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名前探しの放課後/辻村深月 ★★★☆☆

「今から、俺たちの学年の生徒が一人、死ぬ。・・・自殺、するんだ」「誰が、自殺なんて」「それが・・・きちんと覚えてないんだ。自殺の詳細」
不可思議なタイムスリップで3ヵ月先から戻された依田いつかは、これから起こる“誰か”の自殺を止めるため、同級生の坂崎あすならと“放課後の名前探し”をはじめる・・・。


<その気持ちを覚えていられるか?>

上下巻ということで、下巻を励みに(ブツブツ言いながら)読み進めました。
毎度おなじみ「周りが興ざめするような発言も許される雰囲気がある」登場人物など、周りのキャラに若干の押し付けがましさを感じましたが、中心となるいつかとあすなはこれまでと違い、グッと好感の持てるキャラです。
特にあすなはイイ!普通に読める!

3ヵ月後に自殺する予定の人物を捜し、自殺を思い留まらせる。
仲間と協力し合う中で、いつかやあすなの心の傷も癒されていく。
もうベッタベタの青春ストーリーなのですが、下巻にはじ~んときました。
河野というキャラが、良い味を出してます。

これまでの作品では、さりげないけれど良い感じに頭に残るエピソードが伏線になっていたのですが、今回は「さぁさぁこれが伏線ですよ~」という張り方をしていることが多く、終盤までイライラしてしまいました。
再読すると、不自然な点もスッキリ腑に落ちるのですがね~。
青春小説としては満足ですが、いつものうわーっとくる感動のサプライズがなかったのも物足りなかったかな。

真相は予想がつきますが、その他のサプライズは楽しめました。
リンクは『凍りのくじら』と『ぼくのメジャースプーン』から。
『ぼくの~』を読んでいないと、意味不明なシーンがあるってのは不親切かも。
以下、本書と他の辻村作品の真相にも触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
自殺者があすなだということは、下巻で気付きました。
絶対に、どんでん返しがあると思ったし、周りの動きが不自然すぎたし。
でも、友春と河野も仲間だったとは・・・驚いた!

以下、伏線。
いじめているはずの友春が、河野を下の名前で呼ぶこと。
河野の「僕、泳げるのに」。見事な泳ぎをあすなに見られた。従兄弟の存在。
友春の自主練。バイクのそばでストップウォッチを持つ秀人。
クリスマスパーティでの、いつかに話す河野のグチ。
本当は、河野はあすなの席には座っていないこと。
極めつけの『どこでもドア』。

仕方ないけれど、ダミーとなる河野のいじめのインパクトが大きすぎて、「あすなを病院まで送り届ける」という真相が、正直、ショボく感じてしまいました。
いや、祖父との関係とかしっかり描かれていたし、伏線もバッチリだし、病院のシーンでは感動したけれど。
あまり疾走感はなかったなぁ。
そして、河野は役者を目指すべきだと思う。
あ~っと何度も叫ぶシーンなんて、普通できんよ。

それにしても、秀人が『メジャースプーン』の「ぼく」だったとはね~。
やっぱり、昔の方が可愛気があったなぁ。
「○○しなければ(条件)XXが起こる(結果)」という能力だから、いつかは、あすなを死なせたくないから、3ヵ月前に戻って自殺を止めたってことかな。
必要なら、タイムスリップもさせることができるの?
あすかのおじいさんの意思という結論に、ホ~っと納得したのだけれど。
とにかく、秋先生が苦手なので、登場が一瞬だけで良かった。
椿も・・・苗字かよ!これはズルイわ。
スプーンのキーホルダーも、気付かないってば。
椿と郁也は『凍りのくじら』つながりかな。
郁也たちは必要ないような気がしたんだけどな。
特に、理帆子はカメラ持ってチョコチョコ登場するよなぁ。

途中で、何の脈絡もなくチヨダ・コーキの小説が登場するのは、リンクをそこだと思わせといて、秀人の存在を隠したのかな?と深読みしたりして。
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 2005年8月~

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