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雷の季節の終わりに/恒川光太郎 ★★★★☆

現世から隠れて存在する小さな町・穏(おん)で暮らす少年・賢也。彼と一緒に暮らしていた姉は、ある年の雷の季節に行方不明になる。姉の失踪と同時に「風わいわい」という物の怪に取り憑かれてしまった賢也は、町のある秘密を知り、追われる身となる。穏を出て、「風わいわい」と共に他所の町を目指す賢也に待ち受けていたものは?

<雷の季節にはよく人が消える>

長編なので『夜市』と比べるとモッサリした印象はありますが、私は序盤からこの物語世界に惹き付けられました。
幽霊が出るという噂の墓町、穏と外の町との境目で見張りをする闇番、外から取引にやってくる商人、そして鳥の姿の物の怪「風わいわい」。
これらの魅力的な設定にワクワクし通しです。
もう少し穏の中での物語を楽しみたかったのですが、早い段階で賢也が出て行ってしまうので名残惜しい気持ちになりました。

何を書いてもネタバレに思えるほど、私は全く展開がよめませんでした。
終盤まで頭の中は「?」で一杯。
特に中盤、全く違う環境で暮らす茜という少女の登場が最大の謎で、それまでの雰囲気が一変してしまい戸惑いました。
でも、その謎と賢也の世界とのつなげ方が巧い!
予想外のサプライズで得した気分になりました。

穏の設定は恩田作品っぽいのですが、こちらの方が詰めが甘いかな。
でも、抜群のリーダビリティと意外な展開、そしてラストの物足りなさまで似ているような印象を受けました。
途中から、ストーリーが失速するのですよね。
賢也の姉が消えた理由や結末も、何だか取ってつけたような真相ですし、ある人物の正体が最後まで明らかにならないのもスッキリしません。

後から考えると細かいことが気になりますが、読んでいる間は夢中でした。
この作家さんは追いかけます。
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 2005年8月~

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