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特捜班危機一髪/我孫子武丸 ★★★☆☆

警視庁イメージアップのため(安易に)結成された戦隊ヒーロー“ドットジェイピー”。5人の美男美女警官(ただし性格に難アリ)の行く手を阻むのは、都知事のいやらしすぎる陰謀か!? それとも色と欲か!? インテリ、腐女子、Jr系、マッチョ、ロリ巨乳――キャラ立ちまくりの戦隊ヒーロー、ニッポンの平和をかき乱す!?

<禁断の弟×兄ー!きゃー!>

ああもうおっかしい。
前作から6年も経っているということでメンバーの個性をすっかり忘れていましたが、読後、こんな濃いキャラクターでも忘れることができる自分に感心しました。
前半は文句なしで面白いのですが、終盤に向けて変態が加速していくにつれ行き詰まっちゃったような?
まぁ、前作と同じくミステリとしては「?」な内容なので、メンバーそれぞれの煩悩を楽しむ目的で読む方がいいでしょう。
それにしても「ホワイト昇天」と「酔拳~?」は笑ったー。

狼と兎のゲーム/我孫子武丸 ★★★☆☆

2年前に母が失踪して以来、小学5年生の心澄望と弟の甲斐亜は父・茂雄の暴行を受け続けていた。夏休みのある日、庭で穴を掘る茂雄の傍らに甲斐亜の死体が。目撃した心澄望とクラスメートの智樹を、茂雄が追う!茂雄が警察官であるゆえ、警察も頼れない二人の運命は―。そして待っていたのは、恐怖と驚愕の結末!!

<あいつって・・・お父さんの・・・こと?>

冒頭のシーンでめちゃめちゃ恐怖を煽られてしまったので、やや拍子抜けといいますか、もちろん気が滅入る内容なのですが覚悟していたよりは読みやすかったかも。
茂雄の鬼畜っぷりは十分伝わるのですが、頭のいいキャラではないので警察官という職業の効果がいまいち弱く、逃避行もなんだか淡々と進むのですよね。
それでも、智樹の母親に対する茂雄の心理描写などは見事でハラハラしましたよ。

もともとはミステリーランドのために考えられたプロットだとのことで、それを踏まえると(ほんの少しですが!)納得できる部分もあるかな。
驚愕の結末ではありませんでしたが、久々の一気読みでした。

眠り姫とバンパイア/我孫子武丸 ★★☆☆☆

母親と暮らす小学5年生・相原優希。居眠り癖もあり学校になじめない優希を心配した母がお姉さん代わりにつけていた家庭教師・美沙先生が外国へ留学することに。その代わりの新しい家庭教師・歩実に、優希は大切な秘密を打ち明ける。それは、父親が3年ぶりに会いに来てくれた、というものだった。父親と同居していない理由を知らなかった歩実は、前任の美沙に事情を聞いてみるのだが…。家族に秘められた謎とは?

<眠り姫さん、夜だよ。起きなさい>

う~ん。しっくりこない結末でした。
終盤が説明臭くて、ごまかされてしまったような印象。
子供向けという訳でもないし。なんだか中途半端。
深読みしたせいで、拍子抜けしちゃったのもあるかな。
「鏡に映らない」など、設定が「バンパイア」である理由には納得しました。

さよならのためだけに/我孫子武丸 ★★☆☆☆

ハネムーンから戻るなり、水元と月は“さよなら”を決めた。二人はまったくそりが合わなかったから。けれど…少子晩婚化に悩む先進諸国はグローバル国策会社、結婚仲介業のPM社を創りだしていた。その独創的相性判定で男女は結ばれ、結婚を維持しなければならない。しかもこの二人、判定は特Aで夫ときたらPM社員。強大な敵が繰りだす妨害に対し、ついに“別れるための共闘”が始まった。(本書あらすじより)

<ただ離婚しようとしただけなのに>

う~ん、これは別に読まなくても良かったかも。
ミステリじゃないからという理由ではないのですよ。
それどころか、私は我孫子さんのラブストーリー(人形シリーズの朝永さん&おむつちゃん)が好きだったので、少し期待してたのですよ。
でも、これはイマイチだったなぁ。

夫がPM社員だから離婚が難しいとか、別れを決めた夫婦のそれぞれの友達とのほのかな恋心など、途中までは面白く読めました。
ただ、オチがね。結局あのドタバタは何だったの?みたいな。
最後は、周囲を巻き込んで大騒ぎしといてはた迷惑なカップルだなぁ、という印象しか残りませんでした。
あと、こちらのシステムがOKなのに、あちらのシステムに拒否反応を起こすのはなぜ?など、SFの設定にモヤモヤしてしまいました。残念。

警視庁特捜班ドットジェイピー/我孫子武丸 ★★★☆☆

警察のイメージアップを図るため、日本のお偉方たちは、安易にも戦隊ヒーローブームにあやかり「警視庁戦隊」を作り、広報活動をさせることにした。部隊名は「警視庁特捜班ドットジェイピー」。ジェイピーはジャパニーズポリスの略。ドットが付くのは、なんか今風だから。集められたのは、性格に大きな難があるものの、格闘、射撃、コンピュータなどの達人にして美男美女の五人の警官。しかし、彼らを逆恨みする犯罪者が現れて・・・。(帯より)

<お巡りさんってかっこいいよね?>

面白かったです。
カバーイラストから想像できる通り、終始マンガチックなノリなのですよね。
キャラクターは立っているし、文章はユーモアたっぷりだし、あっと言う間に読み終えました。
事件そのものはショボイので、雰囲気を楽しめないとツライかも。
個人的にはこれはただのツカミで、続編からは謎解き要素が濃くなるのでは・・・と期待しているのですが・・・。

狩人は都を駆ける/我孫子武丸 ★★★☆☆

京都で探偵事務所を営む私のもとに久しぶりに持ちこまれた依頼は、何と誘拐事件。「雷蔵はあずかった。1000万円用意しろ」との脅迫文が届けられたのだ。もっとも、雷蔵とは家で飼われているドーベルマン。つまりは犬の誘拐事件なのであった……。ほか、野良猫連続殺猫事件やドッグショーの警備など、なぜか動物絡みの依頼ばかりが次々に舞いこんで……。(文藝春秋内容紹介より)

<生活の困窮はユーモアを錆つかせる>

久しぶりの我孫子作品。1編の中編と4編の短編が収録されています。
ハードボイルドタッチなのに仕事内容は主にペット探しとくると、荻原浩さんのハードボイルド・エッグシリーズを思い浮かべますが、こちらの探偵は動物嫌い。
それなのに、探偵事務所の向かいで動物病院を開業する沢田の紹介で、依頼人は全員「ケモノ絡み」の相談で訪れるのです。

文章がユーモラスだからといって軽く読み始めると大間違いで、イヤーな真相が多いです。この作品。
表題作の「狩人は都を駆ける」なんて、現実感がありすぎて大打撃を受けました(一番面白かったけれど)。
「野良猫嫌い」も、全く想像していなかった動機にゾ~ッ。
どの作品もストレートに終わるのではなく、ちょっとしたヒネリがあるところが我孫子さんらしいです。
最終章「黒い毛皮の女」のラストでの、主人公の心の変化が微笑ましいです。

弥勒の掌/我孫子武丸 ★★★★☆

3年前に女生徒と不祥事を起こした高校教師の辻は、それをきっかけに妻とは不仲になっていた。ある日帰宅すると妻がおらず、失踪を怪しんだ妻の友人の通報により警察に疑われて窮地に追い込まれる。一方、ベテラン刑事の蛯原の妻がホテルで遺体となり発見、おまけに蛯原への汚職の疑いも発覚。愛する妻の仇をとりたいのに表立った捜査が出来ない蛯原、愛情はないが自分の嫌疑を晴らすため妻を捜す辻。そんな中、それぞれの妻に共通するある新興宗教団体が浮かび上がり・・。

我孫子さん、「殺戮にいたる病」から13年ぶりの書き下ろし長編ということです。
「~の殺人」や「人形は~」シリーズが大好きだったのですが、新刊を読むのはかなり久しぶりだったので、ちょっと不安になりながら読み始めました。
しかし、感想を一言で言いますと、面白かった!
本当に読みやすいんですよ、文章が。
直前に読んだのがチンプンカンプンの難解小説(注:乾くるみ「匣の中」)だったので、尚更ありがたくって涙が出ました。

そして真相にはびっくり!
最初の方で「これは伏線かも・・・」とチェックしていた箇所はあるのですが、こんな風につながるとは思わなかったです。
一つ目の真相はなんとなくヨメてしまい「まさかこれがオチなのでは・・」とガッカリした途端、二つ目の真相で見事に驚かされました。
多少、動機の弱さとか所々ムリヤリっぽさも気になったりするんですけどね。

あと気になった点といえば、サクサク読めてかつ短いので、あとがきに作者も書いている通り、ちょっと「物足りない」かな?と感じました。
うまく言えませんが「驚いたけどそれだけ」みたいな。
もう少し余韻のようなものが欲しかったかも。
でも、いくらなんでも強引すぎるといわんばかりの傍若無人な蛯原や、「こんな旦那絶対イヤ」と断言できるくらいのダメ人間な辻(そらエエ友達になれるわアンタら・・・)に終始ムカつきましたので、人物は描けていたのではないでしょうか。感情移入は無理ですが。

よく考えると相当後味の悪いラストなんですが、普通にサラッと流せてしまえるところは怖いかも。
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 2005年8月~

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Author:めみ
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