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かのこちゃんとマドレーヌ夫人/万城目学 ★★★☆☆

かのこちゃんは小学一年生の元気な女の子。
マドレーヌ夫人は外国語を話す優雅な猫。
その毎日は、思いがけない出来事の連続で、不思議や驚きに充ち満ちている。(本書あらすじより)


<僕はずっときみといっしょにいたいんだ>

あ~。いい話だったなぁ。

かのこちゃんが暮らす人間社会とマドレーヌ夫人が属する猫社会のほのぼのとした日常が描かれています。
最初はなかなかの眠い展開に退屈気味でしたが、不思議な現象が起こり始めてからは引き込まれました。
この不思議な現象の原因が良いんですよね。
玄三郎とマドレーヌ夫人が初めて出会うシーンも素敵でした。
最後はホロリ。うん。いい話。

V.T.R./辻村深月 ★★☆☆☆


怠惰な生活を送るティーのもとに、三年前に別れた恋人、極上の美女アールからかかってきた一本の電話。「アタシの酷い噂話や嘘をたくさん聞くことになると思う。ティーにだけは知っておいて欲しいと思って。アタシは変わっていない」街に出たティーが友人たちから聞くアールの姿は、まるで別人のように痛々しく、荒んだものだった―。彼女が自らを貶め、危険を恐れずに求めたものとは・・・。

<一人ぼっちにならないで>

読後に「これっぽっちのサプライズでは割に合わない」と思ってしまうほど、疲れる読書でした。
ティーのフェミニストな態度とオネエ系な心の声、そして限りなく古臭い比喩に鳥肌ゾワゾワ状態でした。
数ページ進んだところで「これはあくまでチヨダ・コーキの作品だから」と気持ちを切り替えましたが、アールが辻村作品定番のキャラクターなため、結局微妙な読後感になってしまいました。
真相も珍しく予想が当たってしまい、残念。

赤い蟷螂/赤星香一郎 ★★☆☆☆

赤い蟷螂を見た者には必ず災いが降りかかる―。
大学生・赤井雅彦の周りで飛び交う噂。
あくまで噂だとたかをくくっていたなか、それに関わった友人たちが不可解な死を遂げる。
次は自分ではないかと恐怖におののきつつも時は経ち、そのことを忘れかけていた頃、再び赤井の周りで不審な出来事が起こり始める・・・。(本書あらすじより)


前作の方がもっと怖さに品があったような。
ミステリとしては微妙ですが、突っ込みどころが多くて結構楽しめました。
大学生なのに、「赤い蟷螂」の噂への食いつき方が幼すぎたり。
作中でいくつか紹介される怪談が全てパッとしなかったり。
主人公が毎回、怪しげなメールのURLをクリックしたり。
ラスト数ページでの怒涛の辻褄合わせには笑ってしまいました。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、自分用のメモ。真相に触れています。下の方へどうぞ。




















「せつこさま」の呪いを封じ、解決した~っと一安心した後、主人公がまだ呪われたままというバッドエンドを想像してたわ。
てっきり主人公だけは、子供の頃に目撃した山中に埋められた女性の呪い(まだ生きていたのに助けてくれなかったとか)だとばかり。
伏線じゃないなら、そんな過去の設定要らないと思う。

リスの窒息/石持浅海 ★★☆☆☆


昼どきの秋津新聞社投稿課に届いた一通のメール。添付ファイルに写るのは、拘束された女子中学生だった。その後、メールが届くたびに、彼女は服を剥ぎ取られていく。見ず知らずの少女を救うため、新聞社は身代金を支払うべきなのか?前代未聞の要求を前に、必死に活路を見いだそうとする元社会部記者の細川と犯人との息をもつかせぬ攻防が始まる。(帯より)

<わたしは、破滅したくない>

タイトルはいいですね・・・。

過度なストレスがかかると自傷行為に走る編集局長と、そんな彼を腫れ物に触るかのように扱う周りの様子がコントみたいで、「警察に通報できない」という説得力が弱いと感じました。
敏腕だった編集局長をそこまで追い詰めた「外部からの容赦ない攻撃」が詳しく書かれてあれば、また違ったかも。
ロジックはそんなに気持ち悪くなかったのですが、細川と馨はやっぱりヘン。
特に、あのラストは一体どういう心理?訳がわからん。

南の子供が夜いくところ/恒川光太郎 ★★★☆☆


そこでは不思議はあたりまえ―。
「今年で120歳」というおねえさんと出逢ったタカシは、彼女に連れられ、遠く離れた南の島で暮らすことになる。
多様な声と土地の呪力にみちびかれた、めくるめく魔術的世界。(帯より)


最初はそうでもなかったのですが、読み終わる頃にはすっかり不思議な世界に魅了されていました。
凄惨な出来事も淡々と描写されているのが好み。
お気に入りは、ティユルさんの達観した様子やラストが清々しい「まどろみのティユルさん」と切ないSF「夜の果樹園」
一応連作という形ですが、もう少しユナとタカシをメインに置いても良かったかな。

蝦蟇倉市事件・1/伊坂幸太郎・他 ★★★★☆

海と山に囲まれた、風光明媚な街、蝦蟇倉。
この街ではなぜか年間平均十五件もの不可能犯罪が起こるという。
自殺の名所に、怪しげな新興宗教や謎の相談屋。不可能犯罪専門の刑事や、とんでもない市長、そして無価値な置物を要求する脅迫者―。
様々な不可思議に包まれた街・蝦蟇倉へようこそ!(本書あらすじより)


<絶対に忘れない。忘れない。忘れない>

まほろ市に続き、こちらもワクワクなラインナップ。
まほろ市よりも地図の必然性があるのはいいですね。

「弓投げの崖を見てはいけない」道尾秀介
まさかの真相に驚きました!う~ん、トリッキー!
しばらく新刊はノン・ミステリが続くみたいですが、やっぱり道尾さんはミステリでないとダメですってば。
「浜田青年ホントスカ」伊坂幸太郎
メインの謎には「ふうん」程度でしたが、そこから一転する展開が伊坂さんらしくて嬉しくなりました。
道尾さんへのサポートもいいなぁ。
そして、真相が解ってからタイトルを読み返して笑った~!
「不可能犯罪係自身の事件」大山誠一郎
大山さん、どんどんキレがなくなっているような・・・。
あまりに非現実的なロジックなので、もう一捻りあるのかな?と期待したら、そのまま終わってしまいました。
「大黒天」福田栄一
いつも通りフツーでした。印象薄いなぁ。
「Gカップ・フェイント」伯方雪日
初めて読む作家さんですがとても好みの文体でした。
あとは、格闘技ミステリじゃなかったら・・・。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
「弓投げの崖を見てはいけない」
小さな違和感はあったんだよなぁ。
結婚して5年。子供はいなかったのかなぁとか。
夫が亡くなったけれど、毎日パートへ出るほどの金銭的な問題とは?とか。
隈島の「五感は正常だ」発言は誰に対して気まずかったのか、とか。

そして、ラストの人影は隈島だと推理してみた。
そういうオチが道尾さんっぽいし。邦夫だったらヒネリがないし。
囃子台が南から北へ進むのを、森野は北へ、隈島は南へ走ったわけだから方向的にも合ってるし。
ゆかり荘の外階段の位置からしても、降りてきた邦夫はそこからトンネルのある北へと走るので、弓子の部屋(一番南)の前の手すりの下で車に撥ねられるとは考えにくい。(はっ!飛ばされたんだっけ・・・?)
まぁ、それくらいの理由なんだけれどさ。
ああ~これで「大黒天」の隈島さんがギブスや包帯にまみれていたらスッキリしたのに・・・。(ホッとしたりもする。)

プールの底に眠る/白河三兎 ★★★☆☆


夏の終わり、僕は裏山で「セミ」に出逢った。
木の上で首にロープを巻き、自殺しようとしていた少女。彼女は、それでもとても美しかった。陽炎のように儚い一週間の中で、僕は彼女に恋をする。
あれから十三年・・・。僕は彼女の思い出をたどっている。
「殺人」の罪を背負い、留置場の中で―。(帯より)


透明感たっぷりの文体にしては掴み所のある内容でした。
伏線の回収がとても綺麗なんですよね。このセンスは好み。
驚くような真相ではないですが、留置場入りの理由となる主人公の行動には不思議な説得力を感じました。
13年前から現在までの過程にもう少し触れて欲しかったかな。

少女たちの羅針盤/水生大海 ★★★☆☆

短編ホラー映画主演女優としてロケ現場にやってきたマリア。そこで監督に意味ありげに言われる。「きみ、羅針盤にいた子だよね」と。マリアに忘れさりたい過去が甦る。伝説の女子高生劇団「羅針盤」。監督はさらに言う。「一人、死んでるんだよね」羅針盤はメンバーの死と共に活動を停止した。マリアが殺したのだった。監督はいったいどこまで知っているのか。疑心はふくらむ。そして物語は四年前、羅針盤の誕生と死へと移ってゆく。

<いいえ。いいえ。暴かせやしない>

予想以上に面白かったです。これは読んでよかった。

最初はどうも取っ付きにくい文章に感じたのですが、「羅針盤」が活動し始めてからは一気読みです。
思わずミステリだということを忘れるくらい、青春物語が魅力的でした。
彼女たちの活躍をもっと読みたかったなぁ。
終盤で真相に気付きましたが、こういう仕掛けは好みです。
「犯人」の心理描写をもっと複雑にして欲しかったかも。

ヒトコト(真相に触れています)

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小笠原=バタには普通に驚いた。

ガムの伏線は巧いと思った(毛布はそうでもなかった)けれど、保冷材で真相に辿り着いたとは意外だったなぁ。
てっきり、かなめの分のケーキを用意していなかった、というウッカリなオチかと。(←後で、部員の人数が分からなかったという記述を発見。)
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 2005年8月~

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