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虚構推理 鋼人七瀬/城平京 ★★★★☆

深夜、悲運のアイドルの亡霊は鉄骨を片手に街を徘徊する。その都市伝説の名は――鋼人七瀬。「そんなのは推理じゃなくて、欺瞞じゃない!?」真実を求めるよりも過酷な、虚構の構築。自身もまた怪異的な存在である岩永琴子の推理と知略は本物の怪異が起こす事件を止めることができるのか!?

<ここにはひとつの真実もない>

ロジックの一環として、「虚構の構築」が出てくる作品はよく読むけれど、それ一本を軸に書き上げてしまう思い切りのよさと、説得力が素晴らしかったです。
終盤、次々と繰り出される琴子のロジックには興奮しました。面白い!

アイディアが斬新なので、キャラクターやストーリーがもっと荒削りでもいいくらいなのに、小説としてもちゃんと楽しめるというところが好印象。
本格ミステリ大賞受賞作だそうで。納得。

島はぼくらと/辻村深月 ★★★☆☆

母と祖母の女三代で暮らす、伸びやかな少女、朱里。美人で気が強く、どこか醒めた網元の一人娘、衣花。父のロハスに巻き込まれ、東京から連れてこられた源樹。熱心な演劇部員なのに、思うように練習に出られない新。島に高校がないため、4人はフェリーで本土に通う。「幻の脚本」の謎、未婚の母の涙、Iターン青年の後悔、島を背負う大人たちの覚悟、そして、自らの淡い恋心。

ミステリではないし時間はかかったけれど、読んでよかったと思える作品でした。
あれだけ伏線があったのに「彼」の正体にはまったく気づかず。
終盤で明らかになる衣花の想いも少し意外性があってよかった。
エピローグにもじーんときます。

ヨシノの島への貢献が過去のエピソードとして書かれているだけなので、朱里たちほど彼女に対する感情が沸かなかったのが残念かな。
ヨシノと蕗子の友情も同じく少し冷めた気分で。
あと、修学旅行のシーンが、なんだかドタバタしていて浮いているような。
「彼女」の登場には驚きましたが。

途中で「もしや島のモデルは家島?」と思ってたらアタリでした。
西上ありささんは「NPO法人いえしま」の活動をされている方。
めっちゃ近くまで来てたのですねぇ。びっくり。
もう少し方言に力を入れて欲しかったけれど。
冴島・・・さえじま・・・えじま・・・家島・・・かぁ。
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 2005年8月~

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