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鬼蟻村マジック/二階堂黎人 ★☆☆☆☆


宴席の最中だった。突然部屋の中に入ってきたのは「鬼」・・・祭で使う鬼の面をつけ蓑をまとった「鬼」だった。鬼はいきなり客に斬りかかり、部屋を飛び出していった。そして別の部屋に入りこんだところで、幻のように消え去ったのだった。それから七十年、「鬼」はふたたび現れ、人々を惨禍に巻き込んでいく。畳みかける不可能犯罪に水乃サトルが挑む。書き下ろし長編本格推理。

<ほら、あれが鬼だよ>

二階堂作品は『私が捜した少年』と『カーの復讐』が既読。
水乃サトルシリーズはこれが初めてですが、あらすじが面白そうだったので読んでみることにしました。

でも残念なことに、横溝風でとても好みの事件なのに探偵役が気に入らないという、『首鳴き鬼の島』を思い出させる作品でした。
序盤の水乃サトルと依頼人の脱力系の会話まで同じ印象。
でも、ミステリとしては『首鳴き~』の方が上でした。

私は基本的に「連続殺人を止められない探偵」は、ミステリの「お約束」だと思っているので滅多に非難はしないのだけど、今回は水乃サトルの無能さに終始イライラし通し。
しかも真相解明のじれったさといったらもう・・・!
ストーリー展開が遅い訳ではないのに、ものすごくストレスが溜まるのですよ。
驚いたのは、最近のミステリとは思えないくらい全く新鮮味が感じられなかったこと。
2時間サスペンスでも、もう少しサプライズが用意されてると思うんだけど。

ファンなら楽しめるのでしょうが、私には水乃サトルの魅力とされる要素がことごとく受け入れられなくて、ラスト一行までドン引きでした。ほんと残念。

野球の国のアリス/北村薫 ★★★☆☆

野球が大好きな少女アリス。彼女は、ただ野球を見て応援するだけではなく、少年野球チーム「ジャガーズ」の頼れるピッチャー、つまりエースだった。桜の花が満開となったある日のこと。半年前、野球の物語を書くために「ジャガーズ」を取材しに来た小説家が、アリスに偶然再会する。アリスは小学校卒業と同時に野球をやめてしまったようだ。しかしアリスは、顔を輝かせながら、不思議な話を語りはじめた。「作日までわたし、おかしなところで投げていたんですよ。」

<・・・投げられるから、しあわせ>

ひょんなことから、鏡の世界へ入り込んでしまったアリス。
そこでは、新聞の字が逆だったり、右利きが左利きになっちゃったりするんだけど、アリスにとって一番の問題は、負けたチーム同士で試合をし、テレビ中継でエラーやミスを笑いものにするという悪趣味なイベントが行われていること。
野球を心から愛するアリスは立ち上がるのだが・・・。

アリスがとてもしっかりした女の子なんですよね。
ある失敗をするんですが、落ち込むよりも周りに迷惑をかけたことを反省したり、自分が逃げ出したらもう1人のアリスに迷惑がかかるのを気にしたり・・・。
お母さんも良い味出してるんですよね。
アリスとの接し方は、ほっこりと温かい気持ちになります。

アリスの成長や友情や恋愛(?)を絡めたストーリーはもちろん、読後感も爽やかでなかなか楽しめました。
セクハラ五堂の「ほれろよ」に、ニヤリ。

誰が疑問符を付けたか?/太田忠司 ★★★☆☆


平凡な住宅地で簡単に人は人を殺す。
不可解な殺害現場を残して・・・。
女優以上に美人ながら“愛知県警の鉄の女”と畏れられる景子警部補と、新進イラストレーターの新太郎の京堂夫妻。
婦唱夫随で、8つの疑問符をあざやかに解く!(amazonより)


<ドンピシャよ。さすがは新太郎君>

『ミステリなふたり』の続編です。
前作では隙あらば新太郎を押し倒していた景子さん、今回は控えめでした。
相変わらず、新太郎の主夫っぷりにはウットリしてしまいます。

なぜ死体はぬいぐるみと一緒に吊るされていたのか?
なぜ死体の上に刺身が置かれていたのか?
真面目な男性会社員はなぜ女装した死体で発見されたのか?

奇妙な8つの謎。全てのタイトルに疑問符が付いています。
どれも謎はとても面白いのですが・・・真相がパッとしないのですよね。
それでも、景子と新太郎のキャラが好きなのでなかなか楽しめました。
謎が魅力的だったのは『彼女は誰を殺したか?』
『出勤当時の服装は?』『熊犬はなにを見たか?』は読後感が良かったです。

第三の嘘/アゴタ・クリストフ ★★★☆☆


ベルリンの壁の崩壊後、初めて二人は再会した・・・。
絶賛をあびた前二作の感動さめやらぬなか、時は流れ、三たび爆弾が仕掛けられた。
日本翻訳大賞新人賞に輝く『悪童日記』三部作、ついに完結。(amazonより)


<それでこそ、すべてが正常な状態に、あたりまえの秩序に戻るんだ>

終わった・・・。
最後まで振り回されっぱなしでした。
前二作の謎は全て解けたけれど、ただひたすら苦く重い読後感に深いため息が出ました。

色々なサイトを見ましたが、シリーズが続くにつれ評価が下がっているようです。
私の読書傾向からしても、『悪童日記』のような異形本の方が好みなハズなのですが、こういうジャンルの海外作品って、残酷な表現の加減を知らない印象があるので落ち着かないのですよね・・・ヘタレなので。

すっかり普通の小説になり、かつ謎も解けた本書が一番好きかもしれない。
この三部作は絶対忘れられないと思う。

ふたりの証拠/アゴタ・クリストフ ★★★☆☆

戦争は終わった。過酷な時代を生き延びた双子の兄弟の一人は国境を越えて向こうの国へ。一人はおばあちゃんの家がある故国に留まり、別れた兄弟のために手記を書き続ける。厳しい新体制が支配する国で、彼がなにを求め、どう生きたかを伝えるために―強烈な印象を残した『悪童日記』の待望の続篇。主人公と彼を取り巻く多彩な人物の物語を通して、愛と絶望の深さをどこまでも透明に描いて全世界の共感を呼んだ話題作。

<お前こそ、ぼくの人生のすべてなんだ>

前作のラストをそのまま引き継いで始まるのに、それまでの日記形式ではありません。
主人公に名前があるのにも驚きました。

形式が異なっているせいか、前作ほどの不穏な雰囲気はなくホッとしました。
新たな登場人物も増え、それぞれのドラマに散々翻弄させられ、結末が全く予想できないまま終盤へ。
いやもう、絶句ですよ。何この展開。
多少、違和感はあったのですが・・・まさか・・・。
前作を上回る衝撃でした。
混乱のまま3作目へ。

悪童日記/アゴタ・クリストフ ★★★☆☆

戦争が激しさを増し、双子の「ぼくら」は、小さな町に住むおばあちゃんのもとへ疎開した。その日から、ぼくらの過酷な日々が始まった。人間の醜さや哀しさ、世の不条理・・・非情な現実を目にするたびに、ぼくらはそれを克明に日記にしるす。戦争が暗い影を落とすなか、ぼくらはしたたかに生き抜いていく。人間の真実をえぐる圧倒的筆力で読書界に感動の嵐を巻き起こした、ハンガリー生まれの女性亡命作家の衝撃の処女作。(amazonより)

<ぼくらはもう泣かない>

タイトルからやんちゃな男の子のドタバタ痛快ストーリーだと思い込んでいたので、読後は強烈なショックを受けました。
全く想像していなかったハードな内容。
幼い子供の日記形式なので、余計にそう思うのかもしれないけれど。
2人の男の子には、浦沢直樹『MONSTER』のヨハンの不気味さを感じました。

決して楽しい読書ではないのに、嫌な魅力にとりつかれ、ページを捲る手が止まりません。
感情描写が一切無く、思いもよらない展開も淡々とした文章でサラリと書き流す。
そうでないとあのラストの衝撃は味わえなかっただろうなぁ。
呆然となってしまった。
これから続編に取りかかります。

不連続の世界/恩田陸 ★★★☆☆

音楽ディレクター塚崎多聞のフランス人の妻ジャンヌが突然、里帰りし、そのまま音信不通になって、そろそろ一年になろうとしていた。多聞はジャンヌの実家を訪ねたが妻はおらず、家族は「いまヨーロッパ中を旅していて連絡が取れない」と言う。多聞は途方にくれ、奇妙な別居生活は続いた。そんなとき三人の友人が多聞を「夜行列車で怪談やりながら、さぬきうどんを食べに行く旅」に誘う。四人はそれぞれ怖い話を披露し合うが、途中、多聞の携帯電話に何度も無言電話がかかる・・・。(帯より)

<怖い話はこんなふうに語るものだ>

『月の裏側』の塚崎多聞が登場するので、長編だと思ってたら短編集でした。
多聞はいい人なんだけど、優柔不断っぽくてあまり好きじゃない・・・。
トラベル・ミステリーなのですが、ミステリっぽさはあまりないかな。
どれもゾッとするけれど後を引く怖さではないので、少しパンチ力不足に感じました。
それが恩田さんらしいのですがね。
お気に入りは「夜明けのガスパール」
これだけ少し異色で印象に残りました。

リロ・グラ・シスタ/詠坂雄二 ★★★☆☆

吏塚高校の屋上で発見された、在校生の墜落死体。
同じ頃、校内では名高い「吏塚の名探偵」が受けた、奇妙な依頼。
それは、この事件での依頼人の無実を証明すること・・・。
独特の文体、凝りまくった趣向。
“青春彷徨推理小説(イミテーション・ハードボイルド)”を自称して、ずいぶんと奇妙な才能が出現した! 全4色で本文を印刷したスペシャル仕様!(光文社サイトより)


<優越を砕くのはいつだって無味乾燥な現実だ>

・・・と、こういう言い回しが延々続く学園ハードボイルド。
会話ももちろん洒落ているので、パッと見では意味が解らない台詞もあり、本気で考えたりもしました。
まぁ、最初こそ引き気味でしたがだんだん慣れてきます。
不思議ですが、それほど読み辛さは感じませんでした。

展開もトリックもキャラクターもオーソドックスで好みなんですよね。
意外にもちゃんとしたミステリで、根底にある真面目さが伝わってきて好印象なのです。
最後まで予想通りでしたが、なかなか楽しめました。
四色刷りに意味が無かったのが残念かな。

ずっと気になってた「リロ・グラ・シスタ」とは「the little glass sister」の意味。
『リルラリルハ』みたいなモンですな。

鉄鼠の檻/京極夏彦 ★★★☆☆

シリーズ最大の難事件!京極堂、結界に囚わる。
忽然と出現した修行僧の屍、山中駆ける振袖の童女、埋没した「経蔵」・・・。
箱根に起きる奇怪な事象に魅入られた者・・・骨董屋・今川、老医師・久遠寺(くおんじ)、作家・関口らの眼前で仏弟子たちが次々と無惨に殺されていく。謎の巨刹(きょさつ)=明慧寺(みょうけいじ)に封じ込められた動機と妄執に、さしもの京極堂が苦闘する、シリーズ第4弾!


<この檻は破れませぬ>

ひやぁ・・・長かった・・・。
これまでは何とか薀蓄に目を通してきたけれど、今回は飛ばしてしまった・・・。
絶対、難易度高くなってる!
でも「公案」や「十牛図」はシュールで興味深かったです。

ミステリ面はあまり期待してなかったので、意外な犯人にびっくり。
それまでの構図がひっくり返るシーンは、とても鮮やかでドラマチックでした。
さすがに犯人の動機には首を傾げましたが、この(濃ゆ~い)雰囲気ならアリですね。
不道徳な関係もトリックも、何だかどうでも良いとさえ思えてくるのが不思議。

それにしても、榎木津の「僕だよ!」の登場は良いなぁ
釈迦も弥勒も榎さんの下僕って・・・素敵すぎる。
今回も楽しませてもらいました。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
終盤に近づくにつれ、『薔薇の名前』っぽい展開に頬染めてしまったり。
ぼんさんばっかりだから、まさかとは思ったけど(照)。

哲童の印象が強かったので、木の上の死体とか、トイレの逆さ死体とかは「公案」になぞらえてるんだろうなぁとは気づいてた。
でも、まさか仁秀の下で動いていたとは・・・。
襤褸を纏った仁秀が明慧寺の真の貫主と判明するシーンは、目に浮かぶような鮮やかさだった。
ここだけ、映像化して欲しいなぁ。

しらみつぶしの時計/法月綸太郎 ★★☆☆☆


無数の時計が配置された不思議な回廊。その閉ざされた施設の中の時計はすべて、たった一つの例外もなく異なった時を刻んでいた。すなわち、一分ずつ違った、一日二四時間の時を示す一四四〇個の時計・・・。正確な時間を示すのは、その中のただ一つ。夜とも昼とも知れぬ異様な空間から脱出する条件は、六時間以内にその“正しい時計”を見つけ出すことだった!?

『パズル崩壊』と同じ路線の短編集ということですが、とても退屈で印象に残らないモノばかりでした。
『パズル~』は結構面白かったのになぁ。
パンチ力は欠けてるし、ヒネリは効いてないし・・・う~ん。物足りない。
「猫の巡礼」なんてどうしようかと思った・・・。

完全恋愛/牧薩次 ★★★☆☆


第一章、第二次大戦の末期、昭和20年の福島の温泉地で、凶器が消える殺人事件が発生。
第二章は昭和43年、福島にあるはずのナイフが時空を超えて沖縄にいる女性の胸に突き刺さる。
第三章は昭和63年、東京にいるはずの「彼」が同時に福島にも出現する。
そして平成19年、最後に名探偵が登場する。


<俺は誓ったんだ、朋音を守ると!>

「牧薩次」とはある大御所の別名義だそうなのですが、その大御所さんの作品は大昔に挫折したことがあるので、少々不安になりながらの読書でした。
でも、ガラッと印象が変わりましたよ。こんな作風だったっけ?

他者にその存在さえ知られない罪を完全犯罪と呼ぶ。
では、他者にその存在さえ知られない恋は完全恋愛と呼ばれるべきか?

メインの謎は早いうちから解っていたのですよね。
それでもラストの粋な演出にはびっくり。
もうここまでくると、伏線なんていらないわ。

ドラマチックな展開だけれど、意外にも余韻はアッサリ。
主人公がヒロインをそこまで深く愛した理由があまり伝わってこなかったのですよね。
苦しいほどの切なさを期待していたので、そこが残念。
第二章の真相が一番切なくて好みだったなぁ。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
「マナ」や「アコ」、「魅惑」とか、名前のトリックが愉快だなぁ。
究の心臓の傷の真相には驚いた。
「みィちゃん」は何者なんだろう?って気になってたんだけど。

これが「無償の愛」だったら感動したかもしれないけれど、ただ単に究の「勘違い」だったというのが、間抜けだなぁという感想しか持てない理由じゃないかな。
満州子の場合は正真正銘の「完全恋愛」だよなぁ。

妃は船を沈める/有栖川有栖 ★★★☆☆

この願い事は毒だ。ゆっくりと全身に回る。
所有者の願い事を3つだけ、かなえてくれる「猿の手」。
<妃>と綽名される女と、彼女のまわりに集う男たち。
危うく震える不穏な揺り籠に抱かれて、彼らの船はどこへ向かうのだろう。
何を願って眠るのだろう。(帯より)


<そのあとで、全ては完全になる>

あれ?長編・・・というよりも連作っぽい?
「第一部 猿の左手」「幕間」「第二部 残酷な揺り籠」という、中編を組み合わせた構成。
ウィリアム・W・ジェイコブズの『猿の手』がモチーフとなっています。
『猿の手』は、内容は知っていたけれど未読。
(若干、『ペットセマタリー』とごっちゃになってた。)
この『猿の手』論議は面白かったです。
私はアリスに同感だったので、火村さんの解釈はとても新鮮でした。
第一部では車が海に転落した事件、第二部では地震の前後に起きた殺人事件。
「妃」と呼ばれる美貌の女主人と、彼女を取り巻く青年たち。
第一部の方が好みですが、どちらも丁寧なロジックでさすがだと感じました。
読後、スッキリしないのは動機がピンとこないから。
バーの雰囲気は最高なのになぁ。それ以外に不満が残るのですよね。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、自分用のメモ。真相に触れています。下の方へどうぞ。

























全体的にもっと艶っぽい雰囲気だったら、動機にも説得力があるのになぁ。
「妃」にそれほど魅力を感じなかったのが残念。
第一部、冒頭の潤ちゃんが唯一本物ってことかぁ。
彼だけが心の中で悪態をついてるのかと思ってたら、その後、妃との関係が悪化したのね。
そして、偽潤ちゃん。
泳げなくてもキツイのに、泳げるにもかかわらず助けることができない。
そりゃ壮絶なトラウマでしょうよ。唸ってしまった。

カラスの親指/道尾秀介 ★★★★☆

「こうしてると、まるで家族みたいですよね」
詐欺を生業としている、したたかな中年二人組。
ある日突然、彼らの生活に一人の少女が舞い込んだ。
戸惑う二人。
やがて同居人はさらに増え、「他人同士」の奇妙な共同生活が始まった。
失くしてしまったものを取り戻すため、そして自らの過去と訣別するため、彼らが企てた大計画とは!?(帯より)


<飛びたいです、自分>

なんだかますます伊坂さんの作風に似てきたなぁ。

登場人物はそれぞれ壮絶な過去を抱えているのですが、5人+1匹の奇妙な共同生活がとてもほのぼのしていて、今までと違い、物語自体を楽しめた気がします。
映像化になれば、もっと楽しめそう。

詳しくは書けませんが、私はしっかり騙されました。お見事です。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
アナグラムや貫太郎のマジックは、もっと大々的に使われるかと思っていたので少々肩透かし。

冒頭の詐欺のシーン、突然現れたテツさんにタケさんが心の中で舌打ちをするので、読者としては「銀行関係者に詐欺が見つかったのか」とハラハラするけれど、タケさん自身は「登場の台詞が違う」ことにイライラしていたという「ズレ」の伏線。
アホウドリ作戦の貫太郎の行動も計画の一部だと解ったのに、この「ズレ」のせいで「あれ?本当に裏切りなの?」と疑ってしまった。後頭部を触る合図には気づかなかったんだよなぁ。
でも、偽ヒグチに詐欺がバレたのにそのまま解放されるってのは、仕方がないとはいえ、不自然すぎるよ~。
そのグダグダ感がショックで、後のサプライズに気持ちがついていかなかったのが本当に残念。

テツさんの真相は、辻村深月作品ならうる~っときてしまうタイプのサプライズだった。
(道尾作品の場合、パズラーの方が気になってなかなか感動できない。)
代わりの家を探す時にのんびり昼寝をしてたのも伏線なんだよねぇ。
最初、まひろの事を「ましろ」と言い間違えてたのも、深い意味があったのかな。
タイトルの指の話も印象的だった。

どれだけコミカルに描かれても詐欺行為自体に不快な気持ちがあったのだけど、ラストのテツさんの言葉にスッとした。
<詐欺師なんて人間の屑です>
トサカが生きてて良かったよ~。

ザ・ベストミステリーズ2008/日本推理作家協会・編 ★★★☆☆


「傍聞(かたえぎ)き」 長岡弘樹 
「堂場警部補とこぼれたミルク」 蒼井上鷹 トリッキーなんだけど、ラストの長~い説明は不要。冷める。
「退出ゲーム」 初野晴 学園モノの爽やかさが不自然でノリきれない。劇も・・・長い。
「悪い手」 逢坂剛 嫌~な話なのに妙に魅力的。ラストが怖い。
「選挙トトカルチョ」 佐野洋 
「薔薇の色」 今野敏
「初鰹」 柴田哲孝
「その日まで」 新津きよみ
「ねずみと探偵~あぽやん~」 新野剛志 文章が読みやすくてストーリーも○。この作家さんはチェック。
「人事マン」 沢村凜 綺麗なオチ。テーマが良かった。
「点と円」 西村健
「辛い飴 永見緋太郎の事件簿」 田中啓文
「黒い履歴」 薬丸岳 一番良かった。グッとくる。やっぱり凄い。
「はだしの親父」 黒田研二
「ギリシャ羊の秘密」 法月綸太郎
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 2005年8月~

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めみ

Author:めみ
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