年と出会うとき、あの「少年探偵団」の冒険が再び甦る。少年探偵団の哀しくも美しい世界をご堪能あれ!

第二弾の藤谷作品が楽しめたので、期待しすぎました。
表紙イラストから予想すべきでしたが、完璧に別物の「雰囲気乱歩」。
まさかこんなにも設定をアレンジしているなんて思ってなかったので、最初は必死で記憶とすり合わせたり深読みしたりしましたよ。
文章もストーリーもあまり子ども向けではないし、小路作品の読者ならともかく乱歩の思い出を大切にしている人は読まなくても大丈夫という印象。
怪人二十面相の正体は意外性があって好みなのですがねぇ。
読後は消化不良と脱力感でいっぱいでした。

HEARTBLUE/小路幸也 ★★★☆☆

ある虹の朝、ニューヨーク市警の失踪人課の男のもとへ、一人の少年が訪ねてきて言った。「ペギーがいなくなったんだ」と。彼の捜す少女は、一年ほど前から様子がおかしかったというのだが・・・。一方、男の知り合いであるCGデザイナーの日本人の青年も、ふとしたきっかけからある少女の行方を追い始める。二人がそれぞれ動いた末に明らかになった真実とは・・・。(本書あらすじより)

<妙な符合だね>

この作家さんの文章は、頭にスーッと入ってきます。一気読みでした。
前作が未読だと面白さは半減・・・というか、意味不明じゃないかな。

「man in blue」では、ニューヨークの失踪人課に所属するワットマンが2人の少女の自殺の真相に迫る。
一方、「man on the street」では、ニューヨークに移住した巡矢が、知り合いの女性カメラマンが撮った写真の中に、ワットマンと「そこに写るはずのない少女」を発見、探偵を雇い真相を探る。
そして、交互に進む2つのストーリーが交わるとき、衝撃の真実が明かされる。

前作『HEARTBEAT』はてっきりハッピーエンドだと思ったのに、違ったのかな。
今回も、巡矢の報われない想いが痛々しいです。
都合の良い展開は相変わらずですが、ミステリとしてはこちらの方が楽しめたかも。
でも、真相解明のシーンがたまらなく不快だったのと、後味が微妙だったので★1つ減点。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
父親が隠し持っていたビデオの正体には意外性があって驚いたし、主人公の「ダン」という愛称や序盤に出てきた父親の右腕の腕時計が、巡矢の偽ビデオを見破る伏線になっていたのは巧いと思った。

でも、虐待の疑惑をかけられたピートを追い詰める方法が最低だった。
自殺した女の子たちを虐待ビデオに利用するなんてありえない。
巡矢も、「正直、こんなものは作りたくない」と思うなら作るなよ。
ピートが児童虐待をしているかもしれないと聞いて「許せん!」と憤慨した上で、虐待ビデオを製作する仲間も訳分かんない。本気で不愉快だった。

HEARTBEAT/小路幸也 ★★★★☆

優等生の僕と不良少女のヤオは、高校の卒業式で『10年後ヤオが人生を立て直すことができていたならあるものを渡す』という約束をした。しかし10年後、彼女は約束の場所に姿を見せなかった。そこに現れた彼女の夫と名乗る人物からヤオが行方不明になっていると知った僕は、同級生だった巡矢と共に彼女の居場所を捜すことに。一方、元華族・五条辻の屋敷では幽霊騒動が発生していた・・・。

初・小路作品です。
この著者の作品は評判があまりパッとしないので、期待はしていませんでした。
しかし、この切なさは抜群!
それぞれの人物に胸が締め付けられるようなドラマがあるのです。

残念なことに、メインの謎はあまり面白くないです。
もう少し巧妙に絡み合っていると予想していたので拍子抜けでした。
この主人公にあまり魅力を感じないせいか、アメリカでの悲劇もサラッと読めてしまったし。
それと、かなり都合の良い展開なのに、所々でまどろっこしい印象が残りました。
ミステリとしては不満だなぁ。

ただ、ラストで判明する大仕掛けには驚いた!
いくら伏線がたくさんあっても気付くわけないって!
まさかこんな展開になるとは思わなかったので、驚きと同時に戸惑ってしまった私。
でも、冒頭に戻って
<Can't you hear my Heartbeat?Can't you hear my Heartbeat?>
を目にした瞬間、涙がぶわっと。
そういう意味だったのか・・・。
終盤まで主人公の力が地味だなぁと感じていましたが、こんな大きな意味があったなんて・・・。
巡矢の哀しい想いも泣けます!!

そして、まさかラスト1行でハッピーエンドになるとは!
これには参りました。
この読後感と、巡矢がここ最近で一番素敵なキャラだったので星1個追加。
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 2005年8月~

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Author:めみ
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