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このミステリーがすごい!2007年版/宝島社 ★★★☆☆


1位の短編集が意外で驚きました。
表題作だけは読んだことがあって、意外と面白かったのだけれど、その他の作品はエライモノだったそうで、あらすじを読んだだけで吐き気が。
2位、さっそく予約。『うたう警官』も面白かったもの。
3位、これよりも『骸の爪』の方が好き。
4位、シリーズものなので手を出さずにいます。
5位、おや、法月さんを抜きましたか。さすが乙一。
6位、『誰か』より苦手。あれほど極端なキャラを出されると、気が滅入って仕方がない。
7位、興味はあったのに「面白いのは途中まで」と聞いてやめた作品。
8位、子供ウケも良さそうだし、もっと上位にいくと思ってましたが。
9位、東野作品の中ではイマイチでした。
10位、ギリギリ読んでいて良かった。ちなみに『ボトルネック』は15位。
同10位、冒険小説だそうで、パスします。

道尾作品、やっぱり票割れしちゃったなぁ・・・。
もちろん、作家別得票数ではぶっちぎりのトップでしたが。
本ミスでは「今年は道尾の年」とまで言われているそうだし、ぜひ特集を組んでほしいなぁ。
隠し玉も無いし、かなり不満です。
嬉しかったのは海外ミステリ部門に『クリスマス・プレゼント』がランクインしたこと。
これは納得。

二枚舌は極楽へ行く/蒼井上鷹 ★★★★☆

「オレの愛する妻を殺した犯人がここにいる。犯人には密かに毒を盛った。
 自白すれば解毒剤をやる」
「え、え、まさかオレを疑ってないよね・・・え、苦しい、ウソ、まじ!?」
袋小路に入った主人公と、思わず一緒になって手に汗にぎる『野菜ジュースにソースを二滴』ほか、
短編掌編合わせて12編の傑作コージーミステリー。


<ミステリー三昧 ゴクラクゴクラク>

可愛らしい表紙からは想像もつかないブラックテイストな作品集。
もちろん、構成も作風も私好みです。

デビュー作『九杯目には早すぎる』ほどズバ抜けた作品はなかったけれど、
こちらはどれも安定した面白さがありました。
登場人物が微妙にリンクするのも愉快。
どれも、真相というより「オチ」と言う方がいいですね。
綺麗にストンと落ちています。

お気に入りの作品は「待つ男」。
意外性もあり、一番微笑ましい結末でした。

前作の『出られない五人』は評判が散々だったので読む予定はありませんが、
短編の方が向いているのかもしれません。

夏期限定トロピカルパフェ事件/米澤穂信 ★★★★☆


<小鳩くんは考えることができるだけだから。
共感することができない人だから。
・・・わたしと、おんなじに>


なるほど、の傑作でした。

「シャルロットは僕のもの」「シェイク・ハーフ」は既読でしたが、まさか一連の流れがこんなだとは。
今回、2人が導きだした結論はとても哀しくて残酷。
やっぱり青春時代を過ぎた読者を対象とした作品なのかな。
妙に老成した高校生キャラに腹が立つのは、著者の意図ではないと思っていたけど違うのかも。
そういうのも全部ひっくるめて、青春の痛み(イタさ)を描きたいのかも。
米澤さんのイメージが少し変わりました。
もちろん良い方向に。

真相や真意が二転三転する、2人の駆け引きが見もの。
キャラクターを軸に展開するミステリは、センスを感じさせます。

次回作では、どうぞ小鳩くんのトラウマが治りますように。

鴨川ホルモー/万城目学 ★★★★★


葵祭の帰り道、ビラ配りの男女から怪しげなサークルに勧誘された京大生の安倍と高村。後日、安倍はそのコンパで美しい「鼻」を持つ美女に一目惚れ。その後も安倍と高村はバーベキューやドライブなどのイベントに参加するのだが、祇園祭の宵山で、このサークルの正体が明らかになり・・・。前代未聞の娯楽大作、碁盤の目をした夢芝居。「鴨川ホルモー」ここにあり!!

<いえいえ、ホルモンではなくホルモー。>

こういうノリは大好きです!
見たいテレビ番組が始まるまでと思って読み出したら止まらなくなって、ついにはテレビの電源を切ってそのまま没頭することに。
面白かった~。

簡単に説明すると、「ホルモー」とは4大学の「あるモノ」を使った戦いをいいます。
その「あるモノ」が問題なのですが、京都が舞台なので、なんだかありえそ~な雰囲気なんですよね。
一概に荒唐無稽とも思えない。
でもすんごくバカバカしい(笑)。
そういう戦いなのです。
*この「あるモノ」が鳴家的可愛さでツボ直撃だったりする。
 星1つ追加ポイントはレーズン。

地の文も相当コミカルで笑えますが、「吉田代替りの儀」で行われる舞は圧巻。
メロディーと振り付けが、想像したくないのに浮かんでくるのです・・・。
凄いチョイス!

大半がホルモーの説明になっていますが、恋愛や友情モノとしてもなかなか楽しめます。
高村も実に個性的で良い味を出していますし、スガ氏の飄々とした雰囲気も好きです。
個人的には、安倍が芦屋を敵視する理由が、単なる「僻み」にしか思えなかったのですが、他サイトで2人の名前の由来が検証されているのを見て納得しました。因縁ですね。
最初からそれに気付いていたら、大げさに見える安倍の行動も気にならなかったかも。残念。

これがデビュー作だなんて信じられない。
文庫化されたら絶対買います。

雷の季節の終わりに/恒川光太郎 ★★★★☆

現世から隠れて存在する小さな町・穏(おん)で暮らす少年・賢也。彼と一緒に暮らしていた姉は、ある年の雷の季節に行方不明になる。姉の失踪と同時に「風わいわい」という物の怪に取り憑かれてしまった賢也は、町のある秘密を知り、追われる身となる。穏を出て、「風わいわい」と共に他所の町を目指す賢也に待ち受けていたものは?

<雷の季節にはよく人が消える>

長編なので『夜市』と比べるとモッサリした印象はありますが、私は序盤からこの物語世界に惹き付けられました。
幽霊が出るという噂の墓町、穏と外の町との境目で見張りをする闇番、外から取引にやってくる商人、そして鳥の姿の物の怪「風わいわい」。
これらの魅力的な設定にワクワクし通しです。
もう少し穏の中での物語を楽しみたかったのですが、早い段階で賢也が出て行ってしまうので名残惜しい気持ちになりました。

何を書いてもネタバレに思えるほど、私は全く展開がよめませんでした。
終盤まで頭の中は「?」で一杯。
特に中盤、全く違う環境で暮らす茜という少女の登場が最大の謎で、それまでの雰囲気が一変してしまい戸惑いました。
でも、その謎と賢也の世界とのつなげ方が巧い!
予想外のサプライズで得した気分になりました。

穏の設定は恩田作品っぽいのですが、こちらの方が詰めが甘いかな。
でも、抜群のリーダビリティと意外な展開、そしてラストの物足りなさまで似ているような印象を受けました。
途中から、ストーリーが失速するのですよね。
賢也の姉が消えた理由や結末も、何だか取ってつけたような真相ですし、ある人物の正体が最後まで明らかにならないのもスッキリしません。

後から考えると細かいことが気になりますが、読んでいる間は夢中でした。
この作家さんは追いかけます。

七つの黒い夢/乙一・他 ★★★☆☆


『この子の絵は未完成』乙一
『赤い毬』恩田陸
『百物語』北村薫
『天使のレシート』誉田哲也
『浅敷がたり』西澤保彦
『10月はSPAMで満ちている』桜坂洋
『哭く姉と嘲う弟』岩井志麻子


乙一作品は最後まで全くの良い話だったのが意外でした。
恩田作品では幻想世界へ連れて行かれ、北村作品は発想が面白い。
西澤作品では独自の男女論が展開され、桜坂作品はとてもほのぼのした雰囲気。
岩井作品は美しく哀しいストーリーでした。
途中まではすっごく退屈だったのに、ラストで一番驚いたのは誉田作品です。

黒いというより不思議な作品が多かったですね。

夏の魔法/北國浩二 ★★★★☆

9年前に早老症の一種である「ケルトナー症候群」と診断された夏希。22歳の今、外見はすっかり老婆となり末期がんと診断された。これが最後の夏になるなら、中学の夏、初恋の男の子と過ごしたあの懐かしい島で死期を迎えたい。そこで偶然再会した初恋の相手・ヒロ。彼は目の前の相手が本人だと気づかないまま、彼女に夏希がどれほど大切な存在だったかを語る。夏希は彼のその記憶を壊したくないため、自分の正体を明かせない。そして、ヒロの隣には活発で明るい美女・沙耶がいた。

<コレガワタシ、コレガワタシ、コレガワタシ・・・>

すごい作品です。

島の美しさやイルカとのふれ合い、その日々の中で何度も胸によぎる嫉妬や羨望。
かつての自分が持っていた若さ、明るさ、美しさ。
10年かけて諦めたものを、まざまざと見せつけられる辛さ。
この夏希の心理描写が抜群で、つい感情移入してしまいます。
とても苦しいのに、読むのをやめられない。
グイグイ引っ張られてしまう。すごい。
真相はある程度予想していたのですが、全く違う方向からガツンときました。
仕方のないこととはいえ、とても残酷な結末です。

ほぼ満足なのですが、おそらく著者の狙いとは別なところで、不快に感じる点が多かったのが残念。
評価は星4.5です。
これは、再読すると本当にキツイ。
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 2005年8月~

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