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ドゥルシネーアの休日/詠坂雄二 ★★★☆☆


十年前の連続無差別殺人事件の模倣犯を追う捜査一課刑事・雪見喜代志。
全寮制女子校の聖堂で天に赦しを乞うために祈り続ける罪人・山村朝里。
死地をも厭わず数々の難事件と対峙してきた傷だらけの泥犬・藍川慎司。
三人揃って怒涛の急展開。(帯より)


<わたしに罰を与えてくれる刑吏はどこにいるの?>

第一章を読んだ印象では、もっと面白い真相を期待したのですが・・・う~ん。
第二章で雰囲気がガラッと変わりますが、第一章とのつながり方は好みでした。
『遠海事件』が未読だからか、沢木の功績の話や、月島前線企画の元・メンバーたちのやりとりにいちいち醒めてしまうのですよ。
先に『遠海事件』を読んでおくべきだったかなぁ。失敗。

悪の教典/貴志祐介 ★★★☆☆


「うちの学校には、怪物がいる」
学校という閉鎖空間に放たれた殺人鬼は高いIQと好青年の貌を持っていた。
ピカレスクロマンの輝きを秘めた戦慄のサイコホラー。(帯より)



<僕は、心のない化け物ですか?>

上下巻で800ページ以上になる作品ですが、一気読みでした。

上巻は面白かったです。
帯から、どれほど酷い教師なんだと身構えていましたが、被害者にもクセがあるので、蓮実に対してそれほどの異常性は感じられないのですね。
蓮実の過去が明らかになるにつれ、昔の方が冷酷だったんじゃ?なんて思ったり。

でも甘かった。
ミステリアスな上巻に比べ、下巻は俄然アクレッシブに動きだす蓮実。
生徒数が多く、それぞれのドラマも浅くて感情移入できず、どこまでも一方的な暴力が続く様子は、さすがに単調に感じました。
対等に戦えるレベルの相手と駆け引きする、という流れがあってもよかったような。
適任の人物が何人かいたのに・・・ある意味、とても潔い展開なんですよね・・・。

幾度となく蓮実の気持ちが揺れ動くシーンが印象に残ったので、もう少し掘り下げてくれたら、感動につながったかもしれません。

空想オルガン/初野晴 ★★★☆☆

吹奏楽の“甲子園”普門館を目指すハルタとチカ。ついに吹奏楽コンクール地区大会が始まった。だが、二人の前に難題がふりかかる。会場で出会った稀少犬の持ち主をめぐる暗号、ハルタの新居候補のアパートにまつわる幽霊の謎、県大会で遭遇したライバル女子校の秘密、そして不思議なオルガンリサイタル…。容姿端麗、頭脳明晰のハルタと、天然少女チカが織りなす迷推理、そしてコンクールの行方は?(帯より)

<まだだ。諦めるな>

ミステリとのバランスが微妙なのか、コンクールにかけるハルタやチカの情熱・・・などの青春ストーリーにあまり惹かれないのが残念。
お気に入りは、ドラマチックで真相解明のシーンが目に浮かぶ「ヴァナキュラー・モダニズム」、一体何が起こっているのか分からずドキドキした「十の秘密」
表題作の陰鬱な雰囲気が、初期の作品を思い出して懐かしかったです。
オルガンリサイタルの真相が鮮やかでため息。
ラストは予想通り・・・というか、これは何かの仕掛けが存在したの?気付かなかったのですが。

謎解きはディナーのあとで/東川篤哉 ★★★☆☆


主人公は、いくつもの企業を擁する世界的に有名な「宝生グループ」総帥のひとり娘で、国立署の新米警部である宝生麗子。そして、謎を解明しない麗子に時に容赦ない暴言を吐きながら事件の核心に迫るのは、麗子のお抱え運転手でもある執事の影山。「失礼ながら、お嬢様の目は節穴でございますか?」
令嬢刑事と毒舌執事が難事件に挑戦。ユーモアたっぷりの本格ミステリ。(帯より)


<あたしは『お嬢さん』じゃなくて、『お嬢様』だっての!>

「殺人現場では靴をお脱ぎください」は既読。
楽しく読めましたが、キャラクターもミステリもユーモアも、やや中途半端な印象を受けました。
珍しくロジックにツッコミどころが多かったのが残念。
東川作品って、ライトな作風でもミステリ面はしっかりしてるのになぁ。
「花嫁は密室の中でございます」「死者からの伝言をどうぞ」の真相は好みでした。

竜が最後に帰る場所/恒川光太郎 ★★★☆☆


恒川光太郎が五つの物語で世界を変える―。風を、迷いを、闇夜を、鳥を。著者はわずか五編の物語で、世界の全部を解放してしまった――。静謐な筆致で描かれた短編は、小説の新たな可能性を切り拓く! (帯より)

短編集です。う~ん、初期の頃ほどストーリーに惹きつけられなくなりました。
一番印象に残ったのは「鸚鵡幻想曲」で、奇妙な設定、意外な展開にとっても満足でした。

サニーサイド・スーサイド/北國浩二 ★★★☆☆


「この中の誰かが自殺する」高校のカウンセリング室を訪れた生徒たち。そのなかにいるという。誰が自殺してもおかしくない傷と壊れかけた心の生徒たち。懸命に話しかけきっかけを探し求める。そして「その日」がやって来た。気づくことはできるのか―。(本書あらすじより)

<わたしひとり、涙が溢れ 止まらない>

ストーリーがオーストラリアのアノ映画に似ているので、早い段階で真相が解ってしまったのが何とも残念。
終章でトントン拍子にみんなの悩みが解決したのには唖然ですよ。
特に野球部の彼、さすがにその解釈は無理があるんじゃ・・・。

それにしても、『リバース』の超能力少女が登場したのには驚きました。続編だったなんて。
『リバース』では主人公の行動ももちろんだけど、予言の信憑性にもモヤッとしたので、こちらの作品を先に出した方が良かったんじゃないのかなぁ。

マリアビートル/伊坂幸太郎 ★★★★☆


元殺し屋の「木村」は、幼い息子に重傷を負わせた相手に復讐するため、東京発盛岡行きの東北新幹線“はやて”に乗り込む。狡猾な中学生「王子」。腕利きの二人組「蜜柑」&「檸檬」。ツキのない殺し屋「七尾」。彼らもそれぞれの思惑のもとに同じ新幹線に乗り込み―物騒な奴らが再びやって来た。『グラスホッパー』に続く、殺し屋たちの狂想曲。(帯より)

<どういう新幹線なの。トラブルばっかりじゃない>

やっぱり、書き下ろしっていいわ~!

『グラスホッパー』は苦手だけれど、この続編は楽しめました。
限られた空間の中でのストーリーなのですが、その展開の面白さといったらもう!
意図せず邪魔をし合う殺し屋同士、計画的に邪魔をしようと企む中学生など、物語がどちらに転ぶのかが全く想像がつかないのです。
私はひそかに強い七尾くんがお気に入り。画になるわ。
トーマス話がやや鬱陶しく感じていた檸檬も、だんだんと好感度が上がりました。

伊坂作品にしては今回は伏線が分かりやすいな~とか思っていたら、そう簡単に話が進まないのがスゴイ。
引っかかってよ、王子~!と、何度もどかしい気持ちになったことか。
彼の結末はやや物足りなかったなぁ。
本を閉じても、ムカムカする気持ちを引きずったままでした。
あと、『ゴールデンスランバー』のような感動的な伏線がなかったのが少し残念。
展開はこちらの方が断然、面白かったですが。

完全・犯罪/小林泰三 ★★☆☆☆


自らの発明品を用いてライバルの暗殺を目論んだマッドサイエンティストが嵌り込む恐るべき論理の陥穽を描いた表題作、本格ミステリ黄金期の巨匠J・D・カーの傑作『火刑法廷』に連なる壮絶な復讐譚「ロイス殺し」、名前をはじめあらゆるものを共有していた姉妹の愛憎劇「双生児」など、異様かつ意外な結末が待ち受ける、世にも奇妙な恐怖物語五編を収める。(帯より)

<全然、完全じゃない>

短編集ですが、どの作品もパンチ不足。物足りないです。
表題作の博士の一人ツッコミには笑ったし、「ロイス殺し」「隠れ鬼」の設定なんてとても好みなのですが、オチが弱いのです。
う~ん。これは期待しすぎた。

隻眼の少女/麻耶雄嵩 ★★★★☆


古式ゆかしき装束を身にまとい、美少女探偵・御陵みかげ降臨!
因習深き寒村で発生した連続殺人。
名探偵だった母の跡を継ぎ、みかげは事件の捜査に乗り出した―。(帯より)


<私の左眼は、真実を見抜きます>

素晴らしい本格ミステリ。堪能しました。

二転三転する真相、そして「履物」と「本棚」と「ライター」のロジックにため息。
思わず「そんなぁ・・・」と呟いてしまう動機も含め、とっても好みなのでした。さすが麻耶さん!
相変わらず、キャラクターにまったく愛着が沸かないことがとても残念なのですが・・・。(どこかぎこちないのですよね・・・。)
すべての伏線を回収した!という満足度が低いのは、舞台が舞台だけに三津田作品と比べてしまうからなのか、それともまだ別の真相が隠されているからなのか・・・。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、自分のためのメモですが真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
P399の「わざと」発言はミステリとしては不満。
まぁ、趣旨を考えると仕方ないけれど・・・。
逆に、P414には笑った!
たびたび「紛らわしいなぁ~」と思ってたから。

静馬の境遇と記憶喪失という要素がやけに浮いてるように感じた。
すっごく深読みしちゃったよ。
ところで、行方不明のカレはそのまま放ったらかし?
紗菜子の「スズメ蜂」のエピソードも印象的だったのだけど・・・?
ラストの「今度こそ逃がさない」も何だか意味深だよなぁ。

夜行観覧車/湊かなえ ★★★☆☆


父親が被害者で母親が加害者―。高級住宅地に住むエリート一家で起きたセンセーショナルな事件。遺されたこどもたちは、どのように生きていくのか。その家族と、向かいに住む家族の視点から、事件の動機と真相が明らかになる。(帯より)

<あんなところに家など建てなければよかったのだ>

う~ん。今回はフツーでした。
クセのある登場人物ばかりで描写も抜群に巧いのですが、せっかく視点を変えるのなら、それぞれの人物の印象もガラリと変えて欲しかったかな。
彩花なんてどの角度から見ても好感が持てなかったから。
高橋・母の存在感がイマイチのため、あのラストもすごい違和感が残りました。
湊さんの作品は、オチはともかく先の読めない展開は好みだったので、今回は肩透かし。
何か新しいことをやってくれそう、という期待がまだ捨てられない・・・。
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 2005年8月~

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