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長い廊下がある家/有栖川有栖 ★★★☆☆

廃村に踏み迷った大学生の青年は、夜も更けて、ようやく明かりのついた家に辿り着く。そこもやはり廃屋だったが、三人の雑誌取材チームが訪れていた。この家には幽霊が出るというのだ―。思い違い、錯誤、言い逃れに悪巧み。それぞれに歪んだ手掛かりから、臨床犯罪学者・火村英生が導き出す真相とは!?悪意ある者の奸計に、火村英生の怜悧な頭脳が挑む。切れ味抜群の本格ミステリ傑作集。(amazonより)

<しょうもないことを思いついただけです>

安定感のある短編集でした。
表題作は途中のアリスの推理にハマってしまったので、真相が少しパンチ不足。
「雪と金婚式」は既読でしたが、何度読んでも読後感が温かくて好みです。
「天空の眼」は真相とは違うところでびっくり。
まさかの成長物語でした。少し寂しい・・・。
「ロジカル・デスゲーム」の確率論にとっても納得。
でも火村さんの行動は予想がついたなぁ。

粘膜兄弟/飴村行 ★★★☆☆

ある地方の町外れに住む双子の兄弟、須川磨太吉と矢太吉。戦時下の不穏な空気が漂う中、二人は自力で生計を立てていた。二人には同じ好きな女がいた。駅前のカフェーで働くゆず子である。美人で愛嬌があり、言い寄る男も多かった。二人もふられ続けだったが、ある日、なぜかゆず子は食事を申し出てきた。二人は狂喜してそれを受け入れた。だが、この出来事は凄惨な運命の幕開けだった…。(amazonより)


<今目の前で物凄ぇ事が起きてる気がすんな>

さすがに三作も続けて読むと、いろんな気持ち悪さに慣れてきましたよ。
中身よりもあらすじの方が怖く思えます。

全体的に、普通の小説っぽいストーリーなので、矢太吉の前に突然現れて殴りまくる黒助の存在だけが浮いているように感じました。
この正体も、そんなにインパクトは強くなかったなぁ。
そして、ヘモやんは性癖がアレなので、富蔵の魅力には及びませんでした。
でも、トランプのシーンは好きです。平和で。

前作のように綺麗にまとまっている訳ではないのですが、だんだん物語世界を楽しめるようになってきました。
ホラー度も低いし。次も読もうっと。

粘膜蜥蜴/飴村行 ★★★★☆

国民学校初等科に通う堀川真樹夫と中沢大吉は、ある時同級生の月ノ森雪麻呂から自宅に招待された。父は町で唯一の病院、月ノ森総合病院の院長であり、権勢を誇る月ノ森家に、2人は畏怖を抱いていた。〈ヘルビノ〉と呼ばれる頭部が蜥蜴の爬虫人に出迎えられた2人は、自宅に併設された病院地下の死体安置所に連れて行かれた。だがそこでは、権力を笠に着た雪麻呂の傍若無人な振る舞いと、凄惨な事件が待ち受けていた…。

面白かったです。(かなり)迷ったけれど読んでよかった!
前作ではまったく感じられなかったユーモアセンスのおかげで、とっても楽しめました。
あと、まともな登場人物がいるってだけで、どっと安心感が・・・。

前作と同じく、3つの章で構成されていて、それぞれ急展開にギョッとしたりと飽きる隙がありません。
何といっても、キャラクターがいい。
第一章では不穏な雰囲気の雪麻呂が、第三章で憎めないキャラへとイメージが一変したのが意外でした。(傍若無人っぷりが、ややパタリロ的?)
そして、解説にもありますが、ほんと富蔵が抜群にイイ奴なんですよね。
雪麻呂と富蔵のやり取りに、とても癒されました。
完全な悪役はともかく、登場人物に裏がないところも好感が持てます。

真相にはまったく気付かず。
オチを期待していなかったので驚きました。
これ単品をオススメするのは無理ですが、『粘膜人間』が受け付けなかった人にはもったいないから読んでほしいなぁ。

後で知りましたが、日本推理作家協会賞受賞作品だったのですね。
選評者・北村薫さんの「整合性という意味では、おかしな点も眼につく。だが、そういう指摘は無意味だろう。理性は、夢から覚めて後に働くものである」。
最後の一文にグッときました。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、自分用のメモ。真相に触れています。下の方へどうぞ。
























第三章はどこかほのぼのとした気分で読んでいたので、ジャイロの件に驚いてしまった。
突然そんな展開になるので油断できない。
雪麻呂の父の研究がアレだったので、父が母?みたいな予想をしていた。(誰が手術するのか。)
辞めた料理人も印象に残ってたし、富蔵が母親の代わりに手紙を?とも考えたんだけど・・・いやぁ~まさかの真相。
でも、これは真相に驚くだけに留めて、富蔵の言動を深く思い出さない方がいいよね・・・ショックが大きすぎる・・・。
だからこそ「まさかの真相」なんだろうけど。

粘膜人間/飴村行 ★☆☆☆☆


「弟を殺そう」―身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。その暴力に脅える長兄の利一と次兄の祐太は、弟の殺害を計画した。だが圧倒的な体力差に為すすべもない二人は、父親までも蹂躙されるにいたり、村のはずれに棲むある男たちに依頼することにした。グロテスクな容貌を持つ彼らは何者なのか?そして待ち受ける凄絶な運命とは…。(amazonより)

初・飴村作品。
もう、どの方向から読んでも気持ち悪いです。
あまり丁寧なストーリーでもないし、エロやらグロやら、読者を不快にさせる努力だけが伝わるのです。ほんとゲンナリ。

ただ、デビュー作にしては文章が読みやすく、全く気が乗らないのに一気読みですよ。
サプライズなどはありませんが、ブチッと切ったようなラストはスキかな。
まぁ、他に収拾がつかなかっただろうなぁ・・・。

乾いた屍体は蛆も湧かない/詠坂雄二 ★★★☆☆

…ゾンビになりたい。ずっとそう思って生きてきた。漫画家になる夢を諦め、日々を漫然と暮らすだけの僕。死んだようにただ生きている、僕と似た仲間たち…。そんな四人が見つけた廃墟の屍体。これが人生の分岐点!?と思ったのもつかの間、屍体は忽然と姿を消してしまった!「働いたら負け」と思っているワケでもないけど、「屍体を見つけたから勝ち」ってワケじゃない。だけど僕は探し出してみせる。自分を、変えるために。(amazonより)

<消えた屍体と、隠した誰かを>

中盤で「あ、そういう話だったの?」とピンときますが、「屍体を隠した理由」はなかなか好みでした。
(フェアなのかどうか、やや疑問だったり。)
読後感が良いです。それが一番、意外でした。

3652/伊坂幸太郎 ★★★☆☆


「喫茶店」で巻き起こる数々の奇跡、退職を決意したあの日のこと、「青春」の部屋の直筆間取り図、デビュー前のふたりの恩人、偏愛する本や映画に音楽、「干支」に怯える日々、恐るべき料理、封印された「小説」のアイディア―20世紀「最後」の「新人作家」が歩んできた10年。

<あっ、違うこれ。幽体離脱のやり方だった>

伊坂さんの作家デビュー10周年ということで、10年間のエッセイを集めた作品。
タイトルの「3652」は365日×10年、それにうるう年分の2日を足したものだそうです。
脚注が少し読み辛かったですが、伊坂さんの日常で「ああ!」と思ったエピソードに頷けるものが多くて嬉しかったです。(でも、脚注で「このエピソードは何々の作品で使いました」とか書かれていても、全く思い出せなかったり・・・。)
ちなみに、音楽や映画に関してはさっぱり「?」でした。
「心を広く」では、お気に入りの本や映画を独り占めしたくなる心情が書かれているのですが、これには大いに同感!
私も十数年前、東野さんの『秘密』が映画化されると知って、「東野圭吾が有名になってしまう!」と大ショックを受けたもの。
お父さんや奥さんもなかなか味わい深いキャラなのですが、これも伊坂さんの独特の目線でないと気付くことができない面白さなんだろうなぁ。
それにしても、エッセイも後々一冊に纏めることを予想して、万遍なく違うことを書かなきゃいけなくなったら、かなり大変だろうなぁ。
打海文三さんの作品はいつか読んでみたいなぁ。
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 2005年8月~

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