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少女七竈と七人の可愛そうな大人/桜庭一樹 ★★★★☆

川村七竃は美しいかんばせを持って生まれた呪われた美少女。鉄道を愛し、孤高に生きる。いんらんな母はすぐに新しい恋におちて旅に出る。祖父と二人の日々。周囲から常に注目される彼女が心を許すのは親友の雪風だけ。二人でつくる鉄道模型の世界。完成された世界。母のかつての男の訪問、噂をききつけたスカウトの誘い、可愛そうな大人たちの騒ぎはだんだんと七竈を巻き込んで・・・。男たちなど滅びてしまえ。吹け、滅びの風。

<これはけして。遺伝では。ないよ>

『私の男』の強烈な余韻が残ったままなので、少し不安でしたが、こちらも非常に楽しめました。

母親が突然「辻斬りのように」男遊びをした結果、生まれた美少女・七竈。
まるで天上人のようなかんばせと、その出生の秘密に、息の詰まりそうな生活を強いられている。

物語はどこまでも盛り上がることはなく、地味に進むのですが、話の運び方が見事で、ページを捲る手が止まりません。
平凡な日々の中、少しずつ追い詰められていく七竈と雪風。
雪風に恋する後輩・緒方との、奇妙な三角関係。
七竈の母親が「辻斬り」を思い立った理由。
登場人物の心情を読み手に伝えるのに、どうすれば一番効果的か、そのセンスが抜群なんだと感じました。

独特の台詞回し、文章のリズム、全てがとても心地良いです。
せかいの外へ歩き出した七竈。
ラストも、ため息が出るほど美しかった。
以下、真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
「君がそんなに美しく生まれてしまったのは、母親がいんらんだったからだ」という雪風。
そして、それに頷く七竈。
超自然的な理由にしたいという2人の想いに気付いたとき、本当に切なかった。
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 2005年8月~

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