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粘膜蜥蜴/飴村行 ★★★★☆

国民学校初等科に通う堀川真樹夫と中沢大吉は、ある時同級生の月ノ森雪麻呂から自宅に招待された。父は町で唯一の病院、月ノ森総合病院の院長であり、権勢を誇る月ノ森家に、2人は畏怖を抱いていた。〈ヘルビノ〉と呼ばれる頭部が蜥蜴の爬虫人に出迎えられた2人は、自宅に併設された病院地下の死体安置所に連れて行かれた。だがそこでは、権力を笠に着た雪麻呂の傍若無人な振る舞いと、凄惨な事件が待ち受けていた…。

面白かったです。(かなり)迷ったけれど読んでよかった!
前作ではまったく感じられなかったユーモアセンスのおかげで、とっても楽しめました。
あと、まともな登場人物がいるってだけで、どっと安心感が・・・。

前作と同じく、3つの章で構成されていて、それぞれ急展開にギョッとしたりと飽きる隙がありません。
何といっても、キャラクターがいい。
第一章では不穏な雰囲気の雪麻呂が、第三章で憎めないキャラへとイメージが一変したのが意外でした。(傍若無人っぷりが、ややパタリロ的?)
そして、解説にもありますが、ほんと富蔵が抜群にイイ奴なんですよね。
雪麻呂と富蔵のやり取りに、とても癒されました。
完全な悪役はともかく、登場人物に裏がないところも好感が持てます。

真相にはまったく気付かず。
オチを期待していなかったので驚きました。
これ単品をオススメするのは無理ですが、『粘膜人間』が受け付けなかった人にはもったいないから読んでほしいなぁ。

後で知りましたが、日本推理作家協会賞受賞作品だったのですね。
選評者・北村薫さんの「整合性という意味では、おかしな点も眼につく。だが、そういう指摘は無意味だろう。理性は、夢から覚めて後に働くものである」。
最後の一文にグッときました。
以下、自分用のメモ。真相に触れています。下の方へどうぞ。
























第三章はどこかほのぼのとした気分で読んでいたので、ジャイロの件に驚いてしまった。
突然そんな展開になるので油断できない。
雪麻呂の父の研究がアレだったので、父が母?みたいな予想をしていた。(誰が手術するのか。)
辞めた料理人も印象に残ってたし、富蔵が母親の代わりに手紙を?とも考えたんだけど・・・いやぁ~まさかの真相。
でも、これは真相に驚くだけに留めて、富蔵の言動を深く思い出さない方がいいよね・・・ショックが大きすぎる・・・。
だからこそ「まさかの真相」なんだろうけど。
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 2005年8月~

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