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魔法使いは完全犯罪の夢を見るか?/東川篤哉 ★★★☆☆

39歳独身の美人刑事《八王子市警の椿姫》こと椿木綾乃警部と、椿木警部に罵られることを至上の喜びとするその部下、小山田聡介。
二人が勇んで出向く事件現場には、いつもなぜか竹箒を持った謎の三つ編み美少女がいて―。
本格ミステリーのトリックと、抱腹絶倒の掛け合いが最高の化学反応を起こすユーモアミステリー。


<ロジック!?なにそれ!?必要!?>

これまた売れそうな表紙ですね。東川さん。

倒叙ミステリということで魔女の反則技が効いています。
お気に入りは「魔法使いとさかさまの部屋」
ロジックの緻密さとかではなくて、発想が好みなんですよね。
ドラマ化するならいいのでしょうが、小説だと個性が散っているというか、小山田の変態っぷりはともかく、椿木警部はもう少し薄味でもよかったのでは?
せっかくのマリィが地味に感じてしまってはダメでしょう。

虚像の道化師/東野圭吾 ★★★☆☆

新興宗教の道場から信者の男が転落死。男が勝手に窓から飛び降りたという証言の中、教祖が自分が強い念を送って男を転落させたと自首してきた。(「幻惑(まどわ)す」)。突然暴れだした男に草薙が刺された。男が勤める会社では部長が自殺、また幻聴に悩む女子社員がいた。(「心聴(きこえ)る」)。友人の結婚式でリゾートホテルを訪れた湯川と草薙だが、近くの別荘で殺人事件が発生(「偽装(よそお)う」)。劇団の演出家が殺された。凶器は芝居用のナイフだが全劇団員にアリバイがあった。(「演技(えんじ)る」)。

第一話と第二話はガリレオシリーズっぽいけれど、トリックに意外性がないといいますか、まぁそういう真相だよねぇと予想できたのが残念。
第三話は短編なのに陸の孤島が舞台。あっさり風味。
『真夏の方程式』ほどではないけれど、こういう結末ってどうも苦手なんですよね。
草薙は情にもろいタイプでもいいから、湯川のキャラはブレないでほしい。
最終話は、心理的なモノも含め、仕掛けがパッとしない印象。

あまり「なるほど!」という気持ちになれなかった一冊。
初期の頃の鋭さは感じられませんでした。

空耳の森/七河迦南 ★★★★☆

思い出の山を登るひと組の男女。だが女は途中で足を挫き、別行動をとった男を突然の吹雪が襲う。そして、山小屋でひとり動けない女に忍び寄る黒い影―山岳を舞台にした緊迫のサスペンス「冷たいホットライン」。孤島に置き去りにされた幼い姉弟の運命を描く「アイランド」。ある不良少女にかけられた強盗の冤罪をはらすため、幼なじみの少年探偵が奔走する「さよならシンデレラ」。居酒屋で男が安楽椅子探偵に遭遇する「晴れたらいいな、あるいは九時だと遅すぎる(かもしれない)」

<それは皆一つだけの想い>

”この著者の作品が好きな人”なら、絶対読むべきですね。

一話目の「冷たいホットライン」から、私好みのトリッキーな作品。
「It's only love」の真相にも、見事に翻弄されました。
「さよならシンデレラ」の余韻がとっても好みだったので、その次の「桜前線」で少しがっかりといいますか、いや、こちらも傑作なのですが。
「アイランド」といい、このまま完結してもいいのになと思うほど余韻が深いのです。

そして、表題作で軽く混乱。
前作は最終話で満足感が得られましたが、今作は短編のクオリティが高い上に、さらにパンチを喰らってしまいましたよ。
これまでより伏線の張り方が絶妙です。参りました。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、自分のためのメモ。真相に触れているので、OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
さて、気づいた伏線を拾ってみよう。
これ、順番がいいのよねー。
第一話でノンシリーズの短編集だと思い込ませるのが巧すぎる。
まぁ、書き下ろしではないからか、全体からみると少し浮いている印象なのは仕方ないとして。
今回の主人公の正体にも驚いたけれど(デビュー作では2ページ目に登場していたのにもビックリ)、ほとんどの作品に少しずつ登場する人物が「あのヒト」だったなんてねぇ。
表題作を読むまで全然気づかなかった。
特に、祝電とトリちゃんには驚いたかも。
結婚式のメンバーも、なんだか違和感があったんだけど。そんなまさか。
チコは道子かな?ミュウは解らなかったなぁ。
時系列でいくと、「It's only love」のこれから呑みに行くという「幼なじみ」はリコよね。再会できたのね。
そして、明だったかー。
カイエが刺されたときに助けてくれた男の子ってところがドラマチックで好み。
「晴れたらいいな、あるいは九時だと遅すぎる(かもしれない)」のラストの「尚子と名前が似ている友達」は直=佳音よね。
今と昔で名前が違うので、マスターは「全然・・・」となったのね。
細かいなぁ。
でも、「発音されない文字」はさすがに唐突な印象が。
前作の真相を解明した翌日の話ね。
なるほど、この後、霧の先で待っている海王さんに出会って泣いたのね。

夏服パースペクティヴ/長沢樹 ★★★☆☆

私立都筑台高校2年生・映研部長の遊佐渉は、新進気鋭の女性映像作家・真壁梓が行うビデオクリップ制作のための撮影合宿に参加することに。美貌の1年生・樋口真由も誘い、廃校の中学校を改装した山の中のスタジオでの撮影中、キャストの女性が突如倒れる。その女性の胸には、クロスボウの矢が突き刺さっていた!?

<ここに傍観者はいない>

うーん。
セミドキュメントの趣向も面白いし、ストーリーも真相も好みなのですが、途中で集中力が途切れました。いろいろと長すぎるなぁ。
見取図があるのに、現場の状況がなかなかイメージしづらいのですよ。
あと、語り手を変えることで、どんどん真相が予想できてしまったのも残念。
真由のドジっ娘(?)っぷりが魅力的だったのと、部長とのやや複雑なラブストーリーも楽しめたので、次も読みますが。

黄色い水着の謎/奥泉光 ★★★☆☆

下流生活に適応しひらきなおってたくましく生きているクワコー。今回は文芸部の夏合宿に誘われたのだが、到着早々、女子部員の水着が盗まれる事件が発生。突き刺さる疑いの視線にクワコーは必至で潔白を証明しようとする…。夏の期末テストの答案用が盗まれたことから始まる「期末テストの怪」も同時収録。

<クワコーは全般にぐずぐずである>

あーやっぱり面白いなぁ。
三行に一回は「フフ・・・フフフ・・・」と忍び笑い状態。
このシリーズ、文章を読み飛ばせないので時間がかかるのですよ。

ミステリは期待してなかったのですが、表題作は楽しめたかも。
干されていた水着の謎はともかく、ギャル早田の水着を盗った人物やその理由、ソクシンの怪しい行動の真相には、「おっ」と。
まさかそんなキレイにまとまるなんて。油断してました。
次も絶対読まなくては。

ビブリア古書堂の事件手帖3/三上延 ★★★☆☆

鎌倉の片隅にあるビブリア古書堂は、その佇まいに似合わず様々な客が訪れる。すっかり常連の賑やかなあの人や、困惑するような珍客も。人々は懐かしい本に想いを込める。それらは予期せぬ人と人の絆を表出させることも。美しき女店主は頁をめくるように、古書に秘められたその「言葉」を読みとっていく。彼女と無骨な青年店員が、その妙なる絆を目の当たりにしたとき思うのは?

<王さまのみみはロバのみみ>

前2作と比べると、ストーリー重視でミステリが弱い印象。
栞子さんの母親の不穏さが好みなのでいいですが。
「彼女」の役目は見当がついたけれど、エピローグで「ああ、そういうカタチだったのね」と。これは気づかなかった。
『たんぽぽ娘』が気になって調べてみたら、本当に素敵なストーリーなんですよね。
オチまで知ってしまったけれど、読みたいなぁ。

密室蒐集家/大山誠一郎 ★★★☆☆

目撃された殺人と消えた犯人、そして目の前を落下する女、鍵を飲み込んだ被害者に雪の足跡…いつの間にか現れた「彼」の前に開かない「扉」はない。

「少年と少女の密室」「佳也子の屋根に雪ふりつむ」は既読。
お気に入りは「理由ありの密室」
ロジックはもちろん「密室にする理由」が面白くて、読み応えがありました。ラストには、えー、とか思いましたけど。

安楽椅子探偵のイヤな部分が出ているといいますか、「関係者がそんな細かいことまで説明するかね?」という疑問が浮かぶほど、超絶した推理力なのでスッキリしない読後感が多かったような。
突然の「あなたが犯人ですね」はカッコイイのですが。

瞬間移動死体/西澤保彦 ★★★☆☆

妻の殺害を企むヒモも同然の婿養子。妻はロスの別荘、夫は東京の自宅。夫がある能力を使えば、完璧なアリバイが成立するはずだった。しかし、計画を実行しようとしたその時、事態は予想外の展開に。やがて別荘で見知らぬ男の死体が発見される。その驚愕の真相とは?

一風変わった夫婦関係の説明が長々と続くので序盤は少し退屈しましたが、超能力の説明に入ってからはグイッと引き込まれました。
まったくの下戸なのにお酒を飲まないと移動できない、服を含め何かを持ったまま移動することができない、自分の移動先のポイントに存在するモノが代わりに転送されてくる、などの「致命的な欠陥」が面白いなぁと。
西澤ミステリなのでご都合主義な点は多いですが、真相は予想したよりも複雑で楽しめました。
「彼女」の何でもないような発言が、ちゃんと伏線になっていたのにはビックリ。
15年前の作品ですが、ミステリとしての古さを感じさせないのがスゴイです。

体育館の殺人/青崎有吾 ★★★☆☆

放課後の旧体育館で、放送部部長が何者かに刺殺された。現場の舞台袖は密室状態なため、現場近くにいた女子卓球部の部長のみに犯行は可能だと警察は言うのだが…。死体発見現場にいあわせた卓球部員・柚乃は、嫌疑をかけられた部長のため、学内随一の天才・裏染天馬に真相の解明を頼んだ。なぜか校内で暮らしているという、アニメオタクの駄目人間に―。

<傘だ!傘!傘傘傘!>

あら!面白かった。

傘のロジックが好評なので読んでみたのですが、これは納得。
ドラマチックな論理展開に、久しぶりにワクワクしましたよ。
北村薫さんの選評でロジックの粗を指摘されていたけれど、そう言われれば・・・という程度で読書中は気にならず。
読後は、若い(著者は21歳!)のによく挑戦したねぇ、という微笑ましい気持ちになりました。
ドーン、ドーンの真相も好みだなぁ。
ロジックの勢いに比べると、犯人やラストの真相がショボく感じたり、イケメンアニメオタクの設定がまったく不要だったり(個人的には邪魔だったり)と残念な部分もありますが、ぜひ次の作品も読んでみたいです。
事件解決後の刑事のマヌケな質問は、シリーズ化を考えているから?
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 2005年8月~

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