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静おばあちゃんにおまかせ/中山七里 ★★☆☆☆

神奈川県内で発生した警官射殺事件。被害者も、容疑者も同じ神奈川県警捜査四課所属。警視庁捜査一課の葛城が頼りにしたのは、女子大生の高遠寺円。円は中学生時代に両親を交通事故で亡くし、元裁判官だった祖母の静とふたり暮らしをしている。静はいつも円相手に法律談義や社会の正義と矛盾を説いており、円の葛城へのアドバイスも実は静の推理だったのだが、葛城はそのことを知らない。


とてもやさしい気持ちで読まないと、結構なストレスを感じてしまう作品でした。
帯にあるように、ミステリよりも社会派テーマの部分に重点が置かれているのでしょうが・・・それにしても・・・。
「静おばあちゃんの童心」の読後感は好み。
静おばあちゃんの主張は、もちろんとっても正論なのですが、目新しさがないからか、まったく心に沁みないのが残念。
すべての中山作品に共通する印象ですが、説教臭さだけが残るのです。
警察の円に対する扱いといい、全体的に「そんなアホな」と冷めた気持ちで読んでいたので、ラストもすんなり受け止められました。
どうやら中山作品は合わなくなってしまいました。卒業。

ラバー・ソウル/井上夢人 ★★☆☆☆

洋楽専門誌にビートルズの評論を書くことだけが、社会との繋がりだった鈴木誠。女性など無縁だった男が、美しいモデルに心を奪われた。偶然の積み重なりは、鈴木の車の助手席に、美縞絵里を座らせる。

<ぼくを真っ直ぐに見るのは、厭ですか?>

だって井上夢人ですもの。
もっと「奇想」を期待しちゃったのですよ。

誠のイメージには『殺人!ザ・東京ドーム』の主人公を思い出すなど、読み始めは懐かしんだりする余裕があったのですがねぇ。
ストーカー行為の描写が延々続くのにも気が滅入るのですが、被害に遭っている女性の視点も内容が重なってたりするので、ものすごくストーリーのテンポの悪さを感じました。
不要な証言も多いような。

こういうタイプの作品に触れすぎたのか、真相にもまったく心を揺さぶられず。
その後のフォローの軽さが気になったなぁ。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、自分のためのメモ。真相に触れているので、OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
誠の取調べ風の文章は、人見知りなはずの誠が流暢に喋りすぎていて、最初から違和感があったのよね。
絵里の昔のストーカーのエピソードがしつこかったので、そのストーカーが事故に遭って顔を怪我して「鈴木誠」に成ってしまったのかと考えたり。(誠の境遇も「金山」も空想で。)

一緒の車に乗ってくれた感動ってのも、「そんなことでここまでしてあげる?」と冷めた目線になってしまうのが残念。
「そんなこと」が誠にとっては重要だった、というポイントも受け入れがたく感じるほど、絵里の性格が酷すぎるのよ。
絵里の殺人の動機もどうよ。

真相でまったく感動できなかった私としては、どうせ嘘でひっくり返すなら恋愛の部分も嘘だったら良かったのになぁ、なんて。
恋愛とは別の理由で協力しているとか。
恋愛だとしても、病気で顔が変形する前に親しかった女の子だとか。(年齢差に問題があるけれど。)

夜の国のクーパー/伊坂幸太郎 ★★★☆☆

この国は戦争に負けたのだそうだ。占領軍の先発隊がやってきて、町の人間はそわそわ、おどおどしている。はるか昔にも鉄国に負けたらしいけれど、戦争に負けるのがどういうことなのか、町の人間は経験がないからわからない。人間より寿命が短いのだから、猫の僕だって当然わからない――。これは猫と戦争と、そして何より、世界の理のおはなし。

<欠伸が出る>

カカシの時の衝撃と比べれば、猫が喋るという設定はどうしても地味ですね。
猫の視点ということで、緊迫したシーンがあまり伝わらず、いまいち物語に乗れませんでした。
まぁ、そこがシニカルで伊坂作品っぽいのですが。
メッセージ性がミステリの邪魔をしているのか、深読みしたつもりはないのに、隅々まですべて予想どおりの真相だったのも残念。
とても好みの真相なのになぁ。

光/道尾秀介 ★★★☆☆

真っ赤に染まった小川の水。湖から魚がいなくなった本当の理由と、人魚伝説。洞窟の中、不意に襲いかかる怪異。ホタルを、大切な人にもう一度見せること。去っていく友人に、どうしても贈り物がしたかったこと。誰にも言っていない将来の夢と、決死の大冒険―。

<薄暗い場所から、光を見ている>

「夏の光」は既読。連作だったのですね。

利一を気にかけて連絡をくれた清孝や、清孝を思いやって「一人で逃げていいからね」と声をかける利一、嫌味な宏樹に対して素直な感情を表す慎司など、子供たちのキャラクターが光っています。
幼いのにちゃんと真剣な友情に思わずホロリとしちゃうのですよね。

子供ならではの発想やエピソードに懐かしい感情は呼び起こされるのですが、ストーリー展開にはあまり惹かれず、なかなかページが進まなかったのが残念。

それにしても、タイトルからして「光の箱」を収録した短編集だと思い込んでましたよ。(「弓投げ~」も収録してあれば、かなりトリッキーな短編集かと。)
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 2005年8月~

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