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ふちなしのかがみ/辻村深月 ★★★☆☆


ひややかな恐怖が胸に迫る――青春ミステリの気鋭が初めて封印を破った現代の怪談!
おまじないや占い、だれもが知っていた「花子さん」。
夢中で話した「学校の七不思議」、おそるおそる試した「コックリさん」。
やくそくをやぶったひとは、だぁれ?
その向こう側は、決して覗いてはいけない―。(帯より)


<私は、ここですよ>

何が怖いって、表紙のイラストが一番怖いです。

ホラーやシュールな物語に油断していたら、いつの間にかミステリな仕掛けに騙されていたりして、いろんな感覚で楽しめました。
全ての作品が印象深いのですが、お気に入りは、伏線が絶妙な『踊り場の花子』とトリッキーな『ふちなしのかがみ』
どちらも、オチや後味が今邑彩さんの短編を思い出させて、とても好みでした。
『八月の天変地異』は『ロードムービー』に感動した私には、少し物足りなかったかな。

贖罪/湊かなえ ★★★☆☆


取り柄と言えるのはきれいな空気、夕方六時には「グリーンスリーブス」のメロディ。そんな穏やかな田舎町で起きた、惨たらしい美少女殺害事件。犯人と目される男の顔をどうしても思い出せない四人の少女たちに投げつけられた激情の言葉が、彼女たちの運命を大きく狂わせることになる。
―これで約束は、果たせたことになるのでしょうか?


<恐ろしい、罪の連鎖が始まってしまった>

4人のエピソードはとても丁寧に描かれているし、それぞれの展開もとても好みなのですが、少女たちのキャラが薄いのか、前作と同じく無難な印象を受けました。
キーパーソンとなる人物の登場など過去の事件との繋がり方も強引だし、各章のオチにも読後に残るほどの悪意や陰湿さが感じられず、ただの「イジワルな展開」という見方しかできなかったのが残念。
唯一、「ある女性」だけはものすごい個性的で、彼女の真意に「それはないわ!」と、ドッと疲れが・・・。

ザ・ベストミステリーズ2009/日本推理作家協会編 ★★★☆☆

「熱帯夜」曽根圭介
面白かった。オチもキレイに決まっていて好み。
「渋い夢 永見緋太郎の事件簿」田中啓文
普通にいい話。いつもながら永見がカッコ良すぎ。
「しらみつぶしの時計」法月綸太郎
既読。
「第四象限の密室」澤本等
探偵とワトソン役の個性がイマイチだったけれど、ミステリとしては一番良かった。
「ケモノ」道尾秀介
既読。
「パラドックス実践」門井慶喜
苦手な作家さんだけど、これはなかなか面白かった。
解答にもっと驚きたかったかな。
「検問」伊坂幸太郎
伊坂さんにしては、謎と真相の繋がり方が粗く感じた。印象が薄い。
「駈込み訴え」石持浅海
主人公、さっさとテロリスト辞めなよ。としか思えない。
「前世の因縁」沢村凛
冒頭からは面白そうだと感じたのに尻つぼみ。
「身代金の奪い方」柄刀一
途中で真相には気付いたけれど、それでも巧いよなぁ~。
「モドル」乾ルカ
ミステリというより人間ドラマ。異様なくらい読み応えがあった。
「見えない猫」黒崎緑
つまらないわけではないけれど、あまり盛り上がらなかった。
「ハートレス」薬丸岳
もう少しヒネリが欲しいなぁ。
やっぱりこの人のテーマは短編だと物足りない。
「音の正体」折原一
いつも通り嫌~な気分に。ほんと救いがない。
「リターンズ」山田深夜
真相はやや強引っぽいけれど、展開には笑ってしまった。
「夜の自画像」連城三紀彦
素敵。真相と同時にその画まで鮮やかに浮かんでくる筆力にため息。

動機、そして沈黙/西澤保彦 ★★★☆☆

絶対、「あとがき」から読まないで下さい!
西澤的、殺意のスイッチ。
エロティシズム、フェティシズム、ロジック―ミステリ界の奇才の「すべて」を凝縮した作品集。
特別書き下ろし中篇「動機、そして沈黙」収録。(帯より)


<静かに、なにも語らず>

思ったよりミステリしていて驚きました!

お気に入りは「迷い込んだ死神」と表題作。
「迷い込んだ~」のオチは全く想像がつきませんでした。
表題作は伏線が見事。ラストシーンも好みです。

もちろん、エグイ描写もたっぷり。
帯にあるように「西澤保彦的な灰汁」は十分堪能しましたが、今回は「灰汁」さえなければいろんな人にオススメできるのになぁともったいなく感じました。

ザ・クイズショウ/及川拓郎 ★★★☆☆

「その答えは、あなたが一番知っている」
あなたの夢を叶えます!
―夢のクイズ番組「ザ・クイズショウ」。
ハイテンションで不敵に微笑む司会者が、ゲストの過去の秘密を次々に暴いていく!
親友を殺したミュージシャン?枕営業の漫画家?
整形ナンバーワンキャバ嬢?
次に暴かれるのは、あなただ!!!(帯より)


<私はあなたのすべてを知っています>

『BOSS』も『MR.BRAIN』も途中からすっかり片手間状態で観ていたけれど、このドラマだけは自分でも驚くぐらいハマりました。
本当はシゲと片桐さんが出演していた深夜版が観たかったのですが、関西では放送されなかったのですよね・・・。

この作品も深夜版がベースになっていますが、大部分の設定や台詞は一緒なので違和感はそれほどありません。
脚本っぽく端折っている部分が多いのでサラサラと読めます。
「ドリィィィーム、チャーンス!」「なんつってぇ!」などの台詞で、ドラマの雰囲気を思い出して嬉しくなりました。

深夜版ということもあり、こちらの真相の方が重いというのが少し残念かな。
ゲストを集めた動機もあまりピンとこないし・・・。
私が観ていた方のドラマもいろいろと変でしたが、最終回では思わず感動しましたから。

アミダサマ/沼田まほかる ★★★☆☆

廃棄された冷蔵庫の中から発見された少女・ミハル。
発見者である僧侶・浄鑑の養女となったミハルは元気を取り戻し、浄鑑と浄鑑の母・千賀子と3人で幸せに暮らし始める。
可愛がっていた猫に死が近づくまでは・・・。


<ずうっと海、ずうっと真っ暗>

沼田作品は描写が生生しいのでホラーなんてぴったりだろうと思っていたら、それほど怖くも気持ち悪くもなくてホッとしました。

序盤、ミハルが冷蔵庫から発見され、浄鑑と同じくそのコエに呼ばれた青年・悠人と対面するシーンには鳥肌が立ちそうになりました。
絶対的な存在を見つけてしまったため、その後の生活に支障をきたしてしまう悠人の様子にも説得力が・・・最初はあったのですが・・・。
ミハルの正体や冷蔵庫に入っていた理由が明らかにされたのはスッキリして良かったけれど、ミハルが集落に及ぼす影響など、理屈が通る設定と怪奇現象のバランスに少し違和感が残りました。
あと、最初はあれだけミハルの存在を危ぶんでいた浄鑑が、決定的な出来事が起こるまで何も動かないことにやきもきさせられたり。

今回の歪んだ男女の関係はよくあるパターンのため、悠人の物語が少し邪魔に感じてしまいました。
『彼女がその名を知らない鳥たち』では男の献身的な姿に感動すら覚えたけれど、こちらは不快感で一杯に。
それよりも、悠人とミハルの関係をもう少し描き込んで欲しかったなぁ。
まとまりのないままラストへ進んでしまったような・・・。
濃い内容かと思えば、意外とアッサリとした読後感でした。

いろいろ書いてしまったけれど、私は沼田さんの文章、かなり好きです。
グッとくる表現が多いのですよね。
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 2005年8月~

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