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悪いものが、来ませんように/芦沢央 ★★★★☆

かわいそうな子。この子は、母親を選べない―。ボランティア仲間の輪に入れない、子育て中の奈津子。たとえば、いますぐわたしに子どもができれば―。助産院の事務をしながら、不妊と夫の不実に悩む紗英。二人の異常なまでの密着が、運命を歪に変えてゆく。そして、紗英の夫が殺されて見つかった。女2人の、異常なまでの密着、歪な運命。気鋭の新人が放つ心理サスペンス!

<この子のもとに、幸せばかりが待っていますように>

生々しいシーンが多くてそこが少し苦手ですが、不妊の悩みや出産にまつわるエピソードでは、女性ならではの感情が溢れる文章に圧倒されました。
そして、このタイプのミステリの中でも、伏線の張り方が相当巧いのでは。
帯でかなり身構えましたが、私は(その一文を読むまで)真相にまったく気づきませんでした。
もっと話題になっていい作品だと思います。
タイトルも秀逸。

ヒトコト(真相に触れています)

以下、自分用のメモ。真相に触れています。下の方へどうぞ。


























とにかく、こんなにもキレイに騙された理由は「孫の存在」の一点だと思う。
真相判明の瞬間、驚くよりも先に「それだとあの子は一体?」と混乱したからねぇ。
紗英の結婚式の「幼稚園で手をつないでいる写真」や、電車内での出来事、ファミレスのシーンのミスリードも本当に絶妙。見事にイメージが一転しました。
娘を庇っているという予想は簡単だし、真相が解ってからが長すぎるようにも感じたけれど、蕎麦アレルギーを利用したという紗英の文章で「あれ?そっち?」という違和感があったのをすっかり忘れていたので「奈津子の死因の勘違い」に深く納得。
紗英の今の生活の描写は要らないから、面会室で「○○から聞いたけれど~」と真相を明かす方がドラマチックだったような。
胸を抉られるような余韻が残ってもいいはずのラストシーンなのに、なんだか惜しい。】

貘の檻/道尾秀介 ★★☆☆☆

あの女が、私の目の前で死んだ。かつて父親が犯した殺人に関わり、行方不明だった女が、今になってなぜ…真相を求めて信州の寒村を訪ねた私を次々に襲う異様な出来事。果たして、誰が誰を殺したのか?薬物、写真、昆虫、地下水路など多彩な道具立てを駆使したトリックで驚愕の世界に誘う、待望の超本格ミステリー!

やっと道尾ミステリが読める!と期待した結果、悪い方のため息が漏れる読後感。
本格というより文学ミステリという印象で、事件や謎は面白いのにテーマとなる悪夢シーンがひたすら邪魔に感じる始末。
大量に出てくる方言も無味というか、耳で聞きたいと何度感じたか。
読書中、ところどころでこれまでの作品の既視感が訪れました。
これ、かなり苦労して書き上げたのでは。
はぁぁ。もう、いいや。

風ヶ丘五十円玉祭りの謎/青崎有吾 ★★★☆☆


相変わらず学校内に住んでいる裏染天馬のもとに持ち込まれる様々な謎。学食の食品をめぐる不可思議な出来事、吹奏楽部内でのトラブル、お祭りの屋台のお釣りにまつわる謎ほかに、裏染の妹の華麗な謎解きを加えた、全五編+「おまけ」つきの痛快推理連作集。『体育館の殺人』『水族館の殺人』につづくシリーズ第三弾。


今回は日常の謎ミステリ。
百合要素がここまで強くなるとは予想外でしたが、各キャラクターのエピソードや会話のテンポが良く、サクサクと読めました。
ロジックの詰めきれていない感じも、日常の謎ってことで許容できるといいますか。
(表題作の真相は屋台の店主たちに説明するべきだと思うけど。)
着眼点や発想はやっぱり変わっていて面白いです。
このシリーズ、キャラクターだけでも楽しめるようになってきたので、殺人事件に拘らなくても個人的にはOKですよ。

桃ノ木坂互助会/川瀬七緒 ★★★☆☆

移り住んできたよそ者たちの度重なるトラブルに頭を抱えていた桃ノ木坂互助会会長の光太郎。元海自曹長でもある彼は、悪い芽は早く摘まねばと、町に害を及ぼす人物を仲間たちとともに次々と町から追放することに。次なるターゲットは、大家とトラブルを起こしていた男、武藤。しかし、男を狙っていたのは光太郎たちだけではなかった。とある事件を機に、互いの思惑は狂い始め…。

<自分たちは間違っていない>

明るい表紙イラストから、ほのぼの系のストーリーをイメージしたのですが・・・よく見たら表紙にも物騒なアイテムありましたね。
生活態度の悪い居住者を追い出そうと画策する老人たち、ストーカーを懲らしめる目的でその町に引っ越してきた女・沙月。
沙月の登場でテンポが良くなったのは事実なのですが、どうも2つのストーリーが最後まで噛み合っていないような印象を受けました。
沙月と出会ったことで老人たちが突然邪悪に変貌するのも、私の思っていた方向ではなくて戸惑ってしまったり。
どちらの話も読み足りないし、シリーズ物に比べて魅力的なキャラクターがいないのですよね。
終盤で予想がついてしまったけれど、黒幕の存在はいい感じでした。
光太郎が「その決断をしなかった理由」が絶妙。

奇想博物館/日本推理作家協会・編 ★★★☆☆

『小さな兵隊』伊坂幸太郎『暗がりの子供』道尾秀介は既読。
あくまで「奇想」なので、「ミステリ」だと思って読むと肩透かしの連続なので注意。
『玩具店の英雄』石持浅海
説得力は別として、真相が斬新。
『漆黒』乾ルカ
ただ気持ち悪いだけのストーリー。
『区立花園公園』大沢在昌
『黒い手帳』北村薫 
どんどん居心地が悪くなってくる。こんな状況嫌だなぁ。
『常習犯』今野敏 
『国会図書館のボルト』坂木司 
一風変わった仲間のつながりが面白い。爽やかなんだか何なのか。
『遠い夏の記憶』朱川湊人
真相が解ってから色々思い返す作業が切ない。 
『親子ごっこ』長岡弘樹 
アイディアは好みなんだけど・・・やっぱり違和感が残るわぁ。
『シンリガクの実験』深水黎一郎
真相は好み。でも、ラスト一行ですっかり水に流せるほど軽い読み心地ではなかったことが複雑。 
『初仕事はゴムの味』誉田哲也
『長井優介へ』湊かなえ
今が幸せならともかく、10年以上も悩み続けた人がこんな真実を知ったら、虚しさでますます死にたくなるような気が。
『野槌の墓』宮部みゆき 
『ただ一人の幻影』森村誠一
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 2005年8月~

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