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鉄槌/高田侑 ★★★☆☆

失踪した母が戻ってきた。
そして本当の悲劇が始まった・・・。
小さな鉄工所を営む父親と、それぞれ自立した3人の子供・大輔、早紀、洋介。
ある日、父親が急死、子供たちは20年ほど前に自分たちを置いて家を出た母親を発見する。
母親は痴呆が始まっていて、胡散臭い男と一緒に暮らしていた・・・。


<母が男と家を出て、父が俺たち三人を育ててくれたのです>

初・高田作品です。
普通に読み易い文章だなぁと思ってたら、物語全体が普通でした。
(叫び声の語尾に「おぉぉぉぉ」とか付けるのは、さすがに飽きたかも。)
ミステリではなく、サスペンスだったのですね。

内容が内容なので、全体的に暗いです。
父親の愛情や人物像は十分に伝わってくるのですが、母親の「子供たちへの愛」の描写が極端に少なくて、彼女が何を考えていたのか最後まで分かりませんでした。
一緒に暮らしていた若松屋も、中途半端に嫌なキャラでした。

大輔と洋介の区別がつかず、途中で混乱。
片方を、もう少し変わったキャラにしても良かったんじゃないだろうか。
洋介の「幸せになることに臆病」という設定はリアルだったけれど、面白くなりそうな小道具が一杯あるのに、放ったらかしの印象を受けました。
以下、真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
父親が強請られていた理由や、母親殺しの犯人が池山だということは、すぐに気付きました。
でも、早紀の隣の物騒な声や、大輔と洋介の女性関係とか、必要があったのかな・・・。
石関正子も訳分かんないし。
鰻屋の夫婦なんて、父と母の関係そのままなのに、大輔がそれを嫌悪せずに、若奥さんにデレデレするのは不自然に思える。
若松屋も、洋介の彼女に何かするんじゃないかと思ったらそのままだし・・・。
なによりも、母親があっさり死んでしまったのは、本当に物足りなかった。
父親がどれだけ素晴らしい人物だったかということだけを、言いたかったのかな。
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 2005年8月~

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