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三幕の殺意/中町信 ★★★☆☆

昭和40年、東京オリンピックが開催された翌年の12月初旬のこと。尾瀬沼の湖畔にある朝日小屋の離れで、そこに住む男・日田原聖太が何者かの手で殺された。朝日小屋にはその晩、被害者に恨みを持つ男女が何人か泊まっていた。誰もが犯行は可能、と思われて、しかし犯人絞り込みの決め手はない。容疑者の一人に数えられると同時に神奈川県警のベテラン刑事、津村武彦によるアリバイ崩しが始まる。

<殺人事件とは、不愉快なものです>

『模倣~』や『天啓~』に比べると、全体的に地味な印象ですが、今回も端正な文章に好感が持てます。
残念ながら、アリバイトリック云々はあまりピンときませんでした。
見取り図まではいらなかったような。
中編を気が進まないまま長編化したということで、少し冗長に感じたかな。
ラスト3行ではニヤリ。なるほどなぁ。

天啓の殺意/中町信 ★★★★☆

推理雑誌の編集部員である花積明日子に落ち目作家の柳生照彦から犯人あてリレー小説が持ち込まれる。柳生の問題編に対し、タレント作家の尾道由起子に解決編を書いてもらい、その後に自分の解決編を載せるという斬新な企画だった。
だが問題編を渡したまま、柳生は姿を消す。しかもその小説は、半年前の実際にあった殺人事件を関係者も実名のまま、そっくり書き綴ったものだった・・・。


1980年代に刊行されたものを前面改稿して出版された作品です。
驚き度としては同じく改稿出版された「模倣の殺意」の方が大きかったです。
どちらもまず、時代背景(家賃が2万円だったりする)に驚き、度々お金の価値を計算する作業が必要でしたが、それ以外では特に古さを感じさせません。
読後は上質な推理小説を読むことができたという満足感がありました。
(以下、天啓の殺意の感想)中盤で、真相が二転、三転するのですが、それだとラストはもう少し大きな衝撃が欲しかったです。
ちょっと驚きが緩和されてしまったような。
そして「なぜこの人が?」と忘れかけていた登場人物が、最後に花道を飾ることにとてつもない違和感が。
これも作者の試みということなのですが、特に必要がないような気がします。
やっぱり「ただの証人」程度の扱いで良かったのでは。
あと登場人物がよくお腹を壊すことや、旅館の露天風呂の有様に目を瞑れば、読ませる力はすごいと思います。
次々と事件が起こるので全く飽きずに読み終えました。
プロローグでの意味深な発言や様子、紅茶茶碗の選択や寿司の食べ方など、小道具も効いてます。
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 2005年8月~

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Author:めみ
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