スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

天使のナイフ/薬丸岳 ★★★★☆


図書館に予約してから手元に届くまで、こんなに待たされたことは今までありませんでした。
もう一気読みです。とても面白い!

主人公・桧山の周辺で起こる殺人事件。
それをきっかけに、彼は4年前に妻を殺害した3人の少年たちの状況を調べ始める。


<この国は限定的にも殺人を認めるっていうんですか!>

序盤では少年法に対する桧山の憤りや無念さが痛いほど伝わってきます。
彼の訴えは決して極論なんかではなく、全て「そう!そう!」と頷きたくなるものばかり。
まるで、私の中のうまく形にならない想いを代弁してくれるかのように。
どうしても被害者側に肩入れしてしまうからか、弁護士はともかく、少年を擁護する寮長の言葉に全く説得力がないように感じました。
「厳罰」とまではいかなくても、被害者側の「知る権利」は当然優先されるべきなのではないでしょうか。

こんな難しいテーマを扱いながら、ミステリとしても素晴らしい出来になっています。
まさか「犯人当て」形式だとは思わず、驚きました。
多少の強引さを差し引いても、二転三転の真相には大満足です!

ストーリー展開はほぼ予想通りなのですが、絶妙な演出で全く飽きさせません。
筆致が丁寧なのか、情景が次々目に浮かぶようで、読書というよりドラマを見ている気分でした。
少し『13階段』の読後感と似ています。

桧山の娘・愛実の愛らしさが、重くなりがちな雰囲気を和らげています。
彼女のような存在の有無が『さまよう刃』との大きな違いだったのでしょうね。
とても救われるラストでした。
最新記事
検索フォーム
記事一覧

 2005年8月~

カテゴリ
プロフィール

めみ

Author:めみ
FC2ブログへようこそ!

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。