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禁じられた楽園/恩田陸 ★★★☆☆

10年近く前、「球形の季節」で衝撃を受け、デビュー作の「六番目の小夜子」で心をわし掴みにされた私としては、恩田さんのファンタジックホラーは大好き。
でもでもでも、これは怖すぎです!
「月の裏側」を読んだときも、スティーヴン・キングっぽいなぁと感じたのですが、この作品は一層、雰囲気が似ています。
ゴシック体の多用はもちろん、幻覚の見せ方のあたり、「シャイニング」を思い出したりして。
(パノラマ島のテーマは乱歩ですが。)

謎のアーティスト、烏山響一は、冒頭からすでに胡散臭い雰囲気を放ってます。
登場人物は彼と出会うことで、忌まわしい過去を思い出す思い出す思い出す・・・。
封印した記憶を掘り返されることって、一番の恐怖だろうなぁ。
すごいです。響一の負のパワー。
そのくせ、喋りだすと結構普通なんですよ。もっと無口でないと。

頭上を飛ぶカラスの大群を「クレイアニメ風」と表現したり、登場人物が目にする幻覚や禍々しいモノも、その描写が見事なので、不気味さが倍増します。
切断面とか・・・カステラパンとか・・・。
そして、「柔らかい」インスタレーションで、生理的嫌悪感が頂点に。
この映像化は、勘弁願いたい!

物語は全体的に暗~く進むのですが、決して「地味」ではありません。
それどころか、すごい臨場感。
中盤からクライマックスにかけて、圧倒されます。
ある人物が登山の途中で豹変するシーンには驚いた・・・。
全く予想してない展開だったので、ゾッとしました。

どうまとめるのだろうと心配していたのですが、このラストで良かった~。
長い悪夢から、解放された気分です。
どうでも後味を悪くできる流れだったので、よけいにホッと。

しかし、主人公のお姉さん、かっこいい・・・っ!
ラストの登場シーンは、頭の中でファンファーレが鳴り響きました。
今回は、全員、じめっとしたキャラだったから、お姉さんの婚約者をもっと絡ませてほしかったなぁ。

なんだか、凄いものを堪能した気分です。
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 2005年8月~

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