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葬式組曲/天祢涼 ★★★★☆


葬式の規制された国で、若き社長に率いられた北条葬儀社。遺族のさまざまな要求、ときには無理難題に右往左往しつつも、着実に地歩を固めてゆく。葬儀社の面々は、遺族に向き合い、故人が残していった「謎」を解き明かし、無事に式を執り行ってゆくのだが…新鋭の書き下ろす「あらかじめ用意された死者をめぐる謎」。


<葬式においては、
    故人の希望に無意味なものは一つたりともない>


人が亡くなった後はなんの儀式もせず速やかに火葬する「直葬」が一般的になった時代。
未だ故人を弔う儀式である「葬式」を行う葬儀社に勤める4人が遭遇する「死者をめぐる謎」。
7年間絶縁状態だった父親の葬式の喪主を任された男、祖母の棺に拘る女、霊安室から消えた少年の遺体、妻の死後、幻聴に悩まされる男。

テーマ的にもっと感動してもいいはずなのに、なんだかいろいろと印象の薄い話が多かったです。
「直葬」が一般的になった理由も、あまり説得力がないような。
次の章に、前の章の裏話的な要素が入ってたりするのも、野暮ったいなぁとか。
ミステリとしてもパッとしないので、何度も表紙を確認して「天祢涼だよね?」と首をかしげながらの読書でした。

・・・が、最終章で思いもよらない展開に唖然。
もう、こういう作風に変わっちゃうのかなぁ、と思わせられたのも、すべてが演出?
特にP255の真相にはため息。お見事でした。

奇面館の殺人/綾辻行人 ★★★☆☆

奇面館主人・影山逸史に招かれた六人の男たち。館に伝わる奇妙な仮面で全員が“顔”を隠すなか、妖しく揺らめく“もう一人の自分”の影…。季節外れの吹雪で館が孤立したとき、“奇面の間”に転がった凄惨な死体は何を語る?前代未聞の異様な状況下、名探偵・鹿谷門実が圧巻の推理を展開する。

あらすじの「前代未聞の異様な状況」が本当に斬新なんですよね。
ミステリでこんなにワクワクした展開は久しぶりでした。
でも、私は首の切断の理由に拍子抜けしてしまって。
これって、いろいろと深読みすればするほどガックリきますね。
真相解明シーンでは「そりゃそうだけどさぁ・・・」と、モヤモヤした気分に。
あと、登場人物が「駒」状態で味気ないので、せめて幻想ホラーな雰囲気で盛り上げてほしかったかな。
読後感は薄め。サプライズの衝撃も弱かったです。

ビブリア古書堂の事件手帖2/三上延 ★★★☆☆

鎌倉の片隅にひっそりと佇むビブリア古書堂。その美しい女店主が帰ってきた。だが、入院以前とは勝手が違うよう。店内で古書と悪戦苦闘する無骨な青年の存在に、戸惑いつつもひそかに目を細めるのだった。変わらないことも一つある―それは持ち主の秘密を抱えて持ち込まれる本。まるで吸い寄せられるかのように舞い込んでくる古書には、人の秘密、そして想いがこもっている。青年とともに彼女はそれをあるときは鋭く、あるときは優しく紐解いていき―。

伏線もバッチリで、ダークな真相も好み。
前作のようなサスペンス色はないですが、有名な作品や作家の逸話にはやっぱり驚かされます。
第2話なんて本当に意外な真相でしたよ。
今回は、メインとなる謎にあまり惹かれなかったのが残念。
逸話を基にしてストーリーを組み立てているのも、こじつけ感が強まったような。
それにしても、絶対、順番通りに読まないとダメですね。このシリーズ。

聴き屋の芸術学部祭/市井豊 ★★★☆☆

芸術学部祭の最中に作動したスプリンクラーと黒焦げ死体の謎を軽快かつロジカルに描いた表題作をはじめ、結末が欠けた戯曲の謎の解明を演劇部の主演女優から依頼される「からくりツィスカの余命」、模型部唯一の女子部員渾身の大作を破壊した犯人を不特定多数から絞り込んでゆく「濡れ衣トワイライト」、そして深夜の温泉旅館で二人組の泥棒とともに“いったいここで何が起こったか”を推理する力作書き下ろし「泥棒たちの挽歌」の四編を収録。

<誰のどんな話でも、しっかり聴くことができる>

『放課後探偵団』でチェックしていた作家さん。
期待以上に楽しめました。
芸術学部ということで奇抜なキャラでもOKな雰囲気なのですが、それにしても「先輩」と川瀬のキャラとコミカルな会話がいい味出しています。あ、月子さんも。
お気に入りは「からくりツィスカの余命」
戯曲自体が面白く、結末を披露する舞台も印象深かったです。ロジックにも納得。
でも、終盤に進むにつれ、ミステリ的にはピンとこなくなったかな。
この作風だと殺人事件よりも日常の謎の方が合うのでは。
あと、第一話の「聴き屋」だからこそ周りの情報が集まって推理できるという流れがとても自然だったので、途中から少し設定が弱く感じたのも残念。
柏木という名前を出さずに「聴き屋」で通してもよかったかも。
シリーズは続くということなので、これからも追いかけます。

翼をください/田南透 ★★☆☆☆

石元陽菜は愛らしい笑顔で人気の女子大生。男たちは彼女の気を惹くために重大な『秘密』をつい打ち明けてしまうが、陽菜の本性は、男をいいように操ろうとする極めて自己中心的なものだった。最近執拗にかかってくる無言電話に堪えかねた陽菜は、男たちから聞いた『秘密』をぶちまけて憂さを晴らすようになる。一方、電話の向こうの『ストーカー』は衝撃を受けていた。俺の『秘密』を誰ともわからぬ相手に暴露するなんて…。『ストーカー』はゼミ旅行の孤島で陽菜を殺害することを決意する。

あらすじに惹かれて読んでみたのですが、う~ん・・・長い。
孤島は必要だったのかしら。そして、登場人物が多すぎです。
ミスリードのためにストーリーを複雑にしすぎて、巧く収束しきれなかったという印象。
文章は読みやすいのですが。

味なしクッキー/岸田るり子 ★★★☆☆

別れを決意して「最後の晩餐」の支度をする女。高校時代の友人の自殺の真相を知りたがる女。不倫相手にクッキーを焼く女。気鋭の描く「無垢と悪意」の後味は・・・。

「父親はだれ?」は既読。
前半の4編はあまりリアリティの感じられない古めのミステリという印象。
「生命の電話」は岸田さんの実際に体験された出来事だそうですが、設定が面白いです。
それまでと違いライトな感覚の女性が主人公なので、少しホッとしたかも。
一番印象に残ったのは表題作で、読み応えが半端なかったです。
夫の心理描写が秀逸なんですよね。これはキツイわ。

消失グラデーション/長沢樹 ★★★☆☆

とある高校のバスケ部員椎名康は、ある日、女子バスケ部のエース網川緑が校舎の屋上から転落する場面に遭遇する。康は血を流し地面に横たわる緑を助けようとするが、わずかの隙に緑は目の前から忽然と消えてしまう!? 監視された空間で起こった目撃者不在の消失事件。複雑に絡み合う謎と真相に、多感な若き探偵たちが挑む!

最初は主人公たちの会話や表現が寒々しくて不安を感じましたが、中盤からはこれがデビュー作だということを忘れるくらい惹き込まれました。
私の場合、真相に驚きはなく、消失事件との絡め方もどこかで読んだような印象。
でも、ミスリードのセンスは好みだったので、次にも期待します。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、自分のためのメモ。真相に触れているので、OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
バスケ部女子の口がこれだけ悪いと、学校全体も女子高に思えてしまって。
何の深読みもしていないのに、途中から椎名のイメージが完全に女の子だったのよね。
樋口は男というイメージがなかったけれど、他の記述(ヒカル君の視点)から、椎名が女ってことは樋口が男、ってなっちゃうよね。

ミスリードはよく考えられているなぁ。鳥越の役割とか。トイレのシーンとか。
そして、てっきりヒカル君が前回盗んだものが事件の引き金になったのかな、とか予想していたよ。無関係だったか~。
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 2005年8月~

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