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叫びと祈り/梓崎優 ★★★☆☆


砂漠を行くキャラバンを襲った連続殺人、スペインの風車の丘で繰り広げられる推理合戦、ロシアの修道院で勃発した列聖を巡る悲劇…ひとりの青年が世界各国で遭遇する、数々の異様な謎。選考委員を驚嘆させた第五回ミステリーズ!新人賞受賞作「砂漠を走る船の道」を巻頭に据え、美しいラストまで一瀉千里に突き進む驚異の連作推理誕生。(本書あらすじより)

<それでも―お前は祈るべきなんだ>

評判どおり、とても新人とは思えないセンスと完成度の高さに驚きました。
「砂漠を走る船の道」はもちろん傑作で「凍れるルーシー」も印象深いのですが、私が一番綺麗に騙されたのは「白い巨人」でした。
どれも真相の解明シーンがとてもドラマチックでハッとさせられます。
唯一、苦手なのが「叫び」で、それまでの特殊な動機という点だけでも石持作品が浮かんでいたのに、これは読後感まで似ていました。
異国情緒や事件だけでなく、斉木自身がもっと深く描かれていたら、終章も読み応えがあっただろうなぁ。
以下、自分のためのメモですが真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
「砂漠を走る船の道」
この動機はシンプルで合理的(?)で文句なしに見事。でもメチャボが・・・。
頭の中で「メチャボ」→「チョコボ」と勝手に変換したので、きっと動物(ラクダ)だと確信していたけれど、他のラクダは名前がないのに子供だけあるのも不自然だなぁと疑問だったのよね。そして疑問のまま終了。惜しい。
「白い巨人」
「外国で彼女が消えたのにそのまま帰国したサクラ」に違和感たっぷりだったので、真相には大いに納得。
これはホント騙された。巧い。
「凍れるルーシー」
スコーニャが祈っている場所が棺の中だということはすぐにピンときたけれど、修道院長を殺害した動機が「3日間腐敗することのない聖人」だからというのは斬新で驚いた。最初と最後がホラーなのも幻想的でスキ。
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 2005年8月~

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