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忍び寄る闇の奇譚/はやみねかおる・他 ★★★★☆

さあ、扉を開けて下さい。
めくるめく世界があなたをお待ちしております。
Round1<ぼくのSF> 
 はやみねかおるVS初野晴
Round2<フェティシズム・ホラー>
 西澤保彦VS真梨幸子
Round3<都市伝説>
 村崎友VS北山猛邦


<キミが新しいイノチヅナなんだね>

「少年名探偵WHO 透明人間事件」はやみねかおる
ユーモアたっぷりの文章がとっても好きです。
場面の切り替えが慌しかったですが、一番ミステリしてました。
「トワイライト・ミュージアム」初野晴
何となく『退出ゲーム』シリーズかと予想していたのですが、『水の時計』っぽい暗いトーンの作品でした。
展開がひたすら悲惨なので、ラストには少しホッとしました。
さすが余韻は深かったです。
「シュガー・エンドレス」西澤保彦
ホラーでもミステリでもありませんが、なかなか読み応えがありました。
空しさが漂うラストは好み。
「ネイルアート」真梨幸子
初読みの作家さん。
気持ち悪さはそれほどでもなく、読みやすかったです。
仕掛けには軽く引っかかってしまいました。
「赤い壁」村崎友
こちらも初読み。
最後までキャラクターに馴染めませんでした。
オチはベタですが好みです。
「恋煩い」北山猛邦
北山さんのラブストーリーが予想以上に良くてとっても満足。
でも、もちろんそれだけで終わるはずがないのですよね。
最後の一撃が強烈で、思わず「げ!」と叫んでしまいました。
これは黒い。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、戯言ですが真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
「トワイライト・ミュージアム」初野晴
てっきりラストは枇杷が老婆の中に入ってそのまま処刑されてしまうのかとばかり。(乙一っぽい?)
まぁ、それだとナナが戻れないんだけどさ。
「枇杷の手を絶対に離さない」というのが、前フリかと思ったんだけどなぁ。
・・・なんて、今だから余裕があるけれど、読書中のあの雰囲気のままそんなオチだったら耐えられなかったと思う。
本当にホッとしたもんね。

「ネイルアート」真梨幸子
これは途中で「私」が「隣人」の一人称に変わったのかと思ってた。
(自分の)隣(の部屋)で子供が泣いてるのかと。
7年後の「私」が金山だとは意外だったなぁ。彼も壊れてるし。

星降り山荘の殺人/倉知淳 ★★★☆☆


雪に閉ざされた山荘。ある夜、そこに集められたUFO研究家、スターウォッチャー、売れっ子女流作家など、一癖も二癖もある人物たち。
交通が遮断され、電気も電話も通じていない陸の孤島で次々と起きる殺人事件・・・。
果たして犯人は誰なのか!?あくまでもフェアに、読者に真っ向勝負を挑む本格長編推理。


<これらの条件に基づいて 星園は犯人を絞り込む>

いまさらですが、読んでみました。
有名な作品なのにどうして未読だったかというと、(『葉桜~』の時と全く一緒で)ネタを知ってしまったからです。

そんな訳で、伏線の確認作業をしながらの読書でしたが、真相に至るロジックには頷けたし、心理的な面で「巧い!」と感じさせるポイントもあって嬉しくなりました。
何より、頻繁に登場する「ここに重要な伏線が張られている」「この推理は正解である」などの文章が良い味出してるのですよ。

でも、やっぱり長いかな~。
倉知さんの文章は嫌いではないのですが、不要なエピソードに興味が持てるほど面白くもないのですよね。
事件が起こるまでがダラダラしていたせいか、最後の事件から真相解明までがすんごい早かったような印象。
UFOの薀蓄は有栖川作品並に読み飛ばしました。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、戯言ですが真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
動機が予想とハズれてしまったのが何気にショックだったりする。
最初の方で岩岸が前のオーナーのことをボロクソに貶していたので、「ああ、きっと○○が前のオーナーで、この暴言に怒って殺しちゃうんだろうなぁ~」って思ってたんだけど。
だって、経歴が曖昧だったし・・・。
そうそう、いったい何だったのか、9年前の事件って。
ミスリードっていうよりただ紛らわしいだけで、最後にイラッとしちゃったよ。

ラスト、「何があっても驚いてはいけない」という指示と、和夫が犯人だと名指しされて愕然となりつつも指示された言葉に縛られている様子が最高に巧いと思った。
冒頭で「和夫が犯人ではない」と示されている以上、大半の読者は和夫と同じ考えに至るんじゃないかな。真相を知っていた私でさえ、若干揺らいでしまったもんなぁ。

あわせ鏡に飛び込んで/井上夢人 ★★★☆☆


幻の名作「あわせ鏡に飛び込んで」をはじめ、瞬間接着剤で男をつなぎとめようとする女が出てくる「あなたをはなさない」、全篇、悩み相談の手紙だけで構成されたクライムミステリー「書かれなかった手紙」など、選りすぐりの10篇を収録。
精緻に仕掛けられた“おとしあな”の恐怖と快感。(本書あらすじより)


<嘘だ。私は、まだ死んでいない>

岡嶋二人解散後の1990年から1995年の間に書かれた短編とのことで、『あなたをはなさない』『私は死なない』『書かれなかった手紙』はずいぶん前に既読でした。

岡嶋時代の短編集『開けっ放しの密室』や『記憶された殺人』に載っていてもおかしくないミステリもあれば、ホラー色の強い作品もあり。
どれもほんのり後味の悪い終わり方で好みなのですが、どうしても古さは感じます。
後半からは大体先が読めてしまいますから。
各作品の最初に井上さんのコメント(愚痴?)が書いてあるのが嬉しかったです。

お気に入りは安易なオチを絶妙に避けた『ノックを待ちながら』
でも、一番キレが良いのはやっぱり『あなたをはなさない』かな。
初めて読んだときのインパクトは凄かった・・・。
幻の名作と呼ばれる表題作は、ちょっと期待ハズレでした。

巻末に大沢在昌さんとの対談が写真付きで載っているのですが、井上さんがすっごくふっくらしていて誰か分かりませんでした。
昔よりも若くみえることに驚きです。

レッド・デッド・ライン/吉来駿作 ★★☆☆☆

大学の同級生、美鈴の頼み事は、香港旅行に一緒に行って欲しい、というものだった。好きな女の子からの誘いなのに気持ちが複雑なのは、彼女には、難病を抱えた恋人がいるから。香港郊外の古い家の地下室で行われる秘密の儀式。集められた4人が暗闇で体に結びつけた赤い糸には、何の意味があったのか?そして、“誰にも言ってはいけない”と言われたこの儀式のことを、誰かが話してしまったとき、死へのカウントダウンが始まった・・・。

<赤い糸が見える?>

怖くも何ともありません。

硬派な印象だった『キタイ』と比べて軽すぎる文体(そしてイタイ会話)に最初は戸惑ったけれど、「赤い糸伝説」をモチーフにしたホラーという発想はとっても好みでした。
儀式のイメージや、その本当の意味にも満足なのですが・・・。
全体的に伏線がバレバレで、簡単に先が読めてしまうのです。
驚くほどあっけない読後感でした。
そして、ところどころに感じる『キタイ』との類似点もいただけない。
もっと広がりそうなのに、こぢんまりとまとまっちゃったのが本当に残念。
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 2005年8月~

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