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砂の城の殺人/谷原秋桜子 ★★★☆☆


高校生・美波は、またしても武熊がするはずだった「2日で5万円」のバイトを引き受ける。
仕事内容は廃墟専門カメラマン・瑞姫の助手。
しかし、目的の廃墟でミイラ化した死体を発見することに。
それは12年間行方不明になっていた瑞姫の母親らしい・・・?


激アルバイター・美波の事件簿シリーズ、第3弾とのこと。
失敗した~。図書館にこの2冊しか入ってなかったから、てっきりこれが2作目だと思ってた。
2作目(『龍の館の秘密』)が好評なので、読みたかったのになぁ。

密室の館で起きる連続殺人事件ですが・・・今回は長すぎてちょっと乗れませんでした。
このキャラたちが動くのなら、もう少し短くてライトなミステリの方が楽しめたかも。
とても微妙な気分の読書でした。
でも、相変わらずプロローグはイイ味出しています。
途中で拍子抜けしそうになりましたが。
廃墟を「砂の城」と例えるのも綺麗だし、こういう細やかさは好きですね。
ああ、2作目が読みたい。

首無の如き祟るもの/三津田信三 ★★★★★

奥多摩に代々続く秘守家の「婚舎の集い」。23歳になった当主の長男・長寿郎が、3人の花嫁候補のなかからひとりを選ぶ儀式の最中、候補のひとりが首無し死体で発見された。犯人は現場から消えた長寿郎なのか?混乱が続くなか、そこへ第2、第3の犠牲者がいずれも首無し死体で見つかる。淡首様の祟りなのか、それとも10年前の十三夜参りで井戸に落下し死亡した長寿郎の双子の妹の怨念なのか。

<分かった?表面だけを見てちゃ駄目よ。
                 物事には必ず裏側がある>


刀城言耶シリーズ第3弾。
2作目は未読なのですが、あまりに本書の評価が高いので、手に取ってしまいました。

いやはや、もう大傑作。
今年のベストかも。

作品全体が、戦中、戦後に媛首村で起こった事件の真相究明をテーマに、作家・高屋敷妙子が書き下ろした原稿という形になっています。
妙子の夫で、当時、媛首村の駐在巡査だった高屋敷元と、一守家の使用人だった斧高の、2つの視点で「十三夜参り」と「婚舎の集い」での惨劇が描かれていて、幕間では、妙子によって捜査情報の補足があります。

以前は苦手に感じた文体が、今回はとても読みやすく、薀蓄も少なくてびっくり。
無駄な描写も削ぎ落とされ、展開も速いので、全くダレることがありません。
時々、箇条書きで事件がまとめられているので、頭の中で整理できるのが嬉しいです。
全力で推理したせいで、読後はクタクタでした。
伏線がとても丁寧なので、「あ、ここは何かあるな!」と気づくのですが、ある程度、予想が当たって気を抜いていると、そこから意外な事実がポンポン出てきて翻弄されまくり。
旧家の跡目争いや、淡首様の祟り、男尊女卑の習俗という設定の必然性はもちろん、超エレガントなロジックにツボを心得てるなぁ!と、感動しちゃいました。
やっぱり、本格ってイイ!

相変わらず、見取り図は欲しいかな~と感じましたが、今回、怖いのは装丁だけ。
個人的には、ホラー色が薄くなって、ありがたいことです。

水上のパッサカリア/海野碧 ★★★☆☆

半年前に死んだ恋人・菜津は、事故ではなく殺された?
過去や正体を隠し、東京から離れた湖畔のそばで静かに暮らす自動車整備工・大道寺勉。
ある日、縁を切ったはずの昔の仲間が現れ、菜津は勉の身代わりに殺されたと告げる。
彼らは、その復讐として、新たな仕事を持ち込んできたのだ・・・。
第10回日本ミステリー文学大賞・新人賞受賞作。


う~ん、これは期待しすぎた。

恋愛文学なのか、ミステリなのか、ハードボイルドなのか。
そして、真相は完全にドタバタコメディ。
すごく丁寧に書き上げているんだけど、ストーリーが分裂気味で、何がメインなのかよくわからない。
勢いがないのに、突然雰囲気が変わるので、気持ちがついていけなかったり。

文体にクセがあるというか、1つの文章がひたすら長くて、読み辛さも感じました。
中盤は、ほぼナナメ読み。
でも、不思議と読後は切ない気分になってしまったのが、自分でも意外でした。
あまりのクドさに、知らない間に感情移入してしまったのかも。
菜津がいかにもおじさんが好きそうなキャラだな~と思っていたら、著者はなんと女性らしい。
そこが一番驚きました。
内容は、すぐ忘れてしまいそう。

ミステリー迷宮道案内/ダ・ヴィンチ編集部 ★★★★☆


1999~2003年に『ダ・ヴィンチ』で連載されていたコーナー「ミステリーダ・ヴィンチ」を、加筆・再編集したもの。

うわ~すごいわ。
表紙に紹介されているだけでも、こんなに豪華な面々。

綾辻行人、藤原伊織、篠田節子、森博嗣、
殊能将之、倉阪鬼一郎、上遠野浩平、金子一馬、
西澤保彦、藤木稟、多島斗志之、北村薫、津原泰水、我孫子武丸、
田中啓文、牧野修、永井するみ、真保裕一、北森鴻、貫井徳郎、
若竹七海、馳星周、歌野晶午、逢坂剛、古川日出男、古処誠二、
有栖川有栖、高村薫、乙一、東野圭吾、大沢在昌、赤川次郎、
山口雅也、恩田陸、福井晴敏、山田正紀


それぞれ、どーんとカラー写真(かなりお洒落)付きで、当時の新刊についてのインタビューが載っています。
もちろん情報は古いし、既読の作品が多いのですが、それ以上に楽しめる要素がたっぷり。
かなりの好奇心が満たされました。

<メモ書き>
・乙一は、三瓶に似ているとよく言われるらしい。確かに口元が似てるかも。
・京極夏彦さんがやたら色っぽい。
・北村薫さんの娘さんが可愛い。
・東野圭吾さんが猫を飼っていたことは知らなかった。
・殊能将之さんの写真、最高。よけいに顔が見てみたくなった。
・羽海野チカさんの『十二国記』のイラストが可愛い。
・牧野修さん、森博嗣さん、雫井脩介さん、五十嵐貴久さんは、イメージと全く違うお顔だった。
・西澤保彦さんは実際に母親と不仲だとのこと。納得。ものすごいリアルだし。
・「注目の新進作家インタビュー」に、伊坂さんと初野さんが載っていた。
・綾辻行人さんは乙一の才能を高く評価しているらしい。「新鮮な懐かしさ」。なるほど。
・北山猛邦さんはやっぱり麻耶作品が好きだった。
・俳優の佐野史郎さんも、ポプラ社のシリーズで乱歩にハマったらしい。

以上、大満足です。

ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!/深水黎一郎 ★★★☆☆

作家である主人公のもとに、香坂誠一という人物から手紙が届く。
内容は「『読者が犯人』という究極のトリックを高値で買って欲しい」というものだった。


う~ん、評判はなかなか良いみたいですが、残念ながら面白さが理解できなかったです。
丁寧で読みやすい文章なのですが、惹きこまれるほどの魅力がないといいますか・・・。
もう少し、勢いがあれば、ラストは驚いたかもしれませんが。
最初から最後まで淡々と読んでしまいました。
メフィスト賞受賞作だということで、とんでもない真相を期待してしまったのもあります。

このトリックだと、確かに『読者が犯人』なのかな。
どうしても、納得できない気持ちは残ります。

タイトルも意味不明なんですよね。
南米人が登場するので、「そうか!きっとウルチモ・トルッコという名前の読者が犯人なんだ!」と自信満々に予想したのですが大ハズレでした。
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 2005年8月~

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