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九月が永遠に続けば/沼田まほかる ★★★☆☆

第5回ホラーサスペンス大賞受賞作品です。
特別賞の『背の眼』が掘り出し物だったので、図書館で最前列に並べられていた本書をパッと借りてみました。
文体といい、表現といい、これは桐野さんが絶賛するはずだわ・・・と納得。

ある晩、突然失踪した息子。
母親はその行方を捜すにつれ、息子の意外な面を知ることになる。

この母親がどうも苦手なんですよね。
彼女の強さも脆さも、とても伝わってくるのだけれど、なぜか応援する気になれない。
息子の小さい頃の回想シーンも原因の1つ。
冗談で公園で置き去りにしようとしたり、自転車に乗る練習でヒステリックに怒ったり。
この親子の描き方が下手すぎる!わざとかしら。
泣いてすがってくる息子の愛おしさよりも、酷い母親のイメージしか残らなくてダメでした。
ここで、息子が出て行ったのも母親が原因だと確信。

そして、近所に住む関西弁の親父が、もう驚くほど図々しいのです。
そっとしてほしいときにヤイヤイ言ってきたり、勝手に家に上がりこむ行動には、主人公と同じくイライライライラ・・・。
でも、私の場合、下心を邪推してしまうからこその嫌悪感なので、彼が息子のために涙をこぼすシーンは、少し優しい気分になれました。
そして、読み進めていくうちに、彼が一番マトモに思えてくるから不思議。

終盤には、もう誰が犯人でもいいよ~という投げやりな気分で突入。
あまりにも変な登場人物ばかりなので感覚が麻痺したのか、犯人に一番共感できたかも。
それより、自分のことを思いっきり棚に上げて責め立てる主人公達に違和感が・・・。

文章の巧さと数々の謎や疑惑のおかげで、先が気になりどんどんページを捲りました。
しかし、そのためだけに設定した小道具のアラが結構目につきます。
息子の担任の過去なんて必要だったかなぁ。

全編、背中がゾワゾワするような露骨な描写が繰り返され、かなり辛かったです。
結局のところ、壮大な内輪モメを長々読まされていたのですよね。
妙に神経に触る1冊・・・でも、ラスト一行が気に入ったので星1つプラスです。
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 2005年8月~

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