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幽霊人命救助隊/高野和明 ★★★☆☆

大学受験に失敗し自殺した裕一は、気付くと断崖絶壁にへばりついていた。頂上に登りつめたと思ったら、そこには3人の男女が暇を潰していた。元・極道の八木、元・会社経営者の市川、元・家事手伝いの美晴。4人が揃った時、上空から神様が降りてきてこう命令する。
「地上の時間で7週間。100人の自殺者の命を救うのだ。」成功した場合、天国へ行くチャンスを与えると・・・。


<これじゃあ、話が山手線だわ!>

キャラクターがとても愉快で、特に元・極道の八木は最高でした。
救助対象者が酷いマイナス思考に陥っている時に、メガホンを使って叫び、必死に助けようとするのですが、その思考の乱し方が独特で笑ってしまうのです。
救助対象者には救助隊の姿は見えないので、「あれ?なんで急にこんなこと思ったんだろう?」と戸惑う姿も可笑しい。

全体的にはとても良い話だけど、少し物足りないなぁ。
いじめられている少年と育児ノイローゼの母親の救助にはグッときましたが、人数を稼ぐためのその場しのぎの解決のようにみられるケースも多かったかも。
救助対象者が少人数で、それぞれもっと濃いストーリーだったら感動できたかもしれません。

「未来が定まっていない以上、すべての絶望は勘違いである」

これはとても良い言葉でした。

まだ殺してやらない/蒼井上鷹 ★★☆☆☆

最愛の妻を殺されたノンフィクション作家・瀧野和一は、その悲しみと怒りから自ら調査に乗り出す。やがて有力容疑者”カツミ”が逮捕される。が、安堵したのもつかの間、同じような手口の残忍な事件が発生。そして瀧野に犯人からのメッセージが!!
「瀧野に伝えろ カツミは捕まっても おれは捕まらない」。
真犯人は一体誰なのか?見えない犯人を追う瀧野。そして衝撃の結末が訪れる!(本書あとがきより)


<おまえは まだ 殺してやらない>

ものすごくテンポの悪いミステリでした。

第一部は面白かったのです。
オチにはもちろん、「あれ?こういうストーリーなの?」という意味でも驚きました。
第二部からは、主人公と探偵の会話、主人公の告白がダラダラと続き、もう退屈で退屈で。
真相もパッとしないし、また説明臭くて長い。
読後、続きは「メフィスト番外地」で確認したけれど・・・目新しくなくて残念。

これで、もう長編は読まないことに決定。

消失!/中西智明 ★★★☆☆

高塔市・・・赤毛の人々が数多く住む奇妙な街で、その事件は起こった。
美しい赤毛の持ち主ばかりを次々に殺害し、忽然と「消失!」する黒ずくめの男の謎。
痕跡ゼロ、関連性ゼロの完全犯罪に名探偵新寺仁が挑む!
ミステリマニアの間で伝説と化していた本書が今また蘇る!(本書あらすじより)


<では謎解きに挑戦して下さい>

綾辻・有栖川復刊セレクション。
またまた懐かしい!
私が読んだのは確か文庫版だったので、15年ぶりの再読です。
実際に、これ一冊で消失してしまった作家さん。
なかなか有名な作品だったのですね。

トリックがアレなので仕方ないのですが、結構読み辛い(イラッとする?)文章かも。
キャラクターにも不満があるし、決して面白いストーリーではないのですよね。
でも、後半の展開はやっぱりお見事です。
ある程度は予想が出来るけれど、それも著者の狙いだというのがスゴイ。
「やっぱりなぁ~」の次に「ほぉ!」とくるのです。
当時の驚きが蘇りました。

これが初読みだった場合、そこまでの衝撃は受けなかっただろうなぁ。
15年は長いわ。

そのノブは心の扉/劇団ひとり ★★★☆☆

お笑い芸人として、俳優として、そして、作家として、ノリにノッている著者による初のエッセイ集。
「週刊文春」好評連載に大幅加筆。(文藝春秋サイトより)


<今もハムスターぐらいなら生める自信があります>

小説だと思ったらエッセイでした。
いや、面白かったです。

文章はぎこちなくて最初は読み辛いけれど、次第に気にならなくなります。
「劇団ひとり」らしさが感じられるからでしょうね。

どんな場所でも他人の目を気にする自意識過剰な著者に、「面倒臭い男だな~」と思いながらも、つい笑ってしまいます。
富士山に登ったり、船舶免許を取ったり、乗馬に挑戦したりと、なかなか行動的なのが意外でした。

荒野/桜庭一樹 ★★★☆☆


山野内荒野、12歳。
恋愛小説家の父と暮らす少女に、新しい家族がやってきた。
“恋”とは、“好き”とは? 
感動の直木賞受賞第一作。(文藝春秋サイトより)


<いまだけ!恋は、いまだけ!>

私には、この瑞々しい感性が眩しすぎる。
もっと若い頃に読みたかったなぁ~と、つくづく思う。
『七竈』のような文体なら好みなんだけど・・・。
特に琴線に触れることもなく、サラサラと読めてしまった。

虚夢/薬丸岳 ★★★★☆

娘を殺した犯人が目の前を歩いている!
愛娘を奪い去った通り魔事件の犯人は「心神喪失」で罪に問われなかった。
運命を大きく狂わされた夫婦はついに離婚するが、事件から4年後、元妻が街で偶然すれ違ったのは、忘れもしない「あの男」だった。(帯より)


<今度は絶対に守るから・・・>

第1作では少年犯罪、2作目では幼児への性犯罪と、毎回難しいテーマを扱っている薬丸作品。
そして今回は精神障害者による犯罪。
冒頭の殺傷シーンはどうしても秋葉原の事件を連想してしまい、気持ちが沈んでしまいました。

ストーリーは、愛娘を失った三上と、離婚した妻の再婚相手・坂本、キャバ嬢・ゆきの視点で進みます。
この構成のおかげか、前2作ほどは読書中の重苦しさを感じませんでした。
一見何の関わりも持たないエピソードが、少しずつ交じり合い、最後に大きな意味をもって表れるのです。

終盤、あまりにも哀しいサプライズに胸が締め付けられました。
ラストはアッサリしていて少し説明不足の印象もありますが、読み応えのある作品でした。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
同じような真相の作品を読んだことがありますが、まさか、佐和子が・・・とは全く思いもよらなかった。
三上や精神科医が本人には知らせるまいとしていた佐和子の「統合失調症」という診断。
坂本からやっとその言葉を聞き出すことができた彼女の心情はどんなだったのだろう。
ラスト、ゆきの実情にもう少しページを費やして欲しかったかな。

密室キングダム/柄刀一 ★★★★☆


1988年夏、札幌。
伝説的な奇術師・吝一郎の復帰公演が事件の発端だった。
次々と連続する、華美で妖艶な不可能犯罪!
吝家を覆う殺意の霧は、濃くなるばかり。
心臓に持病を抱える、若き推理の天才・南美希風が、悪意に満ちた魔術師の殺人計画に挑む。(帯より)


<魔術には魔術で。絢爛には絢爛で>

評判が良いんだか悪いんだか微妙な作品ですが、私はとても楽しめました!

奇術師の屋敷で起こる、魔術としか考えられない不可能犯罪。
これまで大仰に感じていた文章が幻想的な雰囲気と合っていて、とても読みやすかったです。
およそ900ページの分厚さですが、前2冊よりよっぽど熱中して読めたかも。

次々と密室が現れるのですが、探偵がトリックを見破るのが早くて驚きました。
1つ解決しては、ハイ次の密室~という淡々とした流れなので、ストーリーとしての勢いは感じません。
でも、そこで「犯人がわざと解かせているのでは?」という心理戦が加わる点が、とっても私好みでした。
密室トリックもあまり強引な印象はなく、細かくチェックすればするほど、よく出来ているなぁと感心してしまいました。
相変わらず物理トリックの説明が解り辛く、特に鍵の状態を理解するのに苦労しましたが・・・。
もう少し図解があれば親切なのになぁ。

伏線もバッチリで、珍しく最後まで気持ちよく騙されました。
記憶に残る一冊ですが、何しろ分厚いし、ストーリーを重視する方にはオススメできません。
私もこれが初めての柄刀作品だったら、絶対途中で投げ出していたでしょう。

ヒトコト(真相に触れています)

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私は、完全に山崎兄弟が犯人なんだと思ってた。
プロローグが15年後ってことは時効が成立する直前に、美希風が犯罪を暴きにきたのかなって。(でも読み返すと15、6年前だった)
だって、諏訪の事件なんて、兄が鍵穴を見るように誘導するわ、弟が毒ハンカチで手を縛ったんだと思うわ、怪しい描写が多かったからさぁ。
毒蛇が出てきた時に、あ、違うのかと気付いたけれど。

双子と見せかけて3つ子~の真相って、前に有栖川さんがTVで出題したミステリが記憶に合ったので、顔が焼けた死体が出てきた時に、ぼんやり浮かんだんだよなぁ。
でも、伏線には全く気付かなかった!
いや~お見事でした。

fの魔弾/柄刀一 ★★★☆☆

浜坂憲也は二体の銃殺死体と共に、マンションの一室で発見された。
ドアも窓も完璧に施錠され、誰かが出入りした形跡は皆無。
殺人罪で起訴された憲也は犯行を全面否定、しかし裁判でも重要な何かを隠している・・・。
求刑の刻が迫るなか、南美希風は旧友の無実の証明に乗り出すが、自らも絶体絶命に・・・。(本書あらすじより)


<どこまでが操りだ?>

これも手強かった・・・。
クドイほどの細かい描写と大仰な表現にはなかなか慣れませんが、事件はやっぱり奇妙で面白く、真相は意外で驚きました。

でも、これ、もっと短くてもいいよなぁ・・・。
不要なエピソードが多いのですよ。
しかも、読んでる時に「あ、これ絶対不要だ」と気付いてしまうのです。
伏線の張り方が不自然なのか・・・?
文章も淡々としているので、緊迫感や焦燥感が伝わらないのも、冗長に感じた原因かな。

最後まで読んでも、一体「f」が何を指すのか解らなかったのですが、裏表紙に書いてあったのですね。
「友(friend)信頼(faith)事実(fact)」だそうです。ほぉ。

さて・・・次は『密室キングダム』だ・・・。

ヒトコト(真相に触れています)

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『ユダの窓』は未読だけれど、ドアスコープを使ったトリックって、むか~し、レンズ部分を壊して針金を通して鍵を閉めるとかあったような。
すごくインパクトが強かったのだけど、誰の作品だったっけ?

「覚醒剤のまったく新しい大きな市場」については、ちゃんと3つのパターンを予想してたのだけど、そこから1つに絞るロジックが雑すぎ。
少年野球はともかく、ダイエット企業なんて「調べるのが大変」だけで片付けてるし。

そして、風船の真相に激怒。なんじゃそりゃ~!
犯人も地味だよなぁ。

OZの迷宮/柄刀一 ★★★☆☆

被害者は密室において矢で殺され、あるいは自分の描いた絵の中で溺れ死に、さらには半人半馬の神話内生物として発見される。犯人は閉じこめられたまま殺人を犯し、わら一本を残して密室を構成し、足跡を残さず雪道を歩く。そして探偵は・・・!?本格推理の魅力を余すところなく注ぎ込んだ、圧倒的な傑作!

<だが、作ったものなら壊してみせるさ>

初・柄刀作品です。
以前からアンソロジーで見かけて、とっても興味のあった柄刀さん。
『密室キングダム』がどうしても読みたくなって、とりあえず南美希風シリーズ(他に『fの魔弾』)3冊を借りてきました。

ウキウキしながら読み始めたのですが・・・。文章が合わない・・・。
数ページ進んではそっと栞を挟みポテッと寝てしまうのを繰り返し、読み終わるのに1週間もかかってしまった。
これは物理トリックが苦手とかの問題ではないと思う。
アンソロジーでは、気にならなかったのに・・・なぜ?

「絵の中で溺れた男」「イエローロード」は既読。
いくらなんでもバレるだろ!とツッコミたくなる偽装もあるし、どれも想像しづらいので推理はできないけれど、ロジックは好みなんですよね。
お気に入りは「わらの密室」「イエローロード」かな。
「本編必読後のあとがき」を含む、ストーリー展開にも驚かされます。
残念ながら『オズの魔法使い』にはピンとこなかったのですが。

あ~でも、どうしよう。
チラと横を見ると『密室キングダム』が、でんっと待ち構えてる。
この文章で900ページは耐えられないかもしれない。
・・・とりあえず『fの魔弾』を読んでから考えよう。
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 2005年8月~

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