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退出ゲーム/初野晴 ★★★★☆

穂村チカ、高校一年生、廃部寸前の弱小吹奏楽部のフルート奏者。
上条ハルタ、チカの幼なじみで同じく吹奏楽部のホルン奏者、完璧な外見と明晰な頭脳の持ち主。
音楽教師・草壁信二郎先生の指導のもと、廃部の危機を回避すべく日々練習に励むチカとハルタだったが、変わり者の先輩や同級生のせいで、校内の難事件に次々と遭遇するはめに―。(帯より)


<ねえ教えてよ、ハルタ>

表題作はアンソロジーで既読。
そのときは、「初野さんが学園モノ!?」という違和感で入り込めなかったのですが、この短編集は素晴らしい!
初期の作品のイメージが薄れてしまうほど、とても素敵な青春ミステリでした。

専門的な知識がないと解けない謎が多いので、日常の謎ミステリとしては米澤作品の方が綺麗に纏まっているんじゃないかな。
でも、薀蓄や理屈をこねまくったりしないので、結構ストレートに楽しめました。
お気に入りは「クロスキューブ」「エレファンツ・ブレス」
主人公・チカとハルタのキャラクターやユーモアのセンスもとっても好み。
そりゃもう気持ちいいほど、「蹴り」が炸裂します。

これは絶対、続編が出るでしょう。期待します!

聖女の救済/東野圭吾 ★★★★☆


男が自宅で毒殺されたとき、離婚を切り出されていた妻には鉄壁のアリバイがあった。
草薙刑事は美貌の妻に魅かれ、毒物混入方法は不明のまま。
湯川が推理した真相は―虚数解。


<ありえない。そんなことをする人間がいるわけない>

う~ん。久しぶりに面白い!
地味ですが、とても読み応えのある作品でした。
物足りないのは、心理的なミスリードが見当たらなかったことかな。
『容疑者X~』と比べると、どうしてもそこが気になる。
私は途中から動機を予想していたので、ちょっとこの真相は意外というか、肩透かしを食らったような・・・。

まぁ、でも面白かったです。
作中にFさんの名前が二度も出てきて、「あ~東野さんも変わったなぁ」としんみりしてしまいました。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、戯言ですが真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
一番のビックリはやっぱり冒頭だよねぇ。
別れを告げられた場面かと思ったら、一年前の結婚を申し込まれた場面だったのね。
つまり「あれ(毒物)を使うしかない・・・」と考えていたのは一年前。巧いなぁ。
でも、バケツと空き缶は最初から怪しかったよねぇ。

てっきり、綾音は潤子の復讐のため、または愛情とは違う他の目的があって結婚したんだと思ってた。
だって、義孝に何一つ魅力が感じられなかったんだもん。
動機が判明したとき、「え~本気でこんな男が好きだったの~??」と綾音に幻滅してしまった。
薫が「いくらなんでも復讐のために結婚する女性はいません」と語っていたけれど、浄水器に一年も毒を仕込んでおく女性よりはよっぽどマトモに思えるんだけど。

私は捜査に私情(主に恋愛感情)を挟む刑事や探偵がめっちゃめちゃ嫌いだけれど、草薙の「それがどうした」には痺れた。
あのエピソードのおかげで、草薙を嫌いにならずに済んだ。

ガリレオの苦悩/東野圭吾 ★★★☆☆


科学を殺人の道具に使う人間は許さない、絶対に。「悪魔の手」と名乗る者から警察と湯川に挑戦状が届く。事故に見せかけて殺人を犯す彼に、天才科学者・湯川が立ち向かう。5作品を収録した「ガリレオ」論理の短篇。

<人の心も科学です。とてつもなく奥深い>

『容疑者X~』並に苦悩するのかと思えば、そんなこともない。
なぜ、このタイトルなんだろう?

少々パターン化されているのか、どれも真相が予想しやすいです。
東野作品は、短編でも複雑に絡み合った背景に読み応えを感じるんだけど、今回は意外にアッサリしてました。
それでもガリレオシリーズは好きなので、満足満足。

『落下る』アンソロジーで既読。
『操縦る』最後まで予想通り。読後感がとても良かったです。
『密室る』依頼者の意図がピンとこない。
『指標す』ガリレオシリーズでは『予知夢』のようなオカルトめいた謎を科学で証明するというテーマが好きなので、この事件が一番好みでした。でも、ものすごく小粒で拍子抜け。
『攪乱す』は先日読んだ有栖川作品と設定がカブってしまったかな。准教授ってトコも。

女性の立場で語る内容には少々違和感がありましたが、アンソロジーで読んだときよりは薫の印象がずっと良くなりました。

ファイナル・ゲーム/黒武洋 ★★☆☆☆

全てを試す・・・ゆえに「試全倶楽部」と名付けられた非公認サークルに所属した5人が、大学を卒業して7年、ふたたび集結した。ニート生活を送っていた美輪貫太郎は、行き先も告げられぬまま、ある孤島へと導かれた。そこで待っていたのは、サークルのカリスマであり、大手製薬会社の御曹司である桜の驚愕の命令だった。「5人の中にはスパイが紛れ込んでいる。そいつと一緒にこの中の人間を殺害し、デスマスク写真をメールで送れ・・・」

<時間と、世俗を、忘れて>

設定も好みだし、中盤まではとても面白いです。
そこから「?」の連続。

逆転に次ぐ逆転、にしては、捻りにパンチがない、というか古い・・・よね?
真相に繋がる伏線がないので戸惑います。
主人公・貫太郎の心情や「試全倶楽部」の活動が丁寧に描かれているので、中盤からの説得力のない展開が本当に残念でした。

『そして粛清の扉を』のようなどんでん返しが用意されていたら、多少の不自然さも気にならなかったかも。

ロードムービー/辻村深月 ★★★☆☆


誰もが不安を抱えて歩き続ける、未来への“道”。子どもが感じる無力感、青春の生きにくさ、幼さゆえの不器用・・・。それぞれの物語を、優しく包み込んで真正面から描いた珠玉の三編を収録。涙がこぼれ落ちる感動の欠片が、私たちの背中をそっと押してくれます。はじめましての方にも、ずっと応援してくれた方にも。大好きな“彼ら”にも、きっとまた会えるはず。(帯より)

<でもそんなことくらいじゃ譲れないんだ>

珍しく短編集でした。
ミステリというより成長物語ですが、やっぱり巧いなぁ~こういうの。
表題作が素晴らしいです。涙腺緩みっぱなし。
3編すべてとはいかなくても、どれかにグッとくる人は多いんじゃないかな。

・・・だからこそ、リンクが惜しい。
全作読んでる私でも、さっぱり思い出せないよ。
特に最終話の魅力は半減してしまったように思える。残念。
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 2005年8月~

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