ジェノサイド/高野和明 ★★★★☆

急死したはずの父親から送られてきた一通のメール。創薬化学を専攻する大学院生・研人は、そのメールを手掛かりに私設実験室に辿り着く。ウイルス学者だった父は、何を研究しようとしていたのか。同じ頃、特殊部隊出身の傭兵・イエーガーは、難病に冒された息子の治療費を稼ぐため、極秘の仕事を引き受けた。イエーガーは暗殺チームの一員となり、戦争状態にあるコンゴに潜入するが…。

<それも一種の、進化した人類だと言えるんじゃないか?>

理系も歴史も苦手なので、最初は物語に入り込むのに時間がかかりました。
全体の構図が見えてきてからは一気読み。
いくつものテーマが入り組んでいて、残酷な描写もたくさんあるのですが、史実と真摯に向き合いながらも、エンタメの威力を落とさない技術がお見事でした。
ストーリー展開が本当にドラマチックなんですよね。巧いわぁ。

古賀とイエーガーのストーリーは、唐突な場面転換に気持ちが付いていけないこともあったので、各章に分けて欲しかったです(2人がリンクするシーンにはゾクッとしましたが)。
あと、暗殺チームの4人の人物をもっと知りたかったかも。
ああ~でもいい緊張感でした。
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 2005年8月~

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