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リバース/北國浩二 ★★★☆☆


誰もが振り向くような自慢の恋人をエリート医師に奪われてしまった省吾。あることからこの医師が彼女を殺してしまうと「知った」彼は、全てをなげうって奔走する。そんな省吾の「執着」に、周囲の人間はあきれ、次第に離れていってしまうのだが・・・。やがて、事態は思いも寄らない方向へ転じていく。痛々しいほど真っ直ぐな気持ちだからこそ、つかむことのできた「真実」とは。

<きみにとっては最高の恋だったんでしょ?>

前作『夏の魔法』から3年ぶりの新刊です。
こちらもなかなか切ない物語でした。

普通、事情を知っている読者としてはどんどん軽蔑されていく省吾が気の毒になるはずなのに、省吾も自覚している通り彼の行動に嫉妬や執着という不純さを感じるため、これっぽっちも同情できないんですよね。
この心理描写は巧いなぁと感じました。理不尽さゼロなんですから。

しばらく読んでいると、いくつかのキーワードからややぼんやりと全体図が見えてきたので、仕掛けにはそこまで驚けず。
SFの要素や伏線が、少し浮いているようにも感じました。
でも、真相はなかなか深いんです。
私としてはP282のアノ台詞がもう衝撃的でして。
「うわぁ・・・これって・・・」とやり切れない気持ちで一杯に。
もうなんかタイトルの意味なんていいから、アノ台詞でスパッと終わって欲しかったほど。

案の定、最後まで省吾の好感度は上がることなく、少し冷めた気持ちで読み終わりました。
以下、真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
「どかす」=「ほかす」とピンときたので、そういえば関西人が登場したよなぁ~と前のページを捲っていると募金のお母さんだった。
そこで、ああ、なにか関係があるのねと推測。
血液採取ということで若菜のために適合する人間を探しているんだなぁとまでは想像できたけれど、なんで「ヒメちゃんスタイル」の女性ばかりなのかは分からなかった・・・心臓の大きさかぁ・・・。
それに、てっきり恋愛感情なんだと思ってたんだけど・・・妹だったのね。
その事実が判明したときは「あれ?想像と違ってたわ。でも分からんよね普通」って軽い気持ちだったんだけど、実は妙子を「心から愛していた」というあの台詞に「うわぁぁぁぁ・・・」と胸を衝かれてしまった。

「彼女の命を守るために、きみは一生を投げうつ覚悟があるのか?」
篠塚の行為が正しいなんて思わないけれど、その質問に答えられないくせにまだストーカー(っぽい)行為を止めない省吾の中途半端さにますます嫌気が差した。
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 2005年8月~

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