スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

TATSUMAKI 特命捜査対策室7係/曽根圭介 ★★★☆☆

壮一郎は特命捜査対策室7係に配属初日、5年前に起きた失踪事件をネタに量刑の取引を持ち掛けてきた岡田に面会するため、辰巳麻紀主任と本所東署に向かった。事件とは、小久保清二が突然姿を消し、兄の亮一が殺人犯として疑われた事案を指す。清二の妻が当時現役の刑事だった亮一を犯人だと訴えたことで、殺人犯捜査係が捜査に当たることになったが、何も掴めないまま、3か月後に捜査は終了している。岡田は、清二がヤバい仕事に手を出して消されたのだというが!?

二時間サスペンスのような内容なので曽根作品の捻りやサプライズを期待すると肩透かしかもしれませんが、とにかく文章が読みやすい(=台詞が多い)のでどんどんページが進みました。
粗暴だったりいい加減っぽい人物が律儀に約束を守ったりするところも、ストレスを感じさせず好印象。
タイトルにまでなっている辰巳麻紀の印象は薄いですが、夏八木と肥後さんのやり取りが面白いので、シリーズ化したら次も読むかな。

殺し屋.com/曽根圭介 ★★★★★

刑事でありながら副業で悪党を狙った暗殺を請け負う“subway‐0910”こと佐分利吾郎。認知症の老人に成りすまして“殺し屋.com”のアカウントを乗っ取り、殺し屋となったホームヘルパーの“torazo‐i”。暗殺成功率100%で伝説と化した凄腕の殺し屋“jackal‐0420”ことジャッカル。そして、ある少女の依頼をきっかけに、暗殺を斡旋する“組織”へと肉迫する探偵・君島顕―。暗殺者専用サイト“殺し屋.com”をめぐり窮地に追い込まれてゆく「殺し屋」たちの、前代未聞の暗殺劇!

<殺りたい仕事がきっと見つかる>

なんだかタイトルが安っぽいので期待せずに手に取ったのですが、いやぁ面白かった!
どのストーリーもクオリティが高くて、読み応えがあります。
佐分利吾郎の決断は予想通りでも後味は悪いし、「邪魔者」の主人公のやり場のない思いは痛いほど伝わってくるし、ジャッカルの落とし所は絶妙だし。
「殺し屋.com」のシステムがなかなかしっかりしてるのも好印象。メルマガとか。
最終話の「小さな依頼人」はそれまでと違って探偵が主人公なのですが、これが文体もハードボイルドでとても格好良いのですよ。
殺し屋視点で語られてきた組織の実態が、探偵によってとうとう暴かれるのか?とドキドキしながら読み進めたのですが・・・。

・・・読後はしばらくショックを受けた状態に。こうくるか!

藁にもすがる獣たち/曽根圭介 ★★★★☆


大金の入った忘れ物のバッグを、ネコババしようとする初老の男。暴力団に2000万円もの借金をして、返済に窮する悪徳刑事。FXで失敗した借金を返すために、デリヘルで働く主婦。金の誘惑におぼれ、犯罪に手を染めていく、獣たちの運命は―。

<おぼれないように抗うのよ>

ノワール小説はとっても苦手。でも、これは面白かったです。
登場人物それぞれのドラマに惹きこまれて一気読みでした。
彼らの追い込まれていく状況には気が重くなりますが、後味はそんなに悪くないのです。
デリヘルで働く主婦・美奈のストーリー展開には、一番ドキドキしました。
DV旦那に対し、最初は死を願うだけだったのに、その後、保険金を気にし始めて真哉を詰るようになるまでの心の動きがリアルでいいなぁ。
だいたいの真相は予想していましたが、ストーリーに入り込んでいたので新鮮に感じました。
ラストはあっさりしすぎていて、もの足りないかな。肥後さんも何だか薄いし。
(寛治の娘も痛い目に遭えばいいのに・・・とか思ったり。)

タイトル(と表紙)が少し野暮ったい印象。
改題前の『あわよくば』の方が好みだなぁ。

図地反転/曽根圭介 ★★☆☆☆


総力を挙げた地取り捜査で集められた膨大な情報。
そのなかから、浮かび上がった一人の男。
目撃証言、前歴、異様な言動。すべての要素が、あいつをクロだと示している。
捜査員たちは「最後の決め手」を欲していた―。


う~ん。これは読み方を間違えました。
タイトルがいかにもな雰囲気なので、てっきり「鼻」「熱帯夜」のようなトリッキーな作品だと期待してしまったのです。
ラストには唖然。
なんでこんなところで終わるのか。

読み応えはあったはずなのに、印象はとても平凡。
最近似た内容の作品ばかり読んでいるからなぁ。
特に薬丸さんの後ってのはまずかったかも。

鼻/曽根圭介 ★★★★☆

人間たちは、テングとブタに二分されている。
鼻を持つテングはブタに迫害され、殺され続けている。
外科医の「私」は、テングたちを救うべく、違法とされるブタへの転換手術を決意する。
一方、自己臭症に悩む刑事の「俺」は、二人の少女の行方不明事件を捜査している。
そのさなか、因縁の男と再会することになるが・・・・・・。
日本ホラー小説大賞短編賞受賞作「鼻」他二編を収録。


<こんな価値のない人を助けても、意味ないですよ>

『世にも奇妙な物語』が大好きな私には、たまらない設定です。
(それでも、平山夢明さんの作品はどうしても読めませんが。)

「暴落」では、「人間の価値」を「株」に例えていて、現在、株取引に使われる用語がそのまま出てくるのがユニーク。
話が進むにつれ、その着眼点に驚かされますが、オチが予想通りだったのが残念かな。
「受難」の不条理っぷりと、何とも言えない終わり方も好み。
そして「鼻」
深読みするとつまらないだろうと思って、心を無にして読んでいたら、なんと一番重要な真相をスルーしてました。
解説を読んで、「ああ!」と驚くマヌケぶり。
う~ん、でも、上手くできてます。感心。

経歴でまたビックリ。
発想といい、「ひょこたん」といい、著者は20代前半くらいだと思っていたので意外でした。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
「暴落」・・・まさか「イン・タム」がそんな略語だったとは・・・。
外国の広告会社でそういう商法があることは知っていましたが、取り入れるのがスゴイ。
主人公が最後まで見せる執着ぶりが哀れ。
そして「受難」の、ひょこたんの電波っぷり、好きです。
「鼻」は、表紙イラストがポイントなんですよね。
一方がゴシック体で2つの物語が進む構成だとか、折原作品のジャンルだとは気付きましたが、日比野が通り魔に何をされたのか、そして自分の娘に何をしたのか、ここにピンとこないなんて・・・うう、バカバカ~。
最新記事
検索フォーム
記事一覧

 2005年8月~

カテゴリ
プロフィール

めみ

Author:めみ
FC2ブログへようこそ!

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。