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黒百合/多島斗志之 ★★★★☆

夏休みの宿題、ハイキング、次第に育まれる淡い恋、そして死・・・。
1952年夏、六甲の避暑地でかけがえのない時間を過ごす少年たちを瑞々しい筆致で描き、文芸とミステリの融合を果たした傑作長編。(帯より)


<悪縁のふかき恐怖もすすり泣けり>

初の作家さんです。

個人的には文芸とミステリってあまり融合して欲しくないのですが、これには大満足ですよ。びっくりしました。

1952年、中学生の進が夏休みの間、父親の古い友人の別荘へ滞在した時の出来事を回想する形でストーリーは進みます。
同い年の一彦と豪華な別荘で暮らす香の3人の関係がとても初々しく繊細で、微笑ましい気持ちになります。
青春小説としても、とても楽しめました。
そこに、さらに遡って進と一彦の父親たちが遭遇するベルリンでの出来事、香の叔母の恋物語、殺人事件などが絡み合い、ラストには・・・仰天です。
「緻密」と評すには少々粗が気になりますが、かなり練られたプロットではないでしょうか。

いや~、堪能しました。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、戯言ですが真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
つまり、相田真千子=黒ユリお千=倉沢日登美の恋人=浅木のおばさん、ということね。
全然思いつかなかった~。
足の怪我で、倉沢日登美の恋人=現在の日登美の夫だとすっかり引っ掛かってしまったもん。
だって、「真千子」の章がちゃんと設けられているのに、まさか「日登美」の章にも真千子が登場するなんて思わないじゃん(笑)。

それにしても、日登美の恋人が女性だったとはなぁ。
日登美の兄の貴久男も、てっきり日登美に近寄る男が会社を乗っ取ることを心配して始末しようとしたと思ってた。
そりゃあ、昔捨てた女が妹に近寄ってたら、良からぬことを企てていると考えるよなぁ。
この辺が巧ーい。

うっすらアンフェアかな~と思う点。
実は一彦の両親が再婚だったり、おばさんがすんごい美人だったり・・・は、辻褄合わせだとしてもまだ許せるかな。
でも、制服制帽姿の写真の人物をハッキリ「青年」と書いてあるのはちょっと・・・。
まぁ、進の主観だからと言われれば仕方ないけどさ。

これ、タイトルがすんごい秀逸。
何と言っても、「百合」ですから。
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 2005年8月~

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