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カラスの親指/道尾秀介 ★★★★☆

「こうしてると、まるで家族みたいですよね」
詐欺を生業としている、したたかな中年二人組。
ある日突然、彼らの生活に一人の少女が舞い込んだ。
戸惑う二人。
やがて同居人はさらに増え、「他人同士」の奇妙な共同生活が始まった。
失くしてしまったものを取り戻すため、そして自らの過去と訣別するため、彼らが企てた大計画とは!?(帯より)


<飛びたいです、自分>

なんだかますます伊坂さんの作風に似てきたなぁ。

登場人物はそれぞれ壮絶な過去を抱えているのですが、5人+1匹の奇妙な共同生活がとてもほのぼのしていて、今までと違い、物語自体を楽しめた気がします。
映像化になれば、もっと楽しめそう。

詳しくは書けませんが、私はしっかり騙されました。お見事です。
以下、真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
アナグラムや貫太郎のマジックは、もっと大々的に使われるかと思っていたので少々肩透かし。

冒頭の詐欺のシーン、突然現れたテツさんにタケさんが心の中で舌打ちをするので、読者としては「銀行関係者に詐欺が見つかったのか」とハラハラするけれど、タケさん自身は「登場の台詞が違う」ことにイライラしていたという「ズレ」の伏線。
アホウドリ作戦の貫太郎の行動も計画の一部だと解ったのに、この「ズレ」のせいで「あれ?本当に裏切りなの?」と疑ってしまった。後頭部を触る合図には気づかなかったんだよなぁ。
でも、偽ヒグチに詐欺がバレたのにそのまま解放されるってのは、仕方がないとはいえ、不自然すぎるよ~。
そのグダグダ感がショックで、後のサプライズに気持ちがついていかなかったのが本当に残念。

テツさんの真相は、辻村深月作品ならうる~っときてしまうタイプのサプライズだった。
(道尾作品の場合、パズラーの方が気になってなかなか感動できない。)
代わりの家を探す時にのんびり昼寝をしてたのも伏線なんだよねぇ。
最初、まひろの事を「ましろ」と言い間違えてたのも、深い意味があったのかな。
タイトルの指の話も印象的だった。

どれだけコミカルに描かれても詐欺行為自体に不快な気持ちがあったのだけど、ラストのテツさんの言葉にスッとした。
<詐欺師なんて人間の屑です>
トサカが生きてて良かったよ~。
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 2005年8月~

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