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秋の牢獄/恒川光太郎 ★★★★☆

十一月七日、水曜日。女子大生の藍は、秋のその一日を何度も繰り返している。毎日同じ講義、毎日同じ会話をする友人。朝になれば全てがリセットされ、再び十一月七日が始まる。彼女は何のために十一月七日を繰り返しているのか。この繰り返しの日々に終わりは訪れるのだろうか・・・。

<今日は変だ。私以外の何かが間違っている>

「秋の牢獄」
同じ一日を繰り返すという、おなじみのテーマ。
決して、その日に起こる事故や事件を止めるためなどではなく、目的や理由のないまま、不条理にそのループへと取り込まれてしまった主人公。
しばらくすると、同じ境遇の仲間も見つかり、「今日が嵐や大雨でなくて良かった」「二日酔いで目覚めた日じゃなくて良かった」など会話しながら、共に十一月七日を過ごすのですが・・・。
オチらしいオチはありませんが、ラスト一行にハッとさせられました。
「神家没落」
ふと迷い込んだ家から出られなくなってしまった主人公。
外に出るには、誰かを身代わりにしなければいけない。
「マヨヒガ」をモチーフにしたということですが、私は『世にも奇妙な物語』の中でも一番好きな「13番目の客」を思い出しました。
中盤からの展開は、全く想像がつきませんでした。
この中で、一番好きな作品。
「幻は夜に成長する」
とても哀しいストーリー。
不思議な能力を持った少女の波乱の人生が、淡々と描かれています。
少女がビルの屋上で恋人に見せる幻覚は圧巻。
ラストはひたすら凄まじく、虚無感が漂います。
以下、真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
「秋の牢獄」
隆一の言った「自分たちは本体が脱ぎ捨てていった影」という例えが印象的。
「神家没落」
まさか、あんなに人の良さそうだった男性が、人殺しだったとは・・・驚愕。
恒川作品には、こういう凶暴なキャラが登場することを、ここで思い出した。
現実で暮らすことになった主人公の、その後がもう少し知りたかったかも・・・。
「幻は夜に成長する」
現実っぽい幻が一番恐ろしい、というのは納得。
いつ事故にあってもおかしくないわ。
幻が消え、急激にクーピーが薄汚れていく様子が怖かった・・・。
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 2005年8月~

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